医務室で 3
放課後、見舞いにきてくれたキャロル様に早速たずねた。
さみしそうな令息を夢で見たとの口実で。
「ゲイル令息とカレント嬢の仲ってどうなっているんでしょうか」
「さあ‥ ゲイル様も必死に謝っているのは聞いていますが」
「ダメになったら私のせいですね。半分は」
そう、責任があるとしても半分だ。
それ以上は認めない!
(新しい縁談でも探してあげるか?)
最近フリーになった女子の情報もあるし。
反省済みのイケメン令息なら、それなりに好物件のはずだ。
「くわしくは分からないけれど、わたくしはカレント嬢には時間が必要だと思いましてよ。気持ちの整理をつけるために」
はあ、ダイアナ嬢の夢も見られないかな。
~~~~~ (-_-)zzz ~~~~
義姉さんと出会ったのは三年前。
高い気品と優雅な仕草にボクは目をうばわれてしまった。
なのに彼女はボクを嫌う。
ボクの母があの人の父親を奪ったから。
ちぇ、ボクだって母様を取られたんだ、姉さんならかまってくれてもいいだろ!
だけどあの人はボクと目が合ってもすぐに顔をそむけてしまう。
ほほ笑み一つ浮かべてくれない。
婚約者の王子ばかり見つめている。
ボクを見てよ!
あこがれが少しずつ憎悪に変わる。
『フィリップ君ってかわいいね』
それってボクが頼りないってこと?
『そうじゃなくて‥う~ん、あなたはあなたのままで良いと思うの。それが一番すてきよ』
アンジェはいつもまっすぐボクを見てくれた。
かわいいのはアンジェの方だよ。
そんなアンジェが、誰かを引っぱって来た。
義姉さんだ。
『キャロル様は本当は‥義弟であるあなたと‥いつもお話したいと思っているの』
『そ、そんなこと、なんであなたがご存じなの‥』
何だそうだったんだ。
義姉さんもボクと同じ気持ちだった。
『まったく、ニンジンを残すなんて。ほら、アーン』
ああ義姉さんは今ボクを見ている‥。
ボクに向けて笑っている‥
時々一人じゃまな奴がいるけど、ボクは幸せだ‥
~~~~~°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°~~~~~
良い夢であった♪
こんなのが見られたら、ケガをした甲斐があるってものよ!
(しっかし私、みんなに同じセリフ言っていない?)
確かエドワードにも行っていた。手抜きじゃん。
もし自分に本当に好きな人ができて、口説かなくちゃいけなくなった時はどうするのだろう。
(もうちょっと他のセリフも考えとかなきゃ)
バスケアニメの夢を見た数日後、今度は国民的バーレーボールアニメの夢を見ました。
「きゃー及〇さぁん!」
取り巻きの一人でした。
一応人気キャラの身近にいる女子‥
自分の想像力の限界を感じました。