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用語集

 詳しい説明の無いままの用語が多かったのでちょっと説明回。

 基本的に作中に出て来た用語で、

・現実には存在しない造語

・あまり一般的ではない用語

・フィクションの都合上、独自解釈している用語

 を解説しています。

 作品を読み返してみて、解説を入れた方が良いな、と思う物があればその都度追加・更新していくつもりです。

■コンピュータ関連

・AI(Artificial Intelligence)

 人工知能。究極的には人間並みの判断力を機械に持たせる事を目的とする技術体系全般を指す。

 ただし、昨今ではソフト的にもハード的にも性能が向上したため、何処まで出来れば『知能』と認めるか、その定義が曖昧になっている。

 慣例的に、『判断』『評価』『学習』の三つの能力により、目的に対してより良い最適な解を出せる様、機能を向上させられる物を指す。


・アバター(Avatar)

 ネットワーク・コミュニケーション用の自分の分身。

 ネットワーク・ゲーム用のキャラクタ、特に個人用にデザインをカスタマイズ出来る物もアバターと呼ぶ事が多い。


・バグ(Bug)

 コンピュータの誤動作、或いは動作しない原因となる、プログラムの欠陥。

 バグとは虫の意味で、元々は機械入り込んだ虫が原因の故障、プログラムの穴が虫食いの様だ、虫の如く潰しても潰しても無くならない。等の諸説ある。

 大規模なシステムになる程、全体の把握が難しく、予期せぬバグが発生する事がある。


・CADD(Computer Aided Design and Drafting)

 設計支援機能を持つ製図ツール。

 図面から立体図を起こしたり、寸法を自動で計算したり、工業規格からパーツを呼び出したり、等の支援機能を持つ。更に高度な物になると、実際の使用時に掛かる負荷を計算し、設計が妥当かを判断する機能も持つ。

 作成された図面は、人間が読むための物だけでは無く、『NC加工機』や『3Dプリンタ』用のデータとしても出力が可能となっている。


・ファジー(Fuzzy)

 明確な定義の難しい事象を、定義された事象とそこに所属する確立とで表し、コンピュータでの演算を可能にした技術。

 機械に自然に近い曖昧な処理をさせられる、と言う事で、いろんな家電がファジー制御を売りにしていた時代があった。


・マン・マシン・インタフェース(Man Machine Interface)

 人間が機械を操作し、機械から情報を受け取るための入出力装置一式の事。

 パソコンの場合、入力装置がキーボードやマウス等、出力装置がディスプレイやスピーカ等が該当する。


・パソコン(Personal Computer)

 個人向けコンピュータ。最近ではタブレットだのスマホだの、より個人に密着したコンピュータと呼べる物が氾濫し、個人用なのが当たり前になっているので、パソコンという言葉がまだあるのが不思議な程。

 強いて『パソコン』と呼ぶ場合、ネットワーク接続を前提としない、スタンド・アローンで運用可能な個人用システムを指す。


VRヴァーチャル・リアリティー(Virtual Reality)

 仮想現実。データ上に構築された環境を、あたかも現実の様に体験出来る物。またはその技術。

 ただし、最初にVRと呼ばれた物と現在のFDを利用したVRとでは全く別物の技術であり、そのため、FD型VRは定義的にはVRで間違い無いのだが、VRと言う言葉自体は古臭い言葉としてあまり使われない。


・掲示板

 様々な情報交換が目的のネットワーク・サービス。

 元々の掲示板とは全く違ったシステムになっており、誰もが書き込み・編集の出来るニュース・サイト、と言った物だが、慣例的に『掲示板』の名で呼ばれている。


■ブレイン・マップ関連

・ブレイン・マップ(Brain Map)

 脳機能と神経回路の相関を解明した物。

 これが100%の精度で完成したため、脳への確実な情報投影が可能になり、機械上で作成した情報を直接的に脳に送る事が可能になった。

 FDシステムもこれの派生技術の一つ。


直接的相互通信(ダイレクト・リンク)(Direct Link)

 間に余計な情報処理系を挟まず、直接的かつ自由に情報の遣り取りが出来る通信接続系。

 作中では、ブレイン・マップを応用した、脳とコンピュータ間のマン・マシン・インタフェースを指す。


DIG(ディグ)(Dive Interface Gear)

 簡易版FDシステム一式の事。商品名ではなく、品名である。

 アミューズメント・スポットに設置される大型筐体と比較すると、擬似感覚情報の投影精度が低く、高度な感覚は再現出来ない、とされている。脳内情報読み取りに関しては、比較的簡単な技術のため、大差は無い。


・ダイブ・イン(Dive In)

 FDシステムを利用する事。

 システムの利用手続きと言う意味では、ログインでも構わない筈だが、FD技術の知名度・普及率の向上のため、ダイブ・インと呼び習わすのが一般的になっている。


FD(フル・ダイブ)(Full Dive)

