ヲタクの目覚め
私はヲタクである。
そう、自覚し始めたのはいつからだったろうか。
こういうのはたいてい、覚えていないものだがわたしのコレはよく覚えている。
明確なタイミングがあったわけではないのだが、大学の同じゼミの友達に
「それはもうヲタクだから」
そう言われたのが全ての始まりだったような気がする。
わたしは小学生の頃から某テーマパークが大好きで、周りの人もわたしといったら某テーマパーク、某テーマパークといったらわたし、という認識だったと思う。
たしかに、一般的な目で見ればわたしの知識はヲタク並だったのかもしれない。
けれども、その界隈に住む人達を見ている側の人間からすると、わたしの知識なんてミジンコレベルなのだ。
まだまだ知らないことがたくさんある、それを時間かけて好きになっていきたい。
そんなふうにも思っていた。
顔を合わせるたびに一般的な目で見たらコアな話をわたしが永遠するので
「それはもうヲタクだから」
と、言われ続け、私もわたしで
「いや、わたしはまだその領域に達していない」
とずっと頑なだった。
しかし、ついに某テーマパークの年パス(年間パスポート)を手に入れたわたしは週末になると往復6時間もかけて神の地へとひたすら通っていた。
いや、これはもう、そろそろ認めてもいいのでは?
と思い始めたのがヲタクの目覚めである。
それからというものの様々な界隈に手をつけては沼にハマり気がつけばいろいろなところでヲタ活をしている次第……。
認めちゃえば意外とあっという間だったんだなあ。
結局本質は変わらない、ヲタクはどこまでいってもヲタクなのである。
そんなこんなでたくさんの推しとその界隈に生きるヲタクのちょっとしたエッセイ。
読んでいただけたら幸いです。