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魔術と魔法

さてと。


どうするかな。


前と同じ、上も下も右も左も分からない場所だ。


こういう時、他の種族だったら良かったんだけどな。


それだったらまだ体力を消耗出来るんだろうけど。


そんなどうでもいいことを考えながら、目の前の敵を観察する。


モルペウスは確か夢の神様だったかな。


と、言うことは何か僕に夢を見せてくるはずだ。


1度変身魔術を解く。


みるみるうちに髪がネギ色のクラゲヘアーになった。


それと同じタイミングで視界が変わる。


全身に暗く影が落ちる。


これは防御で耐えるのは無理だ。


素早く魔術書を開き、唱えた。



「ベシュロイニング」



足を動かすと、1歩1歩が地面に付いていないんじゃないかと思うぐらい速い。


途中で後ろを振り向くと、それは恐竜みたいな気持ち悪い感じだった。


この世に居ない生物。


デフォルトは恐竜。


そこからナメクジのようなぬめりが身体中を滴り落ち、目は魚みたいにぎょろぎょろと動いている。


ぬめりが落ちた地面を見ると、しゅーっと音を立てながら無くなった。


硫酸に近い液体みたいだ。


このまま逃げ続けるのは流石にきついなぁ。


そんなことを考えながら、走り続けると、扉があった。


少しの不安と、それをかき消すぐらいの好奇心に押しつぶされ、扉を開けた。


扉の先にはまた黒い空間だった。



「帰ってくるの早いね」



「そう?さて、次の夢はなんだ?」



僕がそう言うと、モルペウスはクスクスと笑った。



「物好きなんだねぇ。棗は」



「お前のおもりをしないといけないんでね」



「ふふっ。そうかいそうかい。じゃあ次は……」



言い終わる前に、長い光が音もなく放たれた。


モルペウスが喋りながら、伸ばしていた左手はものの見事にふっとぶ。


腕からは血の代わりに、色とりどりの液体が溢れ出していた。



「全く……邪魔しないでよ。神楽フレア」



フレアは綺麗な着地をする。



「意外と早かったな」



「まぁな。で、体力はあるよな?」



「まぁまぁそこそこ」



鼻の下を擦る。



「帰ったら走り込みだな」



「まーじで勘弁」



健康的な舌をベロっと出した。



「2人ってさぁ仲良いの?」



「「良くない」」



見当違いの質問をされ、思わず反論する。


コイツと仲が良いなんて冗談でも言われたくない。



「喧嘩するほど仲がいいとかさ」



「「ないない」」



「でも被ってるよ?」



「「コイツが被せてきてるだけだっ!!」」



そう言うと、きょとんとしていた顔に意識が戻る。



「まぁどうでもいいけど、あっ作戦会議とかする?するとしても待たないけど」



「必要ない」



「じゃあ頼んだフレア」



なかば投げやり気味に言う。


いつもの光景。


いつもの言動。


ただ違うのは目の前の敵がセインからモルペウスに変わっただけ。


どんなに強い相手にも僕ら怯んだことはない。


彼らより強い相手をもう知っている。


それと比べたら、弱いか互角に思えてくる。



「どうしよっかなぁ……せっかく楽に夢の中で殺してあげようと思ってたのにさぁ…………気が変わっちゃたじゃん」



モルペウスが両手をパンっと勢いよく叩く。


それと同時にフレアに攻撃力を増す魔術をかける。



「シュタルク……も1個いっちゃう?」



「お前の判断に任せる」



「あっそ。死んでも文句言うなよ」



「はいはい」



そんな言葉を交わしながら、目の前を見る。


光り輝く無数の丸い物体が宙に浮いていた。


モルペウスが腕を大きく振りかぶった瞬間、また魔術をかける。



「フェアタイディグング」



透明な防壁によって守られる。



「リニアッ!」



杖から直線上に魔法が放たれる。


威力は十分といったところだろうか。


白い煙に覆われすぎて前が見えない。



「やるねぇっ!これならどうっ!?」



避けるのが遅れたのか、モルペウスは体にぽっかりと穴が空いていた。


その穴はみるみるうちに戻っていく。


この防壁の内部の会話は、外からは聞こえない。



