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頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭頭

平凡野郎のトマトスープ視点

崩れていく廊下を歩く。


全く……恐らくフールとフォールスの仕業だろう。


溜息をつきながら手帳を開く。


確か、トラッシュ様と今戦っているのは……五段魔術師 朴木棗と4級魔法使い 神楽フレア。


あまり情報はないが、こいつら相手なら勝って当然だ。


フールの相手は妖術使いか。


情報通りならば、普通に雑魚だから倒せるか。


最悪倒されたらフォールスに任せよう。


雑魚には雑魚の処理をさせるので十分だ。


にしても……もう1体の神が見つからない。


名は確か、レイラ・マグレーネだったか。


見るからに弱そうな見た目に言動。


この馬鹿面は檜の相手でもさせておこう。


本っっっっ当にこの世界は馬鹿ばっかりだ。


どうして効率のいい方法を見つけられない?


昨日だってトラッシュ様はずっと渋っていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「トラッシュ様。この計画でよろしいですね?」



「……………………」



「トラッシュ様」



「……………………………………」



「チッ」

ーバンッ!



机を思い切り叩くと、トラッシュの体がビクッと跳ねた。



「聞いてますか?この計画でいいですかって?」



「あっうん。ごめんね、ごめん」



「謝るぐらいなら話聞けよ。誰のおかげでここまでこれたと思ってんだよ?」



怒りに任せて椅子を思いっきり蹴った。


それと同時に勢いよく扉が開いた。



「リムーヴァル!」



「流石に今のは見過ごせませんよ」



邪魔な奴らが入ってきた。



「大体お前らだって、トラッシュに拾われてなかったら今頃死んでただろ?」



「貴方って人は」



「事実でしょ?」



そう言うと2人は言い返さなくなった。


所詮、負け犬の遠吠え。


気にせずに放心するトラッシュと2人を押し退けて、自室に戻った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


