第102話 断崖絶壁オーシャンビュー
真神です。
昨日の続きになりますけど、
ジジイ無双のおふざけの回って
言葉が少ない、あんまり説明文をいれてない
単語単語ばかりなんですが、
言葉が短い方がおもしろいような気がするんですよね。
でも、おふざけの回って意外に制作するの時間
かかってしまいます。
ということで今日もよろしくお願いします。
ふん♪ふふふ~~ん♪ふふん~~ふふふ~~ん♪
「おい、ジジイやけにご機嫌だな。」
「おっセコスくんよくわかるね!」
「・・・・・殺す、ジジイてめ~ぶッ殺す!!」
「なんでじゃ~~~、なんで鼻歌程度でぶッ殺されるんじゃ~~~~!」
「うるせっ! 黙れこのジジイ・・分かって言ってるくせによ~~!」
「言わなきゃわからんのじゃ、ジジイは聞かなきゃわからんのじゃ。」
「・・・なんで付いて来てんだよ。」
「はい?」
「・・・なんでわざわざ付いて来たんだよ。聞こえてるだろジジイ。」
「もう1回言ってくれんかのう。耳が遠くて・・」
「なんでジジイが尻相撲の優勝賞品の“海が絶景のオーシャンビュー
まるだしのリゾート3泊4日の旅”に付いて来てるんだよ!」
そうなんじゃ、わし達は今、少し離れた場所にある、
きれいな海が絶景のオーシャンビューまるだしのリゾート3泊4日の旅。
嫁さんの2人きりの旅に付いて来ておるんじゃ。
メンバーはセコス、アルル夫妻とわし、セイムさん、
レイク、リイナの6人じゃ。
わしがセイムさんを誘ったのじゃが、2人きりだと断られるかもしれないので、
レイク、リイナも一緒にという事でOKもらったのじゃ
もちろんスブム、セレブ族長夫妻も来ようとしたが、途中で巻いてやったぜ!
巻いたといっても崖から落としただけじゃよ。
いや、落としたっていってもそっとじゃよ、そ~~~っと落しただけじゃ。
「せっかく夫婦水入らずだっていうのに、とんだ邪魔がはいったぜ。」
「邪魔だったかのう・・・アルルさん・・ジジイ寂しい。」
とびっきりの上目遣いでセコスの嫁アルルさんに聞いてみる。
「いっいえ・・・そんなことは・・・」
といいつつも目を反らす。
アルルさんもなかなかの美人さんじゃ。セコスとは幼なじみだったらしい。
だから両家とも仲がいいし、セイムさん、レイク、リイナとも仲がよい。
だから嫌じゃとは言えんじゃろう。わしの作戦勝ちじゃ。
「ぐふっぐふふふふっっふ・・・」
やば、わしから不適な笑みがこぼれてもうた。
〈センニンサマ、イヤラシイワライ、モレテルヨ〉
すかさずリイナからツッコまれる。
久々の登場じゃが、リイナはしゃべらないのじゃ。
だからわしの脳に直接話しかけてくる念話じゃ。
両手にレイク、リイナと手を繋ぎ歩いているとしばらくして、
森が開けて眼前に海が見えてきた。
「やっと到着か~~結構歩いたな~~。」
とセコスが開放感からか背伸びをしながら海を眺める。
目の前には一面に広がる海・・海じゃが・・・
確かにものすんごい眺めは良い・・オーシャンビューじゃ・・・じゃけど。
「ねえセコス、ものすんごい断崖絶壁じゃない。90度じゃん。
ちょっと・・・犯人来るんじゃね?
追いつめられた犯人が刑事と共に来るんじゃね?
