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TONDEN FARMER  作者: 800
設定資料
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TONDEN FARMER ゲーム設定

 ゲーム内でのアビリティやスキル等の設定を書いてみました。

 ネタバレにならない様、基本的にプレイヤーが検証可能な範囲、と言う体裁で書いています。

 そのため、説明がぼかしてあったりするところがありますが、ちょっとした参考程度のつもりなので、適当に読み流してください。

TONDEN(トンデン) FARMER(ファーマー)

 北海道を舞台とした、土地開拓シミュレーション・ゲーム。

 初期FDゲーム8タイトルの中で、最も不人気のゲームである。理由は、地味な野良仕事がメインで、ゲームらしい派手な演出等の面白味に欠けるため。

 逆に、スロー・ライフが好みのプレイヤーには好評だったりする。ただし、一部ではシ○シティの如く都市開発に精を出す廃人達も居る。

 実は、開拓、と言う設定の所為か、やたらと自由度が高くなっている。どころか、殆ど地球環境シミュレータのまんまに近い。

 このため、ゲームの流れを無視した、異常なプレイ・スタイルすら可能となっている。ある意味、ゲームとしては破綻しており、それも糞ゲー呼ばわりされる原因であったりする。


■物理シミュレーション設定

 現実の北海道の1/6サイズでシミュレーションされている、と言う設定になっているが、これはシミュレータの演算負荷を小さくするためであり、FDゲームにはその程度の領域しか割り当てられなかった、とも言える。

 だが『1/6サイズの地球』は最早別の星であり、地球環境シミュレータを使用するメリットを減らす事になる。そこでシミュレーション精度を荒くし、その荒さを感じさせないために生物の方を6倍サイズでシミュレーションしている。

 物質の強度が脆くなっているのもその影響で、6倍サイズになった事で相対的に強度が落ちているだけである。

 4時間で1日が経過する設定も、良くある様な、思考加速でリアル4時間をゲーム内24時間として体験出来る、と言う物では無い。

 シミュレーション的には1日24時間で演算されており、6倍速で4時間に詰め込んでいるのだが、プレイヤーの意識は加速されないので、相対的に1/6の速度でゆっくりと動く事になり、6倍サイズになった事による負荷を軽減している。

 このため、時間経過が影響する部分で、かなりおかしな設定になっている事が多い。例えば、料理等で通常の手順はそのままの時間だが、タレの漬け込みは6倍速で浸透する。と言う様な事が起こる。その他にもアイテムの経年劣化等もおかしな事になっているが、『そこはゲームだから』と割といい加減に受け止められている。

 この様に、無茶を成立させるために特殊な条件設定が幾つか差し込まれている。

 また明治の北海道開拓期を想定されたゲーム設定から、『明治時代の気候・地理でシミュレートされている』と当初は推測されていたが、これは『昭和新山』が確認された事により否定されている。


■地理と歴史

 基本的に現実の北海道に準拠しているため、気象条件等の地理的要因で育て易い作物が変わってくる。また、埋蔵地下資源も現実と同じ位置に存在するが、ゲーム的な補正のため、埋蔵量は現実より多く設定されている。しかし、多いだけで無限にリポップする訳では無い事に注意。

 また、アビリティ習得イベントや、アイテム入手イベント等に史実が反映されている。特に、明治の北海道開拓時代に外国から遣って来た、いわゆる『お雇い外国人』は、日本に様々な技術をもたらしたため、その足跡を辿る事でアビリティの習得フラグに行き着く様になっている。

 この様に『社会』の勉強が出来ると有利に働く様に作られており、この辺も国の監修が入った影響だと言われている。


■動植物の種類

 家畜や害獣、農作物や雑草等、様々な動植物が存在するが、流石にリアルと同じ全ての物が網羅されている訳では無い。

 特に、ブランド物の肉・野菜等は、特許や版権の問題もあり、ゲーム内には存在しない。これは、シミュレータのリアルさのため、本物の製法の開示となってしまうからである。

 ゲーム内の作物が、殆ど品種改良されていない原種に近い物ばかりなのはそのためであり、細かな品種に別れていないのもゲーム的な簡略化の一環である。

 この事による弊害で、品種改良された美味しい農作物に慣れた現代人にとって、あまり美味しく無い、と言う事が往々にして起こる。

 また、品種改良は味だけでは無く、収穫量や環境適正にも影響するので、現実では北海道で育てられる物も、ゲーム内では出来ない、と言う問題も起きる。

 一応、ゲーム内でも品種改良が出来る様になっているが、まだこれと言った成果を上げたプレイヤーは居ない。


■NPC販売品

 『開拓案内所』や『市場』等でNPCより購入できる品は、地域の発展や様々なフラグにより変化する。

 販売品の開放条件には、『その品を要するアビリティ持ちのプレイヤーが居る』『プレイヤー・メイドが一定数以上出回る』等が設定されている。

 これを推し進め、更に十分な予算があれば専門の施設が作られる事になり、NPC販売品の種類と品質は飛躍的に増加する。しかし、そのためには条件を満たしたプレイヤーが一定数以上必要で、過疎地だったり、プレイヤーの傾向に偏りがあると、十分な発展が望めない。

 また、当初の設定による地域特性により、初期販売品、新規販売品の開放条件が異なり、ある程度開拓が進んだら、他所の地域と交流しないとそれ以上の発展が難しくなる。

 基本的には消耗品の類はNPC販売品で十分な物が得られ、プレイヤーが自分で作らなくても良くなってる。

 例えば、【大工】で使う釘等は、一々【鍛冶】で作らないといけない、となると手間が掛かり過ぎ、ゲームの進行に問題が出る。と判断されたためである。【料理】の調味料、【服飾】の針や糸、【開拓】の縄、等も同様。