自分の意見が絶対正しいのだ。


間違いなんてあるはずがない。


それより早くもう1体を見つけ出さないと。


止まっていた足を動かそうとすると、何かに強く引っ張られる。



「チッ」



掴まれた足を後ろに蹴りあげる。


振り返ると、小柄な人型がいた。


体格的にレイラ・マグレーネか。



「お前に構ってる暇はない」



「あらあら〜。ぷりぷり怒っちゃってさぁ〜沸点低いね?」



腹立つ。


腹立つ腹立つ腹立つ腹立つ腹立つ腹立つ腹立つ。


火がついた草むらに、油がたっぷりと注ぎ込まれた。



「君は妖怪かな?可愛いね♪」



「黙れ!!!!」



拳を強く握りすぎて、手が痛い。


怒りに任せて叫ぶ。



落穽下石らくせいかせき!!!!!!」



レイラ・マグレーネは口角をニヤッとあげた。


彼がいた場所には大きな穴が空いている。


くぐもった声が聞こえた。



「ちょっと〜出してよ〜。おーい」



穴の中に響き渡る声は、なんとも無様だ。


これで終わり。


手から、大小様々な石を作り出す。


あの体格なら、神とは言えど出て来れないだろう。


なんせ神も人間と同じように、強さが体に出る。


圧死してしまえ。


出した石やら岩をどんどん穴に落としていく。


中からはパキンっとガラスの割れる音や、悲鳴じみた叫び声が聞こえる。


そのまま石を入れ続けていると、次第に音は聞こえなくなった。




さて。


もう1体を探さないと。


穴から目を離して、きびすを返す。



「あっ終わった?」



「なんでっ」



目の前にいるのは紛れもないレイラ・マグレーネだった。


なんで生きてるんだ。


あの悲鳴はなんだ。


音はなんだ。


意味が分からない。


目の前の状況が信用出来ない。



「落せっ」

「まずはちょっと話さない?」



口を塞がれ、床に押し倒される。


必死で抵抗するが、全く効いていない。



「手とか噛まないでね?君の体内がしゅわしゅわになっちゃうからさ」



ガスマスク越しに見える目はニヤッと笑った。


彼の左手が自分の首を掴む。



「話し合うんじゃなかったのか!?」



「君が抵抗するからさ、ちょっと脅しをかけてみた」



そう言うと彼は両手を離した。


しかし馬乗り状態は変わらない。


抜け出せる方法を探すしかないと思った。


けど自分にしては直ぐに諦める。


いつもは諦めるなんて絶対にしない。


諦める前に自分で殺る。


何かがおかしい。


体の力が抜けている。



「お前っ!何をした!?」


思わず声を荒らげてしまう。



「何って……私の特技を披露しているだけだよ」



「特技?」



「そう。あんまり手の内を明かすのは好きじゃないんだけどさぁ……教えてあげるよ」



そう言われて口の中に手をねじ込まれた。



「うっうっ!!!!」



喉奥まで手を突っ込まれて、なにかが道を這って行く。


苦しさと、恐怖で頭がどうにかなりそうだ。


目の前の神は唾液まみれの手袋を、近くの床に放り投げる。


そこには光に照らされて、泡を浮かべる水があった。



「もし言ったら、君の体内にある爆弾の起爆スイッチを押す。そして、君が死んだら親族やブラッドにいる仲間たちを殺す」



まるで顔を剥がすようにガスマスクが落ちる。


そこには言動に似合わない、可愛いらしい顔があった。



「そこまでしなくてもっ!!」

「私達が恨まれないためだよ」



「恨まれないためって……」



「それはまた今度ねぇ〜♪……結論から言うと私はあるやまいにかかってるんだ。それは少々厄介でね。今こうして話している間にも体力が君らの倍以上奪われていく。だから、君の体力を私が吸収して、こうやって楽々と話していれるってわけだよ」


まるで顔を剥がすかのように、黒い面を取る。


ガスマスク越しに見ていた笑顔がハッキリ分かった。


まるで感情があるものとは思えない。


上辺だけの取り繕った笑顔だ。


力無く横たわる体を、軽々と持ち上げられる。


グッと顔を寄せられ、耳に冷たさが伝わった。


その声は冷たく生気を感じない。



「君は洗脳されてるんだよ」



「…………は?」



発せられた言葉を理解するのに時間がかかった。


自分が洗脳されてるだって?


冗談じゃない。


違う。


違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う。


チガウ。


視界に映る全てを拒絶したい。



「洗脳だなんて何を根拠にっ!!!」



「根拠かぁ……」


目の前の神は小首を傾げ、自分を持つ手に力を込める。


あまりにも力が強すぎて、肩を外されそうになった。


横を向いていた顔が、正面を向く。



「そうだねぇ……君は多分、私達〝博士〟の駒にされたんだよ。博士はそういう奴だから」



「さっきから何言って」

「丁度今から14年前の事件は知ってる?」



虚空とかした目でそう告げられた。


14年前の事件。


興味の無いモノでも忘れることはないはずだ。


それほどまでに残酷で残忍な歴史。


もしかしたら。


目の前にいる神を見つめる。


彼は〝被験者〟だったのか。


そんな考えが頭に過ぎる。


自分がここに来る前は何をしていただろうか。


少なくとも平凡には暮らしていない。


力が出ない体に鞭を打ち、神に手を伸ばす。



「皆を…………助……け」



頭が割れるように痛い。


何かが耳の奥で響く。



『君は役ただずだったよ』



そう聞こえた気がした。



「大丈夫。きっと助けるから」



その言葉を最後に意識はプツリと音を立てた。

そろそろ図鑑を出さなくてはと思ってます。


良ければ評価やコメント方、宜しくお願いしますm(_ _)m


【おまけ】

〝読書の秋を楽しむフールと杉〟


「よくそんな長ったらしい本読めるね」


「読書って言ったら小説だろ」


「えぇ〜読書って言ったら漫画でしょ?」


「あれは娯楽だろ」


「何が違うの?」


「えっ……と……」


「詰まっちまったなぁ」


「そんなキャラだっけ」


「気分によって変わったり変わらなかったり」


「なんかあの人みたいだな」


「あのイケメンな人?」


「イケ…………メン……なのか?」

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