第110話 新たな男
真神です。
友人もこの「小説家になろう」が好きで、色々読んでるのですが、
さすがに自分の小説を勧めたりはしていません。
アクセス数伸ばす為に打ち明けよう!とした事もあるのですが・・・
他人のふりして、読んでもらってもバレそうな気がして・・
だから友人にも内緒にしています。
何とかさりげな~~く読んでもらう方法ないですかね?
ということで今日もよろしくお願いします。
陽のささぬ部屋にこもってどれぐらいだろう。
暗い部屋には物が散乱し、腐敗する臭いもする。
もう朝なのか、昼なのか、夜なのかもわからない。
そんな極限の状況に置かれた時、いつも思い出すのは自分が幼少の時の境遇だ。
異物をみるような目、哀れみの目、軽蔑の目・・自分が物心つく頃から浴びせられる
容赦ない大人の監視に、いつしか何も感じられなくなった時、新たな感情が芽生えた。
“憎しみ”だ。
自分を産んだ母を“憎み”、自分を放置する父を“憎み”、自分を受け入れない大人を“憎み”、自分を受け入れない狭小な世界を憎んだ。
今は大人になり、ある程度の自由を手にいれた。
ありとあらゆるものを装い、感情を装い、自分を装い、自由を手にいれた。
自由を手にいれた今となっては、
憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、
憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、憎んで、
この世界すべてが憎しみの対象だ。
そんな時にアイツが現れた。
俺の憎しみを増幅させる。
心にじわじわと染み込むように語りかける。
何度も何度も語りかけてくる。
アイツのおかげで俺の小さな憎しみが、大きな憎悪へと昇華したのだ。
感謝している、自分がこの世に生を受けて初めての感謝だ。
そいつは“ラ・メーン”と名乗ったが名前なんてどうでもいい。
そいつが言うにはジューローとかいうジジイが俺の憎悪を
さらに昇華するキーマンだという。
憎悪の次にどんなステージが待っているのか楽しみだ。
真っ暗な部屋の扉を開け放ち、久しぶりの外に出る。
※※※※
今日わしは現場にきております。
いつもの3バカ、セコス、ジョコ、マブシです。
エメリさんは来ていません。
子ども達に勉強を教える日だからです。
だからわしも今日は帰っていいですか?
「おい、ジジイそんな事で休むなよ。働けよ。
ついこの間リゾートで仕事さぼったばかりじゃねーかよ」
久しぶりじゃな、セコスに会うのも。リゾートぶりじゃ。
あの後、すっきりした顔で帰ってきよおって・・・・
しかも2泊3日の予定じゃったのに5日も泊まってきやがった・・・
おさかんじゃのう。
わしのやった精力剤全部使い切って帰ってきよおったのじゃ。
・・・すっきりした顔しやがって。
「まあよい、早い所仕事終わらせて帰るぞい。」
今日は部族の代表としてジョコと、セコスに現場まで来てもらったのじゃ。
ゲタンはやる事がいっぱいなのでな。ジョコが代表じゃ。マブシは・・おまけじゃ。
「まずは、ここらへんの・・・・・」
しゃべってる途中にわしの視界に大きな影が写りこんだので、
ふと見上げたのじゃ。
すると、その影はマブシめがけて垂直に落ちた。
「とう!っ」とのかけ声とともに・・・
マブシが「ぎゃふーー」という声とともに吹っ飛ばされる。
そこには、頭にターバンのように布を巻き付けて、
森の民ではない服装をした、歳は20~25ぐらいの男の姿があった。
目は鋭く、こちらをジッと見据え無言のまま、わしに向かってにじり寄る。
その男の前にジョコとセコスが立ちふさがる。
「おう、なんだお前はいきなりキックかましてきやがって
謝りもせずに、頭おかしい奴なのか?」
セコスのガンつけじゃ。貫禄あるのじゃ。
さすがに5日間もハッスルし続けただけはあるな。
・・・すっきりした顔しやがって。
今まで黙ってジッとわしを睨みつけるだけじゃった男が口を開く。
「木から飛び降りた・・偶然人がいた・・・・・」
ものすごく低い声でボソボソとしゃべる。
「偶然じゃねーだろ、お前“とう!っ”って言ってたじゃねーか。
勢い付けて飛んでただろうお前。ふざけんな!」
っと寝転がった低い位置からマブシがツッコム。
そんなツッコンだマブシを一瞥もせずにゆっくりとわしに歩みだす。
「おい、お前」と引き止めようとしたジョコとセコスをわしが制す。
「止めんでよい、先ほどからわしを見据えておるようじゃが
わしに何か用・・・・」と言い終わらぬうちに男はパンチを繰り出す。
顔をひねって避けるとともに、体の回転を活かしてそのまま男のお腹に
蹴りを繰り出すも、男は鞘から剣を半身抜き出しそれを防ぐ。
それと同時にジョコとセコスが左右から同時にパンチを繰り出したが
一度しゃがんで避け、わしの蹴り出した横をすり抜けるように
飛び込み、回転して包囲網を抜け出した。
「ただ者じゃないようですね。」ジョコが身構える。
「よし、じゃあわしに用があるようじゃから、わしが相手するわ。
お前等2人は手をだすなよ。」
「・・・師匠大丈夫ですか?」
「まあ、いっか俺は関係ないし~頑張れよ、ジジイ。」
とジョコとセコスは引いてくれた。
2人とも、どさっと地べたに座り果物食っておる。
マブシなんで寝転んでおるではないか!この・・・
あっ、さっきやられたまんまだったわい。
「お前がジューローか?」男がしゃべる。
「そうじゃ、わしがジューローじゃ。何か用があるのか?わしに。」
「お前・・・強いと聞いた。だから、興味ある。」
「いや、そんなに強くはないぞ、あの二人の方がよっぽど強いぞ、精力が。」
外野からクレームが入るが無視。
「そうか・・でもお前の方が興味ある。」
くる。体の筋肉の動きで、そう読めるが速い。体が反応できなかった。
顔に一発もらったものの、顔を反ってダメージは減らせれた。
男は何発もパンチを繰り出す。
わしはガードでパンチをふせいで隙を伺う。
わずかに大きく振りかぶった瞬間を見逃さずにガードをくずして拳を男の顔に
叩き込もうとした、その時!
男の口が笑ったように見えた。
しまった囮じゃったか。わざと隙を作って誘い込む・・・
強烈な右を顔面にモロに入れられ、わしは気を失な・・・わない。
その右腕を掴んで足で腕ごと絡めとり男を倒す。
まさに肉を切らせて骨を断つじゃ!
倒した時、腕を折・・らない。ゴキッと嫌な音がしたと思いきや、
肩の関節をはずして後方に逃げた。
転がって逃げた先にマブシが寝転がっており、
男とマブシは頭を打ち付けた。
「ゴンっ」とすごい音がした。
男も予想外じゃったのだろう。はずした肩よりも
頭を抱えて苦悶の表情を見せた。
「驚いたかのう。すべて計算ずくじゃ。
名付けて“マブシでゴン”じゃ!!」
とりあえず言ってみただけじゃ。
外野が嘘付け!のヤジがうるさい。
男は肩を入れながら、立ち上がる。
なお、いっそうわしに憎悪の目を向けて・・・・
何か~~相手が~~~マジメで~~~
ちゃかす雰囲気じゃないんだけど~~~~~
長く~~~なりそうなので~~~
次に続きま~~~~す。
不真面目に女子高校生風にひっぱってみた。