 勿論、プレイヤーが自分でそれらを作る事も可能で、より高品質の物を欲しい場合にはそうするべきである。しかし、そうして全体的に出回る消耗品の品質が向上すれば、NPC販売品もそれに合わせて品質が向上する。

 つまり、NPCの品は常にプレイヤー・メイドの平均のちょっと下、程度の品質を維持するため、これがプレイヤーのモチベーションを削る事になっており、ある程度NPC販売の種類を増やすだけのフラグを立てたら、それ以上消耗品を作る事は無い。と言われる原因となっている。


■開拓地域

 ゲーム内には複数のスタート地点があり、プレイヤーはそのどれかにランダムで配置される。だが、そこに固定される訳では無く、他の場所に移住は可能。

 このスタート地点には『開拓案内所』というサポート施設が存在し、ただしそれが北海道の何処にあるのか、は説明されない。

 現在の検証では10数箇所存在するらしい、と分かって来ているが、一部開拓の進んでいない地域は未だそれが北海道の何処なのか特定出来ておらず、そのため正確な数が不明である。

 分かっている限りでは『現実の北海道の振興局に対応している可能性が高い』と言われており、地形や天測等から割り出した『開拓案内所』の場所が、振興局所在地に重なっているのが幾つか確認されているのがその根拠。

 ただし、あくまで『開拓案内所』がそこにある、と言うだけで、地域の境界線が明確に区切られているかどうか、は未確認。プレイヤー人口の少なさから、他所の地域と境界線を争う程に開拓が進んでいないためである。


 以下が現時点で作中に登場した開拓地域の一覧。( )内はスタート位置。

 地名は現実の北海道に合わせ、プレイヤー達が勝手に呼んでいるだけで、ゲーム的には決まっていない。


十勝(とかち)地域(帯広(おびひろ)

 ディアス達の居る地域。

 大規模農業が優遇されており、NPC販売品や動植物の生息もそれに合わせている。また、農産物を有効利用するため、料理関連の優遇もある。

 人口密度が低くなる様設定されているためか、発展が比較的遅い。


釧路(くしろ)地域(釧路)

 チャック達の居る地域。

 『釧路炭田』『釧路港』の影響で、工業・漁業が優遇されている。しかし、人手不足のため、そのメリットをなかなか活かせなかったが、蒸気機関の発展に伴い、多くの技術者が流れ込むようになった。

 最近では多数の蒸気船を活かし、物流拠点としても発展して来ている。


石狩(いしかり)地域(札幌(さっぽろ)

 ヤナギバ達の居る地域。

 経済・物流が優遇されている。『石狩炭田』の影響もあり、『蒸気機関』のレシピが比較的簡単に開放される様になっている。また、経済の一環として食産業の優遇もあったが、こちらは活かしきれていない。

 定山渓で温泉が湧いているが、まだ有効利用出来ているとは言い難い。

 最近では『札幌農学校』が創立され、ただいま生徒募集中。


渡島(おしま)地域(函館(はこだて)

 エチゴヤ達の居る地域。

 お雇い外国人、エドウィン・ダンの指導していた試験農場があるため、畜産関連の優遇がある。牛や羊等が比較的簡単な条件でNPC販売されるのもこのためである。羊毛を利用した毛織物もその一環。

 畜産品評会の成功で、多くの人がここを訪れ、転移パスを所得した事から、更なる発展が見込まれている。


・オホーツク地域(網走(あばしり)

 マスター達の居る地域。

 『鴻之舞(こうのまい)鉱山』があるため、いわゆる『ゴールド・ラッシュ』でプレイヤーが大量に流れ込んだが、その後割とすぐ廃れた。その時流れ込んだプレイヤーが『ならず者』プレイに走り、おかげで発展が今一の様である。

 鴻之舞では、『退廃的辺境プレイ』とか言って、ダラダラと呑んだくれるのが流行っている。


後志(しりべし)地域(倶知安(くっちゃん)

 作中では話に出ただけ。ハリマオが元々居た地域。

 地域内に小樽(おたる)が含まれるためか、ガラス関連のレシピが比較的簡単に開放される。


胆振(いぶり)地域(室蘭(むろらん)

 作中では話に出ただけ。ただし、地域内にある苫小牧(とまこまい)をシモヘイが通過している。

 登別(のぼりべつ)で温泉が湧いたため観光で賑わっており、それを最大限に活かすため、交通の便も整えてられている。


上川(かみかわ)地域(旭川(あさひかわ)

 作中では話に出ただけ。ディアス達が稲作のノウハウを取引している。

 農業が優遇されており、リアル稲作地帯であるためか、稲作のノウハウが開示され易い。十勝とは得意とする作物の種類が違うらしいが、それが優遇の結果なのか、環境シミュレーションの結果なのか、良く分かっていない。


空知(そらち)地域(岩見沢(いわみざわ)

 作中では話に出ただけ。

 夕張メロンがあったら良いな。


日高(ひだか)地域(浦河(うらかわ)

 作中では通過しただけ。


■アビリティ

 アビリティは、習得条件を満たした後、該当アビリティを習得しているNPCかプレイヤーの教えを受ける、または『指南書』や『秘伝書』の様な特殊な書物を読むと習得出来る。

 アビリティを習得すると、ステータス補正、従属スキルの成功率補正、スキルを使用した時の『持久力』や『気力』の消費低減、等の効果がある。ただし、補正する項目が多いと補正効果は低くなる、と言われている。


 以下が現時点で作中に登場したアビリティの一覧。( )内は習得条件。


・開拓(スタート時に習得済み)

 そのままでは利用出来ない土地を、利用可能にする。開拓した土地は自分の土地として登録可能。

 『筋力』『体力』に+補正。『持久力』の回復速度に+補正。


・農業(スタート時に習得済み)

 農業全般に係わる。ただし、基本的には栽培向け。他の農業系アビリティの土台となる。

 『体力』『器用』に+補正。『生命力』の回復速度に+補正。


・大工(スタート時に習得済み)

