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思い出に浸ってみた。

 

 3ヶ月前まではおいらは普通のモグラだったもぐ。3ヶ月前に人間らしきものがおいらの領域に落っこちてから、おいらは今の様に変わったもぐ。目が見えるし、言葉は喋れるし、力も強くなり、魔法も使えたもぐ。魔物や人間と戦うと、強い力と魔法を得られる様になったもぐ。後、身体も大きくなったもぐ。



 カクテルを飲みながらおいらは思い出を振り返ってみたもぐ。





 3ヶ月前、おいらは食料を得る為せっせと土の中でトンネルを作っていたもぐ。


 もぐ〜♪ もぐ〜♪


 ……この時のおいらは言葉を知らなかったもぐ。


 グラグラ--ドスーンッ!!


 もぐぐっ!?


 大きな音と振動に地割れが起こったと身を縮こませたおいら。地面の上では魔物の遠吠えが聞こえたもぐ。ひょっとして、魔物が地面に落ちたのかもと好奇心から、音がした方に行ってみたもぐ。すると、人間の言葉が聞こえたもぐ。


「いたたたた。痛くないけど、いたたたた」


 仲間を人間に殺された事のあるおいらは人間が憎かったもぐ。おいらは、この人間を埋めようと決意したもぐ。地面を切り崩し、人間に土を被せたもぐ。


「あ〜れ〜。モグラだね? ありがとう。君に祝福をおく--ぐほっ」


 人間が何か言ったが無視して土を被せたもぐ。どうやら、土が口に入った様だもぐ。ザマァもぐ。だけど、不思議なことにこの時、おいらの身体が光に包まれたもぐ。


「人間を討ち取ったなり〜! ぐあっはっはっはっ! ん? おいら、人間みたいに喋れるもぐ。身体に力がみなぎるもぐ」


 頭に流れる謎の情報は、

 ▼???からの祝福を得ました。EXPを獲得し、REVELが1→20に上がりました。

 だったもぐ。よく分からなかったもぐ。


 地面に潜ろうと土を前足でかいてみると、いつもよりも足が大きい上に力が強かったもぐ。それに、視界が開けていたもぐ。


「……もぐもぐ。これは……もしかして人間をギャフンと言わせるチャンスもぐか? モグラの恐ろしさを身をもって味わしてやるもぐ。そして、おいらは人間を踏み付け優越感に浸るもぐ。ぐあっはっはっはっ!」


 こうして、欲望深いモグラが誕生したのであった。余談であるが、土に埋められた何者かはちゃんと生きてる。モグの仲間は畑の農作物が食べられたと勘違いした人間に殺されたのであるが、モグラは野菜を一般的には食べない。(モグを除く) ネズミによる仕業だったのに勘違いした人間に殺されたという悲劇であった。



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