魔法のないこの日常で
我々のこの日常に、理不尽がある。奇跡がある。科学がある。想像力もある。
無い物は、魔法と、俺TUEEの自分と、目標に向かって努力する自分である―――
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カーテンの間からさす陽の光を顔に受け顔をゆがめて反対側を向いて陽の光を避け、まどろみに浸かろうとするが、携帯から鳴り響くアラームの音が浸かることを遮る。
アラームを消して再びまどろもうと思ったときに、今日の日程をぼんやりとする頭の中で思い浮かべる。
「あぁ・・・そういや、今日1限から授業あんだっけ・・・確かバイトも入ってたっけ・・・だっる・・・」
口ではそういうが、休むわけにも行かず、体をベッドから起こす。目の前に広がるのは六畳間の和室にタイマー設定で5分ほど前からついてるストーブとパソコンの上に参考書が乱雑に乗っかっている机と、脱ぎ散らかした服。
「部屋の掃除もしないとなぁ・・・よく見るとあちこちに髪の毛落ちてるし・・・わかっちゃいるけど、1人暮らしって自由だけど、やらなきゃいけないことも増えるなぁ」などと愚痴を言ってみても現状が改善するわけもない。頭をかきながら寝巻きのままキッチンへを移動する。
「冷蔵庫ん中何あったっけ?、確かベーコンと卵とマーガリンと・・・後ゼリーか。野菜と、パンもあるし、朝飯は作れるか。はぁ・・・一人暮らししてると独り言が多くなってくるよなぁ・・・学校も留年してるし、学校の奴らともあんまし話しないし・・・」
俺こと村上 弘人は(もちろん作者の本名じゃないですよ、一部かじってますが)、県立大学に通う1年留年している現在3年生の学生だ。(あ、これ本当です)
地の分じゃないと俺の紹介できないからな、口にするにはさすがに頭おかしい人認定されるわ。
いや、誰が認定するかは知らんが、おそらくこれを見てる人たちだろう。
とそんなことを頭に浮かべながら、朝飯を作っている。
作るシーンは割愛だぜ!書くの面倒だし、飯テロもしたくなしいな!
やっべ、想像してたら余計腹減った、とっとと食おう。
顔洗って、服着替えて、今日の講義の資料もって、行きますか!大学!面倒くさいけど!行きたくないけど!行かないと単位取れないし、これ以上留年したくないしね!
「いってきます」
誰もいない玄関に一言告げてドアをくぐる。(ひとり暮らしなだけだからね!両親生きてるよ!実家で過ごしてるよ!)
その先にいきなり魔法陣が現れて、異世界の女神に出会ってチート授かって、俺TUEEの物語が始まる!
・・・わけがなくいつもの風景が目の前に入ってくる。簡潔に言うなら、道路、砂利の駐車場、病院,etc・・・
病院が目の前にあるのはいいぞ、病気にかかったとき真っ先に向かえるからな。
ただし、診療を受けるまでの時間は保障できん。この前皮膚に関して病院に行ってみたが、そこで4時間ぐらいまたされたわ。やっぱあらかじめに予約してないとスムーズにいかんもんね。
そこから歩いて3分ほどした所に自分の車が置いてある駐車場に着く。
どうして歩くかって?ダッテそこにしか止まれる場所がないんだもん。仕方ないね。もっといい場所にしてもらえるように仲介所に頼んでるんだけどなかなかいい物件なくて、ここでずるずると時間をすごしているんですよ、はい。
ブオーン、と10年位前の車を15分ほど走らせて大学へ到着。
ここで異世界ものなら、交通事故にあって、神様に会って、チートもらって(ry
講義受けて、昼飯学食で食って、昼寝して(もちろん昼休みの余った時間だよ!)、また講義受けて、
バイトのある日はバイトいって。ない日はとっとと家に帰ってPC開く。で、ゲームやる、ネット小説読む、風呂はいる、寝る。
ほぼこのルーチンワークだ、だからこそ退屈する。刺激を欲する。だから、想像力を膨らませる。
もし、こういうことがおきたのなら。こういうことがあったのなら。
ゲームを参考にするときもある。ここで主人公はこう行動したけど、俺ならこうする、ああする。などと妄想にふける。
もちろん、現実でそんなことがおきるわけないし、所詮妄想だから現実にふと帰ったときに
「俺何してるんだろ」
と、自己嫌悪にうずくまることもしばしば、だけど、やめられない。
やめたら、きっとこんな退屈な日々に自分という存在が殺されてしまいそうで、自分というものが何なのだろうと考えそうで、必死に自分の存在を確定させようとして、他人とはわざと浮いて(若干天然も入ってるかも。本人自覚なし)。浮いて、独りになって、一人でも自分を見失わないようにいろいろ妄想して、それでも、社会に入らないといけないから表面を取り繕う仮面を作って、そうやって社会に出て行くんだと思う。
半端な覚悟で、半端な知識で、半端な・・・自分自身で・・・
周りがそうだから、自分もそうする、そうすることで少数派に入らなくて、回りも人がいるから安心してしまって自分の思考を放棄する。そんな風になっていた。自分は見失いたくないって思ってたのに、いつしか、自分の顔を覆っていた仮面がどんどん、自分の中に入っていって。いつかは、どっちが自分なのかもわからなくなって、いつかは、有機体の機械になるのかな?
そうなりたくない、だから勉強する。英語も、数学も、経済学も、みんなみんな、吸収して、自分の考えを出せるために、他人に意見できるように、知識をつけないといけない。
この世界には、奇跡もある。理不尽もある。知識がある。
ただ、魔法はない。それに煮た不思議な現象は起こったとしても、魔法はないのだ。
もちろん俺TUEEになれるようなスペックなどあるわけないし、知識をつけるためには、相応を時間と労力が必要ななるだろう。
埋もれたくないなら、周りとは違う何かを得ろ。普通の人と違うことができるからこそ、それができる人に価値が生まれてくる。そんな人に、俺はなるために、日々勉強するのだ!(実はしてない。只の口先三寸)
ん?小説書くつもりが、ただのぐちになってしまったな。
まぁ、そういうわけで、この魔法のない日常で、俺たちは生きてるんだ。
ここまでお読みくださりありがとうございます。
気まぐれな作品のためつたない部部が多々あると思いますが
作者の言いたいことが少しでも伝わればいいかなと思います。