 建物・家具等を建造する。木工が基本だが、熟練とノウハウの蓄積によってその他の素材にも対応可能。

 『筋力』『器用』に+補正。5感『触覚』に+補正。


・剣術(スタート時に習得済み)

 『屯田兵』の兵の部分を司る。現時点では棒切れ振り回して害獣を追い払う程度の役にしか立っていない。

 『筋力』『精神』に+補正。『気力』の回復速度に+補正。


・格闘(スタート時に習得済み)

 『屯田兵』の兵の部分を司る。その2。今のところ全く役に立っていない死にアビリティ。

 『体力』『俊敏』に+補正。5感『聴覚』に+補正。


・移動(スタート時に習得済み)

 移動方法、乗り物適正、地形対応に係わる。地味に重要だが、その分ほっといても熟練される。

 『体力』『精神』『俊敏』に+補正。


・天候(5週間以上、天気の記録を付ける)

 簡単な天気予測が出来る様になる。冷害や渇水等も予測出来る様になり、農業計画に大きな影響を与える。

 『頭脳』に+補正。5感『嗅覚』に+補正。


・風水(【測量】スキルを熟練する。風通し、水捌け、日当たりのノウハウを5軒以上蓄積する)

 様々なアビリティに対し、環境に合わせた微調整を行え、効率の向上や事故率の低下を実現出来る。

 『頭脳』『精神』に+補正。『気力』の回復速度に+補正。


・図面(【大工】アビリティで作成した物をNPCに売る)

 既製の図面のアレンジ、オリジナル図面の作成に係わる。図面があれば生産の成功率を上げられる。

 『頭脳』『器用』に+補正。『筋力』に-補正。5感『視覚』に-補正。


・狩猟(自分で仕留めた獲物を10匹以上NPCに売る)

 動物を仕留める事に係わる。獲物を狩って肉を得たり、害獣駆除で畑を守ったりするのに有用である。

 『精神』『俊敏』に+補正。5感『視覚』に+補正。


・罠(自分の土地が4(アール)以上ある。または害獣被害に遭う)

 罠を仕掛けたり、発見・解除したりする。人工物ばかりで無く、自然の危険性にも気付く事が出来る。

 『器用』に+補正。5感『視覚』に+補正。


・隠密(獲物に逃げられた経験が10回以上ある)

 隠れたり、気配を消したりする。獲物にこちらの存在を悟らせず、狩りの成功率が上がる。

 『精神』に+補正。『俊敏』に-補正。隠密行動時、『持久力』消費の5割を『気力』で肩代わりする。


・銃器(【狩猟】アビリティを熟練する。飛び道具で大型獣を5頭以上仕留める)

 銃器の使用からメンテナンス、弾薬の作成まで係わる。このアビリティが無いと銃を買えない。

 『筋力』に+補正。『器用』に-補正。5感『視覚』に+補正。『聴覚』に-補正。


・発破(【採掘】スキルを熟練する。鶴嘴を5本消耗する)

 爆発物の使用に係わる。本来は固い岩盤を砕くための物だが、建物の爆破解体にも使える。

 『俊敏』に+補正。5感『聴覚』に-補正。


・鍛冶(刃物の類の修理・買い替えをNPCに5回依頼する)

 金属加工全般に係わる。簡単な道具の手入れから、大型プレス機を用いた鍛造まで行える。

 『体力』『精神』に+補正。5感『触覚』に+補正。


・製鉄(【採掘】スキルで掘った鉱石をNPCに売る)

 鉱石から金属を精錬する。製鉄、と言う名だが他の金属も可。また合金の取り扱いも出来る。

 『体力』に+補正。5感『触覚』に-補正。


・畜産(【農業】アビリティを熟練する。5頭以上の家畜を5週間以上飼う)

 農業から、家畜の取り扱いに関して特化した物。より高度で専門的なノウハウを蓄積出来る。

 5感『聴覚』『嗅覚』に+補正。


・漁業(自分で捕獲した海産物を20匹以上NPCに売る)

 魚貝類の捕獲に係わる。様々な漁法に対応するが、習得条件からも解る通り、何故か川魚は対象外。

 『筋力』『体力』『精神』に+補正。


・料理(【料理】スキルを熟練する。『レシピ本』を熟読する)

 料理作製に係わる。複雑な料理が出来る様になる。普通は食べられない物を食べられる様に処理出来る。

 『器用』に+補正。『持久力』の回復速度に+補正。5感『味覚』に+補正。


・機械(【鍛冶】アビリティを熟練する。または機械の扱いに慣れる。『工業規格書』を熟読する)

 機械類を安全に取り扱うための知識・技術の集大成。これが無いと事故率が非常に高くなる。

 『頭脳』『器用』に+補正。5感『触覚』に+補正。


・服飾(生地等を入手出来るスキルを熟練する。または初期装備以外の服を10着以上所有する)

 服の製作・手入れに係わる。実は洗濯もこれに属するため、クリーニング業にも必須。

 『精神』『器用』に+補正。5感『触覚』に+補正。


・ガラス工芸(【採掘】スキルで石英を採掘する。【石材加工】スキルで石の性質のノウハウを蓄積する)

 ガラス加工に係わる。工芸、と付いているが、芸術的な物に限らない。

 『体力』『器用』に+補正。


・焼物(【採掘】スキルで粘土を採掘する。粘土細工をNPCに売る)

 陶器、磁器や、レンガ、瓦等の作製に係わる。食べ物を焼くのには使えない。

 『器用』に+補正。5感『視覚』『触覚』に+補正。


・弓術(弓を入手する。または害獣に接近戦で敗北する)

