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魔神の継承者  作者: 黒歴史製造機
第1章
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継承

力がただ欲しかった。

幼い頃から両親がいなかった私は自らのか弱さを感じることが多く。最低限の力を手に入れるために魔法学校に通うことにした。


魔法とは自らに秘めた魔力を放出し、発動する異能のことである。


しかし私には魔法の才能が全くなく。魔力量も魔法学校の他の生徒と比べれば見劣りするものだ。


「どうすればいいんだろう、、、」

と私、シリカ・アルカディアは我が家の書斎で魔法書を読みながら呟いた。


ふと一冊の本が目に入った。


「何だろうこの本?見たこともない本だ…」


その本のタイトルは『力の継承』私は興味本位でその本に記されている魔術を行ってみることにした。


「魔法陣を床に描き、、えーっと?それから血を3滴中心に捧げる…こんな感じかな?」


その時魔法陣が光を放った。


「何!?まさか成功した!?」


しかし光はすぐに消え、何事も無かったかのような静寂が流れた。


結局、自分の人生はこのまま何も成し遂げられずに終わってしまうのだろうか。そう思いながら少しの期待を持ち、私はいつも魔法の練習をしている裏山に向かった。


裏山に着いた私は試しに魔法を放ってみることにした。


『ファイアボール』


小さな火の玉を放つ低レベルの火属性魔法だ。私が使える魔法はこれくらいしかない。しかしなんだか少し様子がおかしい。いつもより火の玉が10倍は大きい。


「どうなってるの…??」


いつの間にか私が放った低レベル火属性魔法のはずの『ファイアボール』は裏山を全て焼き尽くしてしまっていた。


「えぇ…??」


まさか継承の魔術は成功していた?しかしここで1つの問題点が浮かぶ。低レベルの火属性魔法でこれほどの威力を出せるほどの魔力。無闇に魔法を行使すると周囲の人を1人残らず抹殺しかねない。


「これは人前には出しちゃ行けない魔力ね…」


私はなるべく本気で魔力を解放して魔法を発動させないようにすることにした。




―3年後


魔法学校からの卒業間近となった春。


今日は最終魔法試験の日である。


試験科目は実技のみであり王国の精鋭魔法使いと1vs1の魔法を行使した対戦を行う。一方が戦闘不能になるか棄権したら勝敗がつくというルールだ。


「次は私の番だ…!」


最終試験だから余裕だとしても多少は緊張する。


私はどのくらい手加減して戦うべきだろうかと考えながら前の生徒の魔法戦を観戦する。


「シリカ・アルカディア闘技場に降りてきてください。」


私の名前が呼ばれた。私の対戦相手は誰だろう?などということを考えながら私は観客席から闘技場へと降りる。


相手はこの国の人間なら誰しも知っている有名強者魔法使い。ゲウスだった。


「さて、シリカと言ったか。ルールはきちんと把握出来ているか?」


「ええ、心配ご無用です。早速はじめましょう。」


私は魔力を10分の1程に抑えて魔法を唱える準備をする。


『ファイアウォール!!』


炎の壁を対象に向けて発射する中レベル魔法だ。


(これくらいでくたばってくれたらありがたいなぁ…)


しかし相手は強者魔法使い。当然そのような魔法でくたばるはずもなく、、と信じたかったんだが。、次に見たゲウスの姿は両手を上げて降参している姿だった。


「勝者、シリカ・アルカディア!!!」


観客席がざわつく。当然だろう。有名強者魔法使いが一撃で葬られたのだから。


「流石今年の成績トップ!いやぁ、たまげた」

などと言いながらゲウスは拍手を私に送る。


「それはそうと後で屋上まで来てくれるかね?」

ゲウスはそう言い残しどこかに去っていった。


何はともあれ、私は最終試験を最高得点で合格することが出来た。




放課後、私はゲウスに会いに屋上に来ていた。


ゲウスは約束通り屋上で私を待っていた。


一体なんの用で私を呼んだのだろう?などと思いながらゲウスと対面する。


「お主、一体誰から力を継承した??」

などということを対面していきなりゲウスに言われた。


「え?」


意味がわからない。何故ゲウスに継承のことを知っている?力は最低限に抑えたつもりだった。


「お主の魔法を直に受けて感じた。あの魔力は並大抵の人間が放てる魔力ではない。」


流石一流魔法使いだ。喰らった魔法に含まれた魔力の質すら見破るとは。


「誰から継承したか等ということは分かるものなのですか?」


するとゲウスはきょとんとした表情を浮かべる。


「何を言っておる?継承をする時にその人物に最も縁の深い供物を捧げるだろう?」


供物?一体なんのことだろう。私が魔法陣に供えたのは自身の血液のみなのに。


「供物?供物なんてしてません。魔法陣に供えたのは私の血液のみです。」


するとゲウスはまたきょとんとした顔を浮かべる。


「どういうことだ??継承の魔術は供物がないと成功どころか魔法陣すら起動しないはずだが?」


どうやら私が行った継承の魔術は何やらイレギュラーらしい。


「まぁ良い。話は以上だ。」


そうして私達は解散し私は家に帰った。



その日の夜私は夢を見た。


神話に登場する魔神の夢を

初めて小説書いてみました!

飽きなければ不定期に更新すると思います!

応援よろしくお願いします<(_ _)>

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