表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/39

4


後書き(ヒーロー視点)では普通に下ネタっぽいの出てくるので、閲覧注意。(年齢制限えぐいのはこっちだと書かないつもりですが)


パンツ(下着)とかそんな話題出ます。


ヒーローの変態具合が苦手な方は、野いちごの方を読むのをお勧めします(悪質な誘導)。


野いちごは、ヒロイン視点、ヒーロー視点を前半後半にまとめてあるので。



「ねえ、また告白されてたでしょ?それに、今日は手を繋いで登校って」


席に着くなり、後ろの席の友達がニヤニヤしながらアタシを小突く。


「だからなんなのよ。というか掴まれてただけだよ。ほら、軽く手の跡ついてるし」


苛立ちを隠さずに、友達を無視して少し乱暴に荷物を置いた。少し遅れてから、天澄が教室に入ってきた。女子(と、男子が一部)の上げる歓声をふん、と鼻であしらう。


「いつもやっててよく飽きないね」


アタシの席まで来た、もう一人の友達が呆れたようにアタシに言う。天澄の席はアタシからかなり離れたところにあるから、アイツが自らやってこない限りは、安全だ。


「そろそろ諦めたらどう?」


頭が良くてスポーツ万能。それで顔も良いなんて優良物件でしょ?と、もう一人の友達は首を傾げた。


「諦めるって何をよ!」


ホントはわかってるけど、八つ当たりのように強く言ってしまう。


「告白を断るの」


「なんでよ」


それでまた、反射的に否定の言葉が出てしまう。


「アイツのウワサ知ってるでしょ」


「あー、年齢性別問わずに誰でもイケるってやつ?」


友達はあんまり気にしていない風だった。


「それとも、槙乃に毎日のように告白してるのに、他のひとと付き合ったりデートしたりしてるところが気に食わないの?」


もう一人の友達の言葉に、ぐっと詰まる。


「……そんなわけないでしょ。あの頭がおかしいやつと一緒にいたくないだけ」


そう。天澄のやつ、アタシに告白してくるくせに、他の相手と付き合って、フってフラれてを繰り返しているんだ。ホント頭がおかしい。


「と、言いつつほぼ毎日一緒に登下校してるらしいじゃん」


友達は構って欲しいだけかもよ?と言うけど、それなら尚更何も言いたくないし、アタシがアイツに興味があるとかそんなの思われたくもない。


「それはアイツが勝手についてくるだけだから……!」


ふと天澄の方に視線を向けたら、ばちっと視線が合う。思わず、目を逸らした。



教室の位置は3階。だから、目の前の階段を急足で登っていくまきの後ろ姿を眺めることができる。ここの制服のスカートは、校則では膝丈から膝上までだけれど、律儀に守ってる人は少ない。まきも、例外でなく、スカートが少し短いんだよネ。


階段を登る時にスカート短いと、中のパンツ見えるんだよね。まきの以外、あんまり興味ないケド。で、まきは……今日も中にショートパンツ穿いてる。今日も見れなかったな。残念。まあ、いつも通り。


「だからなんなのよ、」


教室に入ると、まきが今朝の事で友達と軽く口論してるみたいだった。細い手首を友達に見せてるから、跡でも付いちゃったのかな。そうだったら嬉しいね。「ねぇ高宮君、課題終わってる?」「もちろん、ほら」「ありがとう!」学級委員長の女の子が課題を回収しにくるのを笑顔で流し、まきの様子を確認する。


何かを話しかけながら、もう一人の友達がまきの席に行くのが見える。ボクの席はまきからかなり離れたところにあるから、何を話してるか、あんまり分からないんだよね。「なあ、高宮。あの番組見たか?」「うん。××が○○だったよね」「だよなー」


首を傾げるもう一人の友達に、ばん、と自分の机を叩いて不機嫌でいるのも、可愛いネ。「なあ、△△と付き合ったことあるってホントか?」「あるよ?それがどうしたの」「アイツ男だよな?」「好き嫌いに性別関係ないと思うよ?」「……そうなのか?」「好きなら、付き合わなきゃ勿体ないでしょ?」「………そうか?」てきとうに聞き流していると、


「なあ、永瀬に告白してるんだよな?」


彼女の名前に思わず反応する。


「それが?」


他人(キミ)には関係無いよネ?それとも何、キミ、彼女のコト好きなの?


「それなのに、他のヤツと付き合ったりデートしたりしてんの?」


ボクの内心を知らないその男子は、無遠慮に質問を投げかける。


「そうだネ。フラれてるケドね」


他の子達と付き合ったり、別れたりしてるケド、彼女のコト大好きだよ。


「でも、ほぼ毎日一緒に登下校してんのか……」


どーなってんのお前ら、そう、しつこく聞くから


「彼女は優しいからネ」


そう適当に答えておいた。ふと彼女の方に視線を向けると、ばちっと視線が合い、ばっと彼女は目を逸らす。偶然合うって、奇跡というか、運命感じちゃうよね?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