 弓矢の使用に係わる。スリング・ショットもこれに含まれる。比較的簡単に覚えられる遠距離攻撃。

 『精神』『器用』に+補正。5感『視覚』に+補正。


■スキル

 スキルはアビリティに従属し、対応する行動を取る事で熟練度が上昇。一定値を超える事で習得出来る。

 そのため、大本のアビリティを習得していないと覚えられないが、複数のアビリティに跨っているスキルも存在し、それを足掛かりにアビリティを習得する場合もある。

 基本的にスキルを持たなくとも同様の行動は出来るが、あれば『持久力』や『気力』の消費と引き換えに、より高度な作業を身に付いた技術であるかの様に実行出来る。言い方を変えれば、実際にやってみてある程の腕前になったら『スキルを覚えた』と判断される。とも言える。

 稀にアビリティと同様、特殊な条件を満たさないと習得出来ないスキルもあり、『隠しスキル』などと呼ばれているが、システム的には区別されていない。


 以下が現時点で作中に登場したスキルの一覧。( )内はそのスキルが従属するアビリティ。


・採掘(開拓)

 地面等を掘る。鉱石を掘ったり、井戸を掘ったり、トンネルを掘ったり。使い方は色々。

 地質や鶴嘴等の使い方のノウハウが蓄積される。


・伐採(開拓)

 樹木等を伐る。木材を得るために伐るだけでは無く、木の手入れのための枝打ち等にも影響する。

 木の性質や斧等の使い方のノウハウが蓄積される。


・整地(開拓)

 地面を均す。家の土台を作ったり、道を作ったり、畑の区画整理をしたり。何かと良く使う。


・農耕(農業)

 畑を耕す。これが無いと碌に畑を作れない。

 地質や鍬等の使い方のノウハウが蓄積される。


・収穫(農業)

 農作物を収穫する。収穫時期を見定めたり、自然から食べられる物を採取するのもこれ。

 1度でも収穫した作物は【育成管理】で管理出来る。


・育成管理(農業)

 植物の成長記録を付ける。いわゆる観察日記。

 植物の育て方のノウハウが蓄積される。ある程度種類が溜まると【植物学】スキルを習得。


・農薬(農業)

 農薬を使用する。植物や病気に対して、どんな農薬が有効か判断出来る。

 【育成管理】や【植物学】と連動して、農薬の影響のノウハウが蓄積される。


・醗酵(農業)

 微生物を利用した品を造れる。発酵食品がメインだが、堆肥を作ったり、腐敗防止をしたりも出来る。

 【食材加工】等と連動して、微生物の種類とその効果のノウハウが蓄積される。


・交配(農業)

 様々な品種を掛け合わせ、新種を作れる。ただし、失敗する確率も高い。動植物に有効。

 【動物学】【植物学】等と連動してノウハウが蓄積され、それらが成功率に大きく影響する。


・植物学(農業)

 植物の知識。植物の種類毎に生態の情報が蓄積される。熟練すれば情報の種類が増える。


・角材作成(大工)

 角材を切り出す。【木材加工】で代用できるが、それと比較すると『持久力』消費が少ない。

 木の性質や鋸等の使い方のノウハウが蓄積される。


・板材作成(大工)

 板材を切り出す。【木材加工】で代用できるが、それと比較すると『持久力』消費が少ない。

 木の性質や鋸等の使い方のノウハウが蓄積される。


・木材加工(大工)

 木材を加工する。複雑な加工も可能だが、その場合『持久力』だけで無く『気力』も消費する。

 木の性質や鋸等の使い方のノウハウが蓄積される。


・石材加工(大工)

 石材を加工する。加工とあるが、加工していない石を積んだ『石垣』の作製もこれに属する。

 石の性質のノウハウが蓄積される。


・釘打ち(大工)

 釘を打つ。ただそれだけ。まともに釘を打てる人間が意外と少なかった事から存在する。

 金鎚、釘等の道具の使い方のノウハウが蓄積される。


・面(剣術)

 頭部への攻撃。『気力』の減少や脳震盪等の状態異常を与える事がある。


・胴(剣術)

 胴体への攻撃。『持久力』の減少や嘔吐等の状態異常を与える事がある。


・籠手(剣術)

 腕部への攻撃。相手の武器を取り落とさせる事がある。


・手裏剣(剣術)

 投げナイフ。ちゃんと刺さる様に投げるのは、意外と難しい。

 投げ方や手裏剣の種類毎のノウハウが蓄積される。


・受け(武術系アビリティ全般)

 相手の攻撃を受け止める。盾等の防御用の装備を持っていると更に効果的。


・拳打(格闘)

 拳で殴る。


・蹴撃(格闘)

 足で蹴る。ボール等を蹴るのにも使える。


・掌握(格闘)

 物を握る。相手を掴んだり、そこから投げ技や関節技へ繋がる。また、握力により拳打の威力も向上する。

 熟練により握力が向上。【格闘】アビリティのスキルだが、武器の取り扱いにも重要。


・歩行(移動)

 ただ歩くだけ。熟練すれば何処でも歩ける様になり、不整地で作業する鳶職等は熟練しておきたい。

 悪条件での歩き方のノウハウが蓄積される。


・走行(移動)

 ただ走るだけ。熟練すれば、より速く、より長く走れる。


・ナンバ走り(移動)

 【走行】より『持久力』の消費を抑えて走れる。ただし速度は劣る。


・乗馬(移動)

 馬に乗れる。ただし【調教】の熟練が必須。でないと馬を思い通りに動かせない。


・乗り物耐性(移動)

 乗り物酔い等、乗り物から受ける状態異常を防ぐ。

 乗り物の種類毎にノウハウが蓄積される。


・進路確保(移動)

 移動に邪魔な物を退かしたり、足場を整えたりする。未踏破地域を行くなら熟練しておきたい。


・虫除け(隠密)

 虫が寄り付かない様にする。毒草等の汁を使い、匂いによる発見率の低下にも繋がる。

 虫除けに有効な毒草のノウハウが蓄積される。


・測量(開拓・風水)

