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〔改訂版〕ジュラシック・テイル ~猫耳転生と恐竜少女~【異世界だと喜んでたのに実は白亜紀の地球でした!?】  作者: 幸運な黒猫
world:03 殴り殴られ振り振られ

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第38話・なんか、ふわぁ~って!

 死神が右手を前に差しだすと、ティラノは膝をついて動けなくなった。


 ……木刀を杖代わりにして必死で耐えているように見える。


 他の恐竜人(ライズ)たちも同じように膝や手をついてその場から動けなくなっていた。


「ティラちゃんどうしたんだろ。なんか押さえつけられているみたいな感じに見えるけど?」

「多分あれは、重力魔法だと思う」

「ふむふむ、さすがは異世界帰りアンジー。でもそれなら初代(はつしろ)新生(ねお)が立っているのはなんで?」


 恐竜人(ライズ)たちが動けなくなっている中で、初代新生だけが棒立ちになっていた。


「転生者や転移者には……あ、もちろん八白さんや私もだけど、魔法耐性があるんだ。耐えられるのはある程度の魔法までだけどね」


 そうなのか……ウチにもそんな特性があったのか。これは有用な情報、聞いておいてよかった。


「女神さん、マジでこういう情報は先に教えておいてくれ」

〔でも、秘密にしておいた方が謎多き女神でカッコイイじゃん?〕

「存在そのものが謎でしかないだろ、いらん要素を増やすなって。 『じゃん?』じゃないっての。誰の影響だよ……」


 アンジーを指差す女神さん。まあ、わかってはいるけど。


 そして『ふ~ふ~』と吹けない口笛を吹く真似をしながら、視線をそらす異世界帰りの謎女。

 

「このまま初代新生が負ければティラちゃんを取り返せるかな?」


 我ながら汚い作戦。だがしかし、初代新生に対して手段は選ばない。取り返せればよかろうの精神だ。


「普通の相手ならそれもひとつの手なんだけどさ。でも今回は相手が悪いよ」

「というと?」

「死神ってね、倒した相手を操って軍団を作るんだ」


 ――なんですと⁉


「え? じゃ、じゃあティラちゃんや他の()も……」

「うん、死神の軍団になったら厄介だよ。生きながら死んでいくから。そしたら奪う事も取り返す事もできなくなるし」


 マジか。みんなを助けなきゃ。でも初代新生は助けたくないし。……いやいや、そんな場合ではない。でも初代は……


「って事でさ。ちょいと助けに行ってくるね!」

「はい?」


 アンジーは『コンビニにプリン買いに行ってくるよ!』って位軽い感じで飛びだすと、死神までの五〇メートルほどの距離を、四~五秒で駆け抜けていった。


「マジか……世界記録レベルじゃん」

「オラをまいた時は、あんなものではなかっただす(キリッ)」


 死神と初代新生との間に割り込んだアンジーは、いつの間にか剣を持っていた。


「あれもフードから取りだしたんだよな……?」


 RPGとかによくある感じの、なんかこう、ぐちゃぐちゃ~っとした模様の入ってる柄の剣。


 太陽光でハッキリとわからないけど、剣身自体が青白く光を発しているように見えなくもない。


 死神は突然現れた乱入者の顔をまじまじと見ると、一瞬“ビクッ”と反応し警戒の色を強めた。明らかに初代新生と戦っていたときとは反応が違う。


 上手くは言えないけど、ウチには、なにか恐怖を感じているように見えた。


 アンジーが剣を構えると、それを見た死神は自身も武器を取りだす。身長よりも長い、二メートルはありそうな大鎌だ。


「死神って言ったら大鎌だよね~」

〔敵ながら芸がありませんこと!〕

「それにしても、どこからだしたんだよ、あれ」

「な、なんか手からでてきましたね。ふわぁ~って。ふわぁ~って!」


 うん、確かに“ふわぁ~”だった。プチの表現ってなにげに的確なんだよね、抽象的だけど。抽象的確。


 ……うん、ジュラ流行語大賞にノミネートしておこう。


「ところで、あれも魔法の一種なのかな?」

〔魔法か、それに近い現象のようですね〕 

「ってことは、ウチもだせたりするのかも?」


 じっと手を見る……

 手を見る……

 手を……


「でませんでした」

〔当たり前です〕

「マスターさん、ティラノさんたちが」

「うわ、やる事が汚ねぇな……」


 アンジーが助けに入ったのを見た初代新生は、協力するのでも声をかけるのでもなく、その場から逃げだした。


 もちろん恐竜人(ライズ)たちも追従する。当然ティラノもだ。


 だが今は仕方がない、むしろそうしてくれてよかったと思う。間違っても死神軍団にならせる訳にはいかないから。 


「プチちゃん、やってもらい事があるんだけど」

「なにをするのですか? マスターさん」


「ウチはちょいとプリンを買いに……じゃなくて、アンジーを助けにいってくるわ!」







「はいはい、そこの死神さん。ここからは二人がかりでやらせてもらうよ!」

「あら、八白さんでてきちゃったのね」


「……オマエ ナニモノダ?」


 ウチは大きく開いた右手を顔にあて、親指と人差し指の間から右目だけで死神を睨みつけた。少し仰向(あおむ)き加減にするのがポイントだ。


 ——そして厨二病全開のそれっぽい単語を並べてブラフをしかける。


「この世界の守護者にしてジュラシック界の王! キサマら魔王軍がひれ伏すべき十四世界の創世主。そして全てを滅ぼす伝説の猫耳。それがこのウチ、エンペラー・アクト()スノー()だ! 覚えておくがよい。死にまみよ!」


〔噛みましたね。……しかしよくもまあ、そんなハッタリ(でまかせ)をスラスラと。これも才能なのでしょうか〕

「だが効果はあったで。死神のヤツ、恐れをなして身動き一つしてないわ」

〔いえ、あれは……呆れているだけです〕


 ……女神さん、いけずや。

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表紙及び作中イラストはNovel AIで生成後、加筆修正して仕上げており、著作権は作者に帰属しています。


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