 ブレイン・マップを利用し、五感全てに人工的に作成した情報を投影する事により、仮想現実を本物さながらに体感する技術の俗称。

 本来なら五感全てを揃えなければFDと呼ばない筈だが、『視覚』『聴覚』『触覚』を備えただけでも便宜上FDと呼ぶ場合もある。

 あくまで体感出来れば良いので、脳からの情報読み取りによる操作の有無は問わず、そのため、観賞するだけの映画でもFDに含まれる。

 現実には有り得ない情報を無理矢理投影し、悪影響を与える事も可能なため、使用には厳しい審査を必要とする。


FDMフル・ダイブ・ムービー(Full Dive Movie)

 FD技術により、五感全ての情報を利用し、演出を行った映画。

 映像が3Dなのは勿論の事、肌を撫でる風も感じられる触覚や、繊細な花の香りを嗅げる嗅覚等も再現される事で、より作品世界にのめり込む事が出来る。

 ただし、そのため制作には多大な労力を必要とし、まだ本数はそう多くは無い。


・FDシステム(Full Dive System)

 FDを実現するためのシステムの総称で、脳への情報投影のみならず、擬似感覚情報の作成、思考入力インタフェース、使用者の体調管理等、必要な技術全てを纏めた呼び名。

 または、全感覚統合投影擬似体感筐体と言う、アミューズメント・スポット向けの大型FD筐体の俗称。


PECASP(ペキャス)(Para-Experience Component by All Sense Projection)

 大型FD筐体の事。翻訳すると、『全感覚の投影による疑似体験筐体』となる。略語の語呂が良くなる様、多少文法を弄ってある。

 だが、誰もこの言葉を使ってくれず、一般的には大型FD筐体、FDシステム、FDコンポ、等の呼ばれ方をする。

 特許等の公文書には『全感覚統合投影擬似体感筐体』の名が使われており、本当に何のためにこの言葉があるのか解らない。

 簡易版であるDIGと比べると、大型故に精度・耐久性等が優れた部品が多数使用され、性能は遥かに高い。また、信頼性の高い安全保障系が使用されている事を前提とした、より高度な神経情報投影が認可される。

 これらの理由により、FDソフトの開発は先ずPECASPで動作を確認してから、DIG用に調整が行われる。


■ゲーム関連

・チート(Cheat)

 ズル、イカサマ。ゲームに置いては改造データの利用を指す。バグの意図的な利用もこれに当たる。

 最近では、これらの不正な動作以外のシステムに認められた動作でも、高額課金で手に入る様な一般的で無い物、入手条件により一部の人間しか手に入れられないレアな物、ゲーム・システムの制限を受けない本人の才能、等もやっかみを込めて『チート』と呼ぶ場合もある。


・GM(Game Master)

 ゲームの管理・運営を司る人達。皆がゲームを楽しめる様、サポートやトラブル対策が主な仕事。

 最近では、高性能AIがその役目を担っている場合が殆どで、その意味ではNPCもGMの一部と言える。

 ただし、AIでは権限が足りない場合もあるので、ちゃんと人間のGMも存在する。


・MMO(Massively Multiplayer Online)

 大規模多人数同時参加型オンライン。この後にRPGとかFPSとか、ゲームの種類が付くのが一般的。

 最近ではネトゲと同程度の意味合いで使われる場合が殆ど。


・NPC(Non Player Character)

 人間の操作に依らない、プログラムで動作するキャラクター。

 その意味では厳密には動物や敵キャラもNPCに含まれるが、それらは区別される場合が多い。

 当初は定型パターンを返すだけの物が殆どだったが、昨今ではAIの進歩のため、複雑な対応も可能となって来た。


・廃人

 実生活を犠牲にしてまでゲームにのめり込んだ人の事。

 ただし、最近ではそう言った意味合いは薄れ、廃とHighを掛けてゲームに異常に熟達した人の事を言う。


■電気・磁気関連

・熱電素子(Thermo-Electric Element)

 異なる種類の金属線を繋いで輪にし、その両方の接続点に温度差を生じさせると電位差が発生する。これをゼーベック効果と言い、温度計等に用いられる。

 逆にこれに外部から電圧をかけ、強制的に電流を流すと、両方の接続点に温度差が発生する。これをペルチェ効果と言い、電子機器の冷却等に用いられる。

 要するに、熱エネルギが電気エネルギとして移動する現象である。両端のどちらが高温側になるかで、電流の向きも逆になる。

 熱電素子はこの効果を効率良く発生させるため、素子レベルで設計した物である。

 その高効率化のため、家庭用冷蔵庫位なら熱電素子を使った方が電気代が安くなり、ポンプの様な稼動部品が無くなるため、静音性、内容量等にも有利であり、急激に普及した。


・真空管(Vacuum Tube)