 距離等を測る。土地の広さを測ったりする事は、開拓には割と重要。これを基に地図を書く事も出来る。

 様々な種類の測量方法、測量器具の使い方のノウハウが蓄積される。


・製図(図面)

 図面を描く。オリジナル・アイテムを作る場合、図面があれば成功率が上がるし、複製もし易い。

 【大工】等のスキルと連動して、設計のノウハウを蓄積する。


・図面管理(図面)

 所有している図面を管理・検索する。過去の作例を基に、図面の精度向上に役立つ。


・図面理解(図面)

 図面に描かれている事を読み取る。図面用の特殊記号等の知識もこれに含まれる。


・目印(狩猟)

 獲物の痕跡を見付ける。これの応用で、僅かな特徴を記憶し道に迷わない様にする事も出来る。

 【動物学】と連動して、様々な痕跡のパターンのノウハウを蓄積する。


・火薬調合(発破・銃器)

 火薬を調合する。目的に合わせて威力等を変化させた火薬を作れる様になる。

 成分の配合比等による性質の変化のノウハウを蓄積する。


・調教(動物に係わるアビリティ全般)

 動物を躾ける。家畜やペットを飼うには必須。

 【健康管理】や【動物学】と連動して、調教方法のノウハウが蓄積される。


・動物学(動物に係わるアビリティ全般)

 動物の知識。動物の種類毎に生態や習性等の情報が蓄積される。熟練すれば情報の種類が増える。


・遊牧(農業・畜産)

 遊牧を行う。家畜を群れ単位で操るにはこのスキルがあると便利。


・種付け(畜産)

 動物を繁殖させる事が出来る。また、勝手に繁殖しない様にするためにも使える。

 【調教】や【動物学】と連動してノウハウが蓄積される。【交配】の成功率にも大きく影響を与える。


・登山(移動)

 山登りに対応出来る。不正地の対応や、『持久力』の消費を抑えたりする。高山適応にも影響する。


・地形把握(移動・狩猟)

 周りの地形を覚え、現在位置を把握する。いわゆる『オート・マッピング』。方向音痴でも安心。


・狙撃(遠距離攻撃系アビリティ全般)

 遠くの敵を狙い撃てる。動作精度の向上と、遠くの目標の認識能力が上がる。視力が良くなる訳では無い。

 武器毎の弾道特性のノウハウが蓄積される。


・料理(料理・食材を入手可能なアビリティ全般)

 料理が出来る。ただし、【料理】アビリティが無いと簡単な物しか作れない。

 食材や包丁等の使い方のノウハウが蓄積される。


・食材加工(料理・食材を入手可能なアビリティ全般)

 干し肉や燻製等、保存食の作製は、【料理】では無くこちら。製粉、精米もこれに含まれ、意外と重要。

 様々な加工法のノウハウが蓄積される。菌を利用した加工は【醗酵】と連動する。


・井戸掘り(開拓)

 井戸を掘れる。水脈が何処にあるか、何となく分かる様になる。

 【採掘】や【風水】と連動して、ノウハウが蓄積される。


・機械運用(機械)

 機械の運用・管理する。蒸気機関等が発展してくる今後、更に重要性が増すと思われる。

 機械の使い方のノウハウが蓄積される。


・革加工(服飾・皮を入手可能なアビリティ全般)

 革製品を作れる。なめし皮の作製もこれ。ブーツやバッグ等の作製に使われ、革鎧は意外と作られない。

 皮・革の性質のノウハウが蓄積される。


・編み物(服飾)

 編み物を出来る。セーターやマフラーの様な物に限らず、草鞋、麦藁帽子等、色んな物を編める。

 様々な編み方のノウハウが蓄積される。


・陶芸(焼物)

 陶器を作製するためのスキル。粘土細工もこれに含まれ、実は焼かなくても良い。

 粘土・釉の性質のノウハウが蓄積される。


・銃剣術(銃器)

 【銃器】アビリティ習得者に不足しがちな、近接戦能力を補うスキル。

 擬似的に【剣術】アビリティのスキルが使える様になる。


■職業称号

 転職手続きは『開拓案内所』か『役所』で行える。

 経験値は職業毎の必須アビリティに対応した行動でしか入らないので、プレイ・スタイルに合わせて良く吟味して選ぶ必要がある。

 メリットは、必須アビリティに対し補正効果と熟練度の上昇率に若干のボーナスが付く事。職業上必要なアイテムを『開拓案内所』や『市場』で購入する際、価格が割引になる事である。


 以下が現時点で作中に登場した職業称号の一覧。( )内は必須アビリティ。


・屯田兵(開拓・農業・大工・剣術・格闘)

 言わずと知れた基本職。スタート時には皆これから始まる。

 経験値が入り辛く、成長し難い。一部消耗品アイテムが割引どころか無料支給である事が最大のメリット。


・農民(開拓・農業・天候)

 農業を行う職業。農産物はNPCが確実に買い取ってくれるので、初期段階では最も儲け易い。

 広大な土地を確保していないと十分な成果を上げ難い。一部作物は種が無料どころか助成金が出る。


・大工(大工・図面・風水)

 建物・船・家具等を作製する生産職。家屋も放って置くと痛むので、割と定期的に仕事がある。

 需要に応えるには相当の熟練が必要で、プレイヤーの格差が大きい。


・猟師(狩猟・罠・隠密)

 獲物から肉を得たり害獣から畑を守ったりする職。ただし、都市化が進むと仕事が少なくなる不遇職。

 猛獣を相手にする事も多く、比較的危険性の高い職である。矢や弾薬等の消耗品が割引となる。


・鉱夫(開拓・発破・風水)

 鉱物等を掘り出す職。ある程度周囲が発展しないと、掘り出した鉱物の利用先が無いのが難点。

 落盤等の危険を伴う。開拓の段階が産業の発展にまで進むと、需要が鰻上りで儲け易い。


・鍛冶師(鍛冶・製鉄・開拓)

