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注意、ヒーローの性格(性癖も)サイコです。


無理だと思ったらブラウザバック推奨。


アタシは永瀬(ながせ)槙乃(まきの)


ある学園の二年生。


スポーツが得意な、ただの女子高生だ。


……ただ、毎日のようにある男から告白されていることを除けば。


溜息をついて肩を落とすと、


「どうしたの?せっかくの可愛い顔が台無しだよ?」


と覗いてきた。


「アンタのせいだろうが!」


と、持っていたカバンを振り回して思い切りソイツを叩こうとしたら、あっさりと避けられた。


アタシに告白してきたこの男の名前は高宮(たかみや)天澄(ひろと)


授業をサボりがちな癖に成績が優秀な、嫌なやつ。


今は4月の中頃で、みんな新しいクラスや、少し難しくなった勉強に右往左往している時期だ。


コイツとは一年生の頃は同じクラスだったけれど、今年もまた、同じクラスになってしまったらしいことに、アタシは酷く落胆した。


天澄は背が高く、顔が良い。切れ長の明るい琥珀色の目は、髪と同じ色の長い睫毛に縁取られて、唇は色っぽく弧を描く。鼻はすっと筋が通ってて高い。


黙っていれば顔はいいのになぁ、と思うくらいには顔は整ってる。人形みたいな、芸術品と言っても過言ではないほどに。というか、その顔だけでモテている節もある。


明るい色の髪は手入れをしているのか、さらさらして、いい匂いがする。スポーツや部活はやっていないはずなのに、身体もしっかりと筋肉が付いてる。


「『ボクのせい』だなんて言われちゃうと、なんだか嬉しくて興奮しちゃうね」


「……」


言動が変態じみてるところが、大幅なマイナスポイントだ。



ボクは彼女のことが好きだ。


彼女は、スポーツが得意な、可愛い女の子。


好きだから毎日のように告白してみるケド、全部惨敗している。


彼女が「はぁ、」と溜息をついて肩を落としてたから、


「どうしたの?せっかくの可愛い顔が台無しだよ?」


と覗いてみる。


「アンタのせいだろうが!」


と、彼女は持っていたカバンを振り回してボクを遠ざける。彼女ってば照れ屋さんだから、すぐボクから離れようとするんだよね。


そういうところも、やっぱり可愛いって思うんだけど。


今は4月の中頃で、みんな新しいクラスや、少し難しくなった勉強に右往左往している時期。彼女は、あまりそう見えないけどね。


彼女とは一年生の頃は同じクラスだったし、今年もまた、同じクラスになったから、ボクはとっても嬉しいんだよネ!


彼女は女子の中では少し背が高い。でも、ボクより背は低いから、ボクをみるときは必ずと言ってイイほど、上目遣いなんだよね。可愛い。


ビスクドールみたいな、乱暴に扱っちゃえばすぐに壊れてしまいそうな、そんな彼女が大好き。


「『ボクのせい』だなんて言われちゃうと、なんだか嬉しくて興奮しちゃうね」


「……」


その冷たい眼差しも、ボクは大好きだよ。


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