「フレアは離れていいか?」



「夢から出る方法を探すのか」



「よくお分かりで……じゃあっケルパー」



体からもう1人の自分が生まれる。


この分身体には心がないから、的確にサポートをしてくれる。


ただ魔術の消費が多いのがデメリットなんだけども。


モルペウスは自分の攻撃にしか興味が向いていない。


完璧に油断しきっている。


僕はフレアに目配せをして、近くにあった小さな穴に入った。


肩が思いっきりつっかえたが、外したら入ったから良しとしよう。


だいぶん痛かったけど。


後で慰謝料でも請求するか。


そんなことを考えながら外れた肩をつけていると、何かを見つけた。


手紙が落ちている。



「僕は……ら……子……なんだこれ?」



所々インクが落ちていて読めない。


紙から目を離すと、部屋が凄くファンシーになっていた。


でっかい兎や熊のぬいぐるみ。


人によっては恐怖を覚えそうな、陶器製の人形。


天蓋付きのベッドに1人の少女が寝ていた。


寝返りを打ち、こちらに気づく。


手には刃渡り15cmぐらいのナイフが握られている。



「そのナイフは何に使うの?」



「お父さんとお母さんを殺すために使うの」



部屋の1部に血がべっとりとつく。



「この部屋は君の部屋?」



「ううん。絵本に出てくるお姫様のお部屋」



部屋がどこの家庭にもありそうな、シンプルな内装に変わる。



「君の名前は?」



「モルペウス」



一瞬にしてゴミ袋の山で、足場が悪くなる。



「ここで生活してるの?」



「僕は皆にとって邪魔みたいだから」



ゴミ山の上に色んな種族の死体が積み重なる。


臭いが酷くて吐きそうだ。



「君はいらない子」



そう言った瞬間、小さなモルペウスは頭を抱える。


体を食い破り、中から黒くドロドロとしたものが僕の足を引っ張った。


そのまま身を任せる。


今回の敵は僕が一番適任かもしれない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!!!!!!!!!」



耳をつんざくような悲鳴にも近い声を上げる。


多分棗が何かやったのだろう。


杖を構える。


丸い攻撃が、針のように細くなって襲いかかる。



「サラウディングッ!」



地面が盛り上がり、破片が飛び交う。



「リニア、」



針を破片で受け止め、そのまま跳ね返す。



「時間稼ぎは苦手なんですけどねぇ……」



1番魔力の低い攻撃技を連発する。


ダメージは期待出来ない。


けれど、やられたから理解してる。


〝この魔法は1番ストレスが溜まる〟


どの種族でもストレスが溜まったら隙が生まれる。


その隙を狙って倒すのが最近の好きなことになりかけていた。


だから、遠慮なく跳ね返して、避けて下さいね。


モルペウス様。

最近、皆の日常ばかり取り上げてその他が疎かになってしまいました……。

と、言うことで1度だけしたあのコーナー再来です。


良ければ評価やコメントをよろしくお願いしますm(_ _)m


【突然質問コーナー・・・・・・・今回は蟲駆除隊でお送りします】


今回のお題↓

「何の虫が好きですか?」


〜トウモロコシ〜


「基本何でも好きだけど……そうだな。強いて言えば蚕蛾かいこがかな。幼虫の見た目は気持ち悪いと感じる人が多いかもしれないけど、成虫はとっても可愛いんだよ。まぁ寿命は短いんだけどね……」


〜ウド〜


「えぇ〜虫?なんか毒持ってるやつだったらなんでも好きだけど。1番はタランチュラかなぁ。あのモフモフ具合が好きだよ。あっでもさ、蜘蛛って厳密には虫じゃないんだっけ?どうだっけな?」


〜エリンギ〜


「虫かぁ。可愛い虫が好きだけど……やっぱり蝶が好きかなぁ。ヒラヒラ舞う姿が綺麗なんだ。後、花の蜜を吸う姿とかも可愛いよね。えっ1番好きな蝶?ん〜……モルフォ蝶が好きだな。世界で1番美しいらしいね」


〜シュンギク〜


「えっそりゃあゴキブリ!って同種族はダメ?そっそっかぁ……。うーんとじゃあ……蟻かな!いつ見ても、頑張ってご飯を運んでる姿はカッコイイんだ!やっぱり虫として尊敬するよ!」


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