 刃物等を作製する生産職。初期は一部の刃物だけだが、産業の発展により機械部品等も作れる様になる。

 道具の用途に合わせたアビリティの熟練が必要。確実にNPC販売の品より良い物が作れ、需要が多い。


・機械工(機械・図面・大工)

 機械の設計・製造を行う生産職。蒸気機関等が本格化してきてからが出番。

 加工機の入手が大変で、自作するか【機械】を熟練してNPC販売のフラグを立てるか、かなり苦労する。


・火薬師(発破・銃器・開拓)

 火薬を作る生産職。火薬だけで無く、燃料の取り扱いのエキスパートでもある。

 メインの売り物は『打ち上げ花火』等。今のところ需要が無く、なったプレイヤーは居ない。


・料理人(料理・農業・剣術)

 料理を作る生産職。食事は必須であるため、安定した需要がある。

 農の実りを有効活用するため、農業プレイのモチベーション向上に役立っている。


■ボーナス

 普通に開拓すると何時までも代わり映えがしないため、一足飛びに発展させるテコ入れの一種。またはメリハリを付けるため、節目に対しての祝い事的な意味合いがある。


 以下が現時点で作中に登場したボーナスの一覧。


・1ha(ヘクタール)ボーナス

 1haの土地を開拓した際にもらえる。自分で開拓した土地のみで、他者から譲り受けた土地では対象外となる。

 内容は特殊なノウハウやアイテム。何が当たるかは完全にランダムで、自分にとっては意味無い物が当たる事の方が多い。

 プレイヤー間での共有や交換も可能となっており、これにより交流を活性化させよう、と言う狙いがあったと思われるが、プレイヤー人口の少なさのためか、上手く行っていない。

 現時点で判明しているのは、以下の3種である。


 ヤマカンの『蒸気機関の基礎知識』

 ブシドーの『真空管の基礎知識』

 マゼランの『電動機の基礎知識』


 これらのノウハウは、アイテムとしては理論を解説された書物の形をしており、教科書その物である。そして、それを活かすアビリティの熟練度が十分でなければ、読んでも難しい事が書いてあるだけにしか見えない。


・結婚ボーナス

 異性キャラクターとの結婚届を『開拓案内所』か『役所』で受理された際にもらえる。双方共に初婚で無いと対象外となる。

 実は、前提条件となる『結婚』が如何にして成立するか、まだ判明しておらず、双方が同意しても認められない場合がある。

 内容は公共施設の利用料のカップル割引。伴侶が別の開拓地域に居る場合、合流するための《転移》は無料。家事系アビリティの熟練度向上補正。セクハラ対策プロテクトの一部解除。

 基本的にボーナス目当てで結婚する程のメリットでは無い。と言われている。


■ゲーム補助システム

 幾らシミュレータとは言え、リアルに開拓してはただ面倒なだけである。よって、ゲームらしく生活が苦にならない様に、補助システムが存在する。


 以下が現時点で作中に登場した補助システムの一覧。


・アイテム・バッグ

 荷物を嵩張(かさば)らずに持ち運べるバッグ。外見はウエストポーチ位の大きさの革製のバッグ。

 ただし、幾らでも入る、と言う訳には行かず、持ち主のステータスに依存し、『筋力』で重量。『頭脳』で個数。『器用』で大きさ。の上限が決まる。

 馬用の荷袋等、同類の品が幾つか存在する。


・転移

 1度行った場所にテレポート出来る。ただし、そのためには『転移室』と言う施設が必要。『転移室』を個人で建てる事も出来るが、【大工】の熟練がかなり必要になる。

 1度行った場所に対しては《転移》を許可するパスが発行される。パスの発行は、公共施設の『転移室』なら『開拓案内所』か『役所』。個人所有の『転移室』なら所有者が行う。もし『使用制限無し』に設定されていれば、パスは自動発行となる。

 基本的に《転移》は有料だが、同じ開拓地域内で自分の所有する転移室を利用した《転移》の場合、料金は自由に設定出来、無料とする事も可能。

 標準の料金設定は、


 基本使用料5000円 + 転移人数×1000円 + 装備重量(g)×1円


 となっている。

 ちなみに、装備重量はアイテム・バッグ内の重量も含み、更に家畜等も装備品扱いである。


・GMコール

 ゲーム上でのトラブルで、プレイヤー自身ではどう仕様も無い時の最終手段。

 明確に違反と定義し難い、グレー・ゾーンのトラブルで呼ばれる事が多い。

 ゲームの攻略情報はお教え出来ません。


・拠点

 簡単に言えば自分の住処、行動の基点。スタート時は『開拓案内所』や『役所』となる。

 拠点設定された場所での休憩はパラメータの回復速度が上がる様になっている。また、システム的に安全が確保され、『死に戻り』の際の転移場所となったり、ダイブ・アウトは拠点で行う事が推奨されていたりする。

 宿屋等の宿泊施設は、自動的に2次拠点に設定され、遠く旅した後に死んだ場合、強制的に拠点まで戻され、今までの行程が無駄になる問題や、『死に戻り』を意図的に利用した移動法を抑制している。

 その他にも、回復速度を高めるだけの、テントの様な簡易拠点もある。

 自分の家を作ると、そこを拠点として登録出来、これが初期段階の判り易い目標の1つとなる。この拠点登録の際、『新築祝い』と言うボーナスが付くが、些少の金銭がもらえるだけなので、皆ボーナスと認識していない。


・死に戻り

 『生命力』が0になった際、登録された拠点に強制転移されるシステム。

 『転移室』を利用しない《転移》となるが、死ぬ様な場所に放置する事の方が問題が大きくなる、と判断されたため、1度感覚をブラック・アウトさせ、仮想的な臨死体験の後に《転移》させる。

