最終回ですわ
6/29 日刊ランキング コメディー完結済み部門 一位を獲得しました!
応援ありがとうございます!
しかしこれで問題はすべて解決した!
私はもう断罪もざまあ返しもされない。
強敵襲撃イベントも終わった。
無難な友情エンドを迎えるのだ♪
そのはずなのに‥
「ほらあの子」
「男性を誘惑して回っているんですって?」
「殿方をもてあそんでは盛大にふっているのでしょう、学校に来られない方もいるそうよ」
なんか以前よりヤバい噂が広まっているんですけど。
女子はまだ噂してくるだけだからマシ。
問題は男子だ。
「なぁ君、俺と一緒に遊ばない?」
変な奴に絡まれることも増えてしまった。
「行きません」
なれなれしく肩に回される腕を、ねじり上げる。
ヒョロいお坊ちゃんなど、完全回復した私の敵じゃないのよ。
「ごめんなさい!」
サロンでキャロル様に謝られてしまった。
「あの日、わたくし達の叱る声が外にもれてしまったようだわ」
あー はい、あれが原因か。
「ダイアナ様に防音魔法をかけてもらったのに」
それでも聞こえちゃう人はいたようだ。
噂は友人みんなが火消しに頑張ってくれているけど、一度広まった悪評は中々消えない。
しばらくはイケメン達に交代でバリアになってもらう。
お礼に彼らの婚約者の好みや流行をリークした。
(約一名は義姉の情報ですよ、もちろん)
しかし、そんなイケメンバリアにも欠点はあった。
「卒業後の進路は決めたの? 今の評判では学園でアンジェのお婿さんを探すのは難しいわよねえ」
「うう‥まだです」
イケメンバリアの欠点、それはまともな男性との出会いも阻害してしまうのだ!
平民に戻るか、と眉をひそめていると、キャロル様が思わぬ提案してくれた。
「わたくしの侍女になってみない?」
「え、いいんですか?」
まだ私には令嬢としての教育が道半ばなのに。
「あなたにはまだ時間があるのですから、卒業までに言葉と仕草を完璧になさい」
ハイソウデスネ。
「待ってくれ、完璧に淑女を演じられるアンジェ嬢なら、私も欲しい」
ブライアン様が口をはさむ。
え、殿下、まさかのプロポーズですか?
キャロル様がキッとなった。
「ブライアン様には渡しませんことよ。ねえアンジェ、諜報員の仕事は、王室より公爵家の方が楽よ!」
「ふ、こんな優秀な人材、王家がみすみす取り逃がすとでも?」
ふうッと私は宙を見つめて息を吐く。
少なくとも、就職先には困らないようだ。
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