他にもっと逃げる所あるのになぜ、断崖絶壁にくるの?っていうぐらい
すごくね? 家もギリッギリに建ってるし~~~~。」
「何いってるんだ、ジジイ。見晴らしがいいだろう、さっ中の掃除しようぜ
だいぶ汚れているからな。」
セコス達は2つあるログハウスの1つに入って掃除をしだす。
・・・スブム夫妻ここから落とした方がよかったかな・・シャレですまんか。
※※※※
食事はあるていど持って来ておいた。
どんぐりパンや豆を蒸した状態で、すぐに調理して食べられるように。
そしてわしとセコスはちょっと森を回って果物を収穫する。
パイナップルや、バナナの様な果物が採れた。
陽が暮れた後、キャンプファイヤーのように火をくべて
そのまわりを囲んでご飯を食べたり、果実酒を飲んだりした。
みんなでいろいろな話をして盛り上がったわい。
最近なにかと忙しかったので、久々に仕事の喧騒を忘れてとても楽しかった。
そんな宴も終了し、みんな疲れたのか早々と寝床に戻る。
しばらくすると、寝る前にセコスが
「なあ、ジジイ・・・・起きてるか?」
「ああ、起きてるぞ。何じゃ。」
「ぶッ殺すぞジジイ!」
「なんでじゃ~~~、なんでわしがぶッ殺されるんじゃ~~~~!」
「何が悲しくて、俺がジジイと一緒に寝ないといけね~~んだよ。
せっかくリゾートに夫婦水入らずで来たっていうのによ。」
「しょうがないのじゃ。わしがセイムさんと一緒に寝るわけにはいかんじゃろ?
いいのか、一緒に寝ても。あんなぺろぺろ、こんなぺろぺろするぞ!
しちゃうぞ! していいの?」
「くっ汚ねえぞ・・・・。」
「じゃろう。だからアルルさん、セイムさん、リイナで1室。
わし、セコス、レイクで1室じゃ。」
まあつまり、男と女で別れたのじゃ。
レイクはもう寝息をたてて隣で寝ているのじゃ。
「くそ、新婚の夫婦なのに~~~。」
とあまりにも嘆くのでかわいそうになってきた。
「わかった、わかったさすがにわしも悪いと思うので、これをお前にやるのじゃ。」
「そう思うのなら最初から付いてくるなよ!ジジイ・・で何だこれは。」
小さな小袋には何やら怪しげな色の小さい仁丹のような物質がある。
「それはのう・・・くっくくくく強力精力剤じゃ。」
「なに、薬草のイカリソウ〈強壮、強精〉にもそういった効果があるとは
聞いているけどこれはイカリソウではないのか?」
「うむ、これはその薬草のパワーアップバージョンじゃ。
わしが密かに改良に改良を重ねた特別品なのじゃぞ。製造法は秘密じゃが、
イカリソウを何度も何度も煮詰めて〈強精〉のみに特化し、
凝縮させた代物なのだ。
これ1粒で丸1日は・・・・くっくくくくすごいじゃろう。
これを特別にお主に3粒やろうではないか。ありがたくもらっておけ。」
「おお~~すげ~~これで俺も・・てっいうかジジイがこれを作ってるの?
ジジイはこれ使う相手いないだろ。引くわ~~~。」
「いやじゃ~~~わしだっていつかは、いつかは~~~~。
これを使って頑張るまで死んでも死に切れ~~~ん。
だから、だからセコス1回使ってみて感想がほしいのじゃ。
まだ誰にも試してないのじゃ。」
「実験台かよ、おれは。」薬を投げ捨てる。
「もったいない。捨てるなよ!じゃあ、いいわいジョコにでもやるわい。
あいつも嫁さんいるし、わしの事を師匠と慕ってくれておるんじゃ。」
下に落ちた薬を拾い集める。
「・・・わかったよジジイ、俺が実験台になってやるよ。よこせ。」
「いや、いいです。もういいです。」
「えっいや、飲むよ、飲んでやるよ。」
「そんな、いやいやなら飲まんでもいいのじゃ。」
「めっちゃ飲みてー。そんな薬が欲しかった!」
「・・・師匠じゃ。お主もわしの事を師匠と慕うのじゃ。」
「なんでだよ!なんでおれ・・っあんんぐ」
セコスが大きく口を開いた時に薬をピンと指で弾いて飲ませてやった。
さて、効果あるかのう。
「まあ、今の所なんともないけど。
まあいいや、もう俺も今日は疲れたから寝るぞジジイ。」
確かにわしも眠い寝よう。
しばらくして、わしも寝ていたのじゃが、真っ暗闇の中、なんか次第に荒い息が・・
「ふーん、ふーん」ぐらいだったのが
「むふーん、むふーん」と段々荒ぶってきた・・
何度も荒々しい息を押し殺すような様子だったセコスが
すっくと立ち上がり、そっと外に出て行った。
耳を澄ますと、かすか~~に隣のアルルさんと、セイムさんのいる
扉が開く音がした。しばらくすると、また扉が開く音がして
1人分の足音が森の中に消えて行った・・・・。
あの足音はセコスか? こんな夜に1人でどこへ?
行き先はだれにも分からない。