 当然の様にデス・ペナルティが存在するが、経験値や基本ステータスの低下、一定時間の状態異常の付加等、隠しパラメータが関わって来るので良く分かっていない事が多い。


・スケジュール実行機能

 長期間ゲームをしなかった場合の不都合を解消するためのシステム。

 作業の予定をカレンダーに書き込む事で、ダイブ・インしていない時に自動で実行させる事が出来る。ただし、それを実行するためのスキルが無いと不可能。また、プレイヤー自身で行う場合より成功率が低下する。

 当初は、作業が出来なかった場合の不都合が大きい、農作業にのみ使える機能だったが、アップデートによりその他の分野でも、単純作業の反復を軽減するため、等にも使える様になった。

 また、熊に襲われながら無防備に畑を耕していた、などと言う事例が報告されたため、スケジュールを実行中に害獣等に攻撃を受けた際、自動的に応戦する設定も出来る様になった。


・通信

 要するに電話機能。フレンド登録している相手としか使えない。

 『転移室』が通信の中継基地扱いになっているため、その半径500m以内にお互いが居ないと通じない。おかげで開拓の進んでいない田舎だと、『圏外』となる事が多い。


・セキュア設定

 自身の所有物に対し、使用権を設定出来る。簡単に言えば、鍵を掛けられる様な物。代表的な例では、敷地への進入許可、『転移室』の使用権や料金設定、家畜への命令権、等がある。

 所有者本人、パーティー・メンバー、フレンド登録プレイヤー、一般プレイヤー、マナー違反者、等の段階毎に設定する事や、個人毎の設定も可能。

 設定内容も、常に許可、常に不許可、条件付で許可、毎回確認、等がある。料金設定は、条件付で許可の一例である。


・セクハラ対策プロテクト

 胸、尻、股間、等の性的な部分への接触を防ぐ。もし触ろうとしても、見えない鎧でも着ているかの様に、固い感触に阻まれるだけである。

 結婚ボーナスでこの一部が解除され、同意がある場合にのみ、キスしたり、胸や尻に触れる様になる。


・イベント申請機能

 プレイヤー自身がイベントを企画し、それを申請する事でシステムのサポートを受けられる様にした物。

 イベント運営NPCスタッフの貸し出し。公共施設の使用許可。ルールの設定と管理。イベント参加者把握。交通手段の優遇。等がある。

 期間は最長でリアルの1週間。1度行ったイベントと同類の物を同じ範囲で行うには、イベント開始から数えてリアルの1ヶ月が経過しないと再開出来ない。等の制限がある。


■エクストラ・ツール

 特殊な高機能ツール。1人1つしか入手出来ず、1度入手すれば破棄して他の物に換える事も出来ない。

 使いこなすにはそれ相応の能力が必要で、入手条件はその判定も含む。と推測されている。

 その条件は異常に厳しい様で、所有者は地域毎にまだ数人しか居らず、情報も殆ど秘匿されているため、検証が全く進んでいない。

 ただし、廃人では誰も持っていないため、ネット依存症対策にわざとそれらを避ける様な条件判定になっている可能性がある。

 この辺りは営利団体である企業では考えられないので、国の監修の所為では無いか、との憶測が混じっている。

 当初はスキルに対して存在する、と思われていたが、実際にはアビリティに対して存在する。

 スキルの熟練度によって機能が変化するため、これが誤認の原因となっているが、ちゃんとスキルを熟練すれば、アビリティに属する全てのスキルに対し有効に機能する。

 もし同じツールを他人が所得したとしても、機能が個人向けにカスタマイズされている様な物なので、ほぼ別物となる可能性が高く、このためか、呼び出しコマンドに使うツール名は、所得した本人が自分で名付ける仕様となっている。


 以下が現時点で作中に登場したエクストラ・ツールの一覧。( )内は対応アビリティ。


高機能製図台(ハイ・ドラフター)(図面)

 ディアスの保有するツール。

 製図を簡単にするための様々な機能を備え、過去に作製した成功例・失敗例の図面を参考に、設計の妥当性を評価する機能も持つ。また、他人の描いた図面を取り込み、それを自分のノウハウとする事も出来、結果、莫大なデータ・ベースとなっている。

 おかげでディアスの設計する物は、生産性から使い勝手、耐久性等が群を抜いており、本来ならフラグを立てて図面の開示を待たねばならない様な品も、現実の図面を参考にして作ってしまえる。

 図面チート(キ○レツ)と言われる訳である。


統合制御機構オペレーション・システム(機械)

 チャックの保有するツール。

 操作が可能な機械を、それを操作出来るスキルを持っているなら自動制御出来る。また、ノウハウの蓄積により、物理シミュレーションで未来予測し、フィード・フォワード制御も可能。更にこの物理シミュレーションは、機械設計にも有効に利用出来る。

 基本的にチャックは『船大工』であるため、船の製造から操縦に利用している。海図、羅針盤、天測器を備えていれば、GPS並みのマップが表示されるのもそのため。おかげで本来なら数人掛りで操縦する船も、1人で扱える。

 制御チート(ファ○ィマ)と言われる訳である。


生化学工場(バイオ・プラント)(農業)

 タゴサクの保有するツール。

 農業関係の管理を、複数同時、しかも本人が直接行ったのと同等の精度で行える。『スケジュール実行機能』の機能拡張版、と説明される事もあるが、予め立てたスケジュールに限らず、育成状態から肥料や農薬の必要性を自動で判断・実行する機能も持つ。

 タゴサクは主に管理の難しい【醗酵】関連に利用しており、多大なノウハウを簡単に蓄積、高品質な品を大量生産する事を可能としている。おかげで病原菌すら操れ、疫病による不作も起こり得ない。

 細菌チート(もや○もん)と言われる訳である。


至天薄明光(エンジェルズ・ラダー)(移動)