 真空中の電子の振る舞いを利用した、電気機器の総称。通常は電球や蛍光灯の様な照明器具は含まない。

 エジソンが電球のフィラメントから電子が飛び出す事があるのを発見し、エジソン効果と名付けたこの現象を利用した物。

 整流や増幅等の機能を持つ、多数の種類が存在する。また、テレビのブラウン管、レントゲンのX線照射装置、等も真空管に含まれる。

 現在でも一部のオーディオ・アンプ等で使われており、少数ながら生産が続いている。


■爆薬・銃器関連

・ブラスティング・ゼラチン(Blasting Gelatin)

 ニトログリセリンをニトロセルロースと混合し、安定性を高め扱いを容易にした物。またの名をニトロゲル。

 極めて高威力の爆薬であり、そのままの使用には適さず、威力を落とす調合をしたのちに用いられる事が多い。


・ガン・パウダー(Gun Powder)

 銃弾を発射するために用いられる火薬。装薬。

 元々はガン・パウダーと呼ぶと黒色火薬の意味合いが強く、軍では正式にはプロペラントと呼ぶ。

 ただし、黒色火薬を銃器に使う事が無くなったこの時代では、銃器に使う火薬は全てガン・パウダーで通じる。


・アサルト・ライフル(Assault Rifle)

 通常のライフル弾より小口径の弾丸を用い、反動を抑え連射性と運用性を向上させた自動小銃。『単射』『連射』等の射撃モードを切り替えられる様になっているのが一般的。

 小威力ながらも、反動を抑えた事により連射時の命中性が向上。突撃(アサルト)の名に相応しく、走りながらの射撃でも扱い易くなっている。

 国によって戦術に対する考え方が異なるため、同じ様にアサルト・ライフルと呼ばれていても色々違ったりする。

 対して、通常サイズのライフル弾を用いた自動小銃をバトル・ライフルと呼び、便宜上アサルト・ライフルと区別する場合がある。


・火縄銃(Matchlock Gun)

 火の点いた紐を火種とし、火薬に点火するタイプの銃の総称。

 現代の小銃と比較し、威力の低い黒色火薬を用いる事、ライフリングが無い事、弾丸が球体である事等から、威力・射程・命中精度で劣る。しかし、拳銃よりは余程高初速であり、弾丸も柔らかく変形しやすい鉛で作られ、重量も重たい事から、至近距離での殺傷能力はむしろ高い。


・村田銃

 村田経芳(つねよし)がフランスのグラース銃を参考に開発した、初の国産小銃。陸軍と海軍で別々の銃を採用していたのを、統一化する事に成功した銃でもある。

 多数の年式が存在し、旧式化した初期の村田銃は猟銃として民間に払い下げられ、パテントも民間に販売され、村田銃を模した猟銃が多数生産された事から、猟銃の代名詞として有名になった。


・38式実包

 38式歩兵銃で採用されている実包。

 最近のフルサイズ・ライフル弾と比較して小口径で装薬も少ないが、弾頭重量はほぼ同等なため、フルサイズ・ライフル弾に分類される。


・38式歩兵銃

 南部麒次郎(きじろう)が30式歩兵銃の欠点を改修した小銃。機関部の部品点数を削減し、故障率の低下、メンテナンス性の向上が実現されている。

 ベースとなった30式歩兵銃が有坂成章(なりあきら)により開発されたため、纏めて『有坂銃』の系列に含まれる。

 当時トップ・クラスの小銃であり、高い命中性と耐久性を持ち、その中でも精度の高い物はスコープを付けただけで狙撃銃として採用された程。


■単位

kt(ノット)(knot)

 主に船等に使われる速度の単位。時速1海里で1kt。

 1海里は1852mなので、1ktは時速1.852kmとなる。


()

 日本古来の尺貫法による体積の単位。10升で1斗となる。

 明治時代に1升が1.8039Lと定義されたので、1斗は18.039L。


(ひょう)

 日本古来の尺貫法による体積の単位。4斗で1俵となる。

 ただし、穀物は重量で計量する、と定められたため、米俵1俵は60kgと、重量の単位となる。

 更に、内容物によって1俵の重さが違ってくるのでややこしい。


■その他

・地球環境シミュレータ

 地球規模の環境変化を予測するシステム。

 地球サイズの大規模な物を、高速・高精度でシミュレーションするため、高性能なコンピュータを使用しているだけで無く、物理演算エンジンや対象のモデル化も最先端の技術が投入されている。

 これの研究用に割り当てられている余剰領域の一部を間借りして、FDゲームは稼動している。


・超超臨界圧(Ultra Super Critical)

 圧力を上げて行くと、沸点が上昇する事は良く知られているが、ある程度まで上げると沸点がハッキリとせず、液体なのか気体なのか判らない状態になる。

 この時の圧力を臨界圧と呼び、これより更に上の領域を超臨界圧と呼ぶ。

 超超臨界圧は更に高温・高圧の状態で、水の場合、圧力24.1MPa、温度866K以上をそう呼ぶ。

 火力発電所は効率を上げるため、超超臨界圧で稼動している物もある。

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