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第118話 シスパとの攻防

そこには広場一面に広げられた様々な道具が・・・


それらの道具を見て、ひと目で用途がわかったが、

初めて見る森の民はわからないようだった。

まあ、それはしょうがないじゃろ。


とりあえず道具の品目を見てみる。

●つるはし

●大木槌

●ノミ

●のこぎり

●スコップ

●斧

●一輪車

●ショベル

●はしご

の計9品目じゃ。


まあそのうちノミと大木槌、はしごぐらいは森の民にもあるのじゃが・・・

それでも森の民が使っておる道具よりは洗練されておる感じじゃ。


みんなはひとつづつ、ゴスンに道具の説明を受けておる。

その間わしはその道具を見つつさらに改良を模索しておった。


やはり、地球での生活の知識が残っておるからまだまだ改良する余地が十二分にある。


たとえばショベルじゃが、全部バッキャム粘土で金属として1本化しておるが、

先端部分は金属で、柄の部分は木で持ち手は逆三角にすれば、

軽量かつ使いやすいのではないかとか、

はしごは脚立のように折りたたみ式にすればもっと利便性が高まるな~とか。

やりたい事がありすぎるわい。


それを魔改造して、スペード商会を通して逆輸出してもよいだろうしな。


「よしゴメスさん、この道具を1丸バッキャ(100万円)ほど用意していただけませんか?」


「ゴスンですけど・・。はい、わかりました。ありがとうございます。」


「シスパンさん、賠償金の3丸バッキャのうち1丸バッキャをスペード商会の方に。」


「アヤパンみたいに言われても・・シスパです。わかりました。」


「ジョンコ、とりあえず使用方法を聞いて、それを村移転場所で働く者達に分け与えて

作業の効率化を進めてくれ。」


「ジョンコって・・ウ○コみたいな響きで嫌ですね。わかりました。すぐに手配します。」


「ゲタン、この道具を1つづつ持って来てくれ。」


「俺だけボケないんか~~~~い!ツッコム準備してたのに~ないんか~~~い」


それぞれに指示を出して行動に移してもらった。


その後わしはシスパさんと2人になり話す。

「昨日もらった、王のお詫びの品のリストについてじゃが・・・」


「決まりましたかな。」


「はい、この移動・運搬用の動物にしようと思うのじゃが。」


「そうですか、わかりました。ちょうど製作しているので

もう2、3日で仕上がります、銅像。」


んっ。なに?伝わらなかった?

「お詫びの品2の移動・運搬用の動物にしようと昨日盛り上がりましてな。」


「そうですか、そんなに銅像を気に入ってくださってよかったです。」


じ~~~~~っ。あっ目をそらしよる。目が泳いでいるなシスパ。

「銅像NO。動物OK?」カタコトで言ってみる。


「銅像OK!スバラシイ出来デス!」


「・・・・・・・・・・・」無言で見つめ合うわしとシスパ。


ガッと肩同士を抱きあう・・・力を込めまくって。

頭と頭をこすりつけあって、ジリジリグリグリしてやる。

「い・ら・んと言っておるじゃろう。」

「こ・と・わ・るって察してください。」

シスパもジリジリグリグリして返す。


しばらく互角の攻防を繰り返した後、わしがシスパを右にうっちゃり転がす。


豪快に投げたされたシスパを横目に問いかける

「なんでじゃ?なんでなんじゃ?」


わしの問いかけにシスパは

「・・・・1番人気だったのです、王城では。これは銅像以外ないでしょ~~~と、

王様の前でしゃぎ過ぎてしまって・・・

今さら・・今さら2番人気だったとは言えないとです!」

うっちゃられたままの女座りで、訛って言われても・・・・


「6番じゃ。お詫びの品6品目中、ダントツの6位じゃったよ。」

優しく言ってあげた。


「困るわ~~、じゃあこっちが100歩譲るから、セットで!セットにしろ!」

シスパが粘る。何でタメ口じゃ、必至じゃな。


「こっちもいらん! 断じていらん! 美人塩返せ!」


「ぐぬぬぬぬぬぬぬ~~~~~」

ひょっとして美人塩で悩んでおるのか? 葛藤している顔が・・・


もう、らちがあかんしょうがないのう・・・。

「ふ~~~わかった。ここはシスパの顔をたててセットにしてやるわい。

そのかわり、ちゃんと動物はもらうからのう。本当は銅像いらんけど。」


葛藤している顔がパアアアアアと明るいいい笑顔に

「わたしへの気遣いありがとうございます。銅像メインの動物オマケで交渉して参りますので、ぜひ楽しみにしていてください。」

満面の笑みで、小踊りで帰っていったシスパ。


・・・・銅像メインじゃったらわし暴れるよ。


そうだ!もし銅像が届いたらジョコの銅像と一緒にこの地へ置いていこう。

置きざりにしよう!


数年経ったらミステリーゾーンじゃなここ。


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