 チャイカの保有するツール。

 足場の安全性の評価、障害物の有無、それらを考慮したルート検索機能。と言ったナビゲーション機能を持ち、1度通った所はほぼ完全な地図を再現する事が出来る。また、時間とサイズ、耐荷重強度に制限はあるが、宙に足場を作り出す事も可能。

 チャイカはこれを応用する事で、トラップや隠し通路を発見したり、壁や天井、水の上等、ありえない場所を歩いたりする事も出来る。更には、鴬張りの床でさえ音を立てずに歩く事も可能。

 忍者チート(ハッ○リくん)と言われる訳である。


■隠しパラメータ

 マニュアル等で存在が公表されているがマスク・データとなっている物、状況からおそらく隠しパラメータがあると思われる物がある。

 だが、隠され過ぎているため、検証は遅々として進まず、殆ど憶測の域を出ない。


 以下が現時点で作中に登場した、あるいは存在が示唆された隠しパラメータの一覧。


・熟練度

 アビリティやスキルの熟練度は存在する事は間違い無いが、何をどうやったらどれだけ熟練度が上がるか、あるいは場合によっては下がるのか、上限があるのか、全く分かっていない。

 熟練度上昇による効果は成功率の向上、製作物の品質向上、『持久力』『気力』の消費の低下。等があり、体感的には何となくコツが解った様な気がする、特に意識しなくても出来る様になる。出来る事と出来ない事の区別が付く。等。


・補正率

 キャラクターの潜在能力は、アビリティの熟練度によって格ステータスに振り分けられる、事になっているが、その割合は不明である。

 熟練度が低いと、潜在能力は一部が使われずに残る事は解っており、まだ解明されていないルールがあるとおもわれる。


・経験値

 経験値は、職業毎の必須アビリティの熟練や、新しいアビリティやスキルを覚えた時に入手出来る。と明示されているが、その数値はマスク・データであり、どの程度溜まればレベルUPするかは不明。

 また、上記『補正率』の項目でも書いた様に、アビリティの熟練とレベルの間には差が生じている事が確認され、このため明かされていない経験値の入手方法があるのではないか、と言われている。


・空腹度

 何も食べないでいると、ステータス低下等のペナルティが付く事が判明したため、『空腹度』と呼ばれる様になった。

 だが、最近の検証では、食べ過ぎでもペナルティが付く事が確認され、どちらかと言えば『満腹度』と呼ぶべきである、との見方が一般的になりつつある。

 要するに、満腹状態を100%とし、これを超えれば『食べ過ぎ』、ある程度まで下がると『空腹』となるのではないか、と言われているが、プレイヤーの感覚便りであり、キャラクター差も大きく、これ以上の検証は難しい、と言われている。


・疲労度

 運動等、疲れる事をすれば当然の様に疲労感がある事は、ゲーム開始当初より分かっていた。ただしそれらは、パラメータに現れ、隠されていない。と思われて来た。

 疲労感の原因とパラメータの対応は、筋肉痛の影響は『生命力』に。血糖値の低下が『持久力』に。酸素不足が『気力』に現れていた。

 しかし、それらのパラメータは落ちていないのに、疲労を感じる場合があり、休んだのに何やら疲れが抜けない。と言うプレイヤーが少なからず居た。

 これらは、現実の体の疲労を感じているのでは? と推測されたが、そうでない場合も多く、原因不明のバグかもしれない。とまで言われた。

 ところが、あるプレイヤーが物の試しでマッサージをやってみたところ、疲労感が取れた。これを切っ掛けに検証を進めたところ、『老廃物の蓄積』による疲労はパラメータに現れない。と言う事が明らかになった。

 以降、老廃物を排除するため、血行を良くする効果のある、マッサージ、風呂、薬剤等が注目されつつある。


・5感

 5感の感度は最初は標準的なスペックだが、アビリティ等による補正で変化する。

 だが、変化による違和感を感じない様に、感覚投影が設定されているため、意外と実感し難い。

 視力検査の様に、検査方法が判り易い物に関しては実際に検査し、ある程度のデータが取れたものの、その結果、『ゲーム性に大きな影響を与える程変化しない』と判明。

 少なくとも、必要なだけの感覚は、アビリティの熟練でおまけに付いて来るので、現実の様に、視力や聴力が悪くて職の制限を受ける、等の事が起こる心配は無い。

 要するに、ゲーム性に影響が無いなら、検証しても面白く無い、と言う理由で現在は放置されている。


・集中力

 『精神』ステータスの影響を受ける、とまではマニュアルに明記されているが、どの程度の影響を受けるのか、また、集中力が高まる事でどんな効果があるのか、抽象的過ぎて検証が上手くいっていない。

 『器用』が同等のプレイヤーで銃の命中率を比較した場合でも、『精神』の高い方が優秀、と言うのは確認されたが、それ以上に客観的に判断出来る方法が確立されず、検証が止まっている。


・反応速度

 『俊敏』ステータスの影響を受ける事は分かっており、一般的な反射神経のテストで簡単に検証可能、と思われていたが、『俊敏』が低いため体が着いて来ないが、反応だけはしている、と言う事例が確認され、他にも何らかの影響を受けている可能性が高い、と推測されている。

 ただし、体が着いて来ないのに反応だけ速い、と言う状態に何の意味があるのか、その様な設定にどう言う意図があるのか、まだ分かっていないものの、『反応速度』単体で何か有用な事があるのではないか、と言われ、その方面で検証中。


・性別差

 微少ながら、キャラクターの男女の性別差がある、と言うのは分かっている。

 ステータス自体が同じなら差は無い。しかし、その成長、より正確にはアビリティの熟練に対して向き不向きがある事が明らかになって来た。

 男性は力仕事に、女性は手先の作業に向いており、その傾向のアビリティは若干だが熟練度に+補正が掛かる。

 ただし、これらは殆ど誤差の範囲であり、熟練度がマスク・データな事もあって、これ以上の検証は意味が無い、と言われている。

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