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176/200

辰年猫年鼠年(2024)

※2024年1月に書いた閑話です。




〔今年は辰年ですね~〕


 ……また女神さんが変なこと言い始めたぞ、と。


「白亜紀に干支なんてあるんか?」

〔さあ?〕

「さあって……」

〔まあ、それはそれとして……〕


 と言うと、なにかを両手で持ち上げるジェスチャーして、横に降ろした。……横に置いておけってか。


〔辰年ですよ、辰年!〕

「うん、そうだねぇ」

〔竜の年です。恐竜人(ライズ)の時代が来たのですよ!〕

「お、おう。そうだよな……」


 ……なんだろう、女神さんのこのテンションは。


 いつもならウチが言うような事を突然言い出したから、なんか波に乗り遅れた感じがしてちょっと冷めた目で見てしまっていた。


 ……もしかして普段のウチってこんな目で見られていたのか? 


「話はきいた、女神っち!」

「ティラちゃん⁉」

「俺様の時代が来たって事なんだよな?」

〔ん~、まあ、それでOK〕


 ……いいのかよ。


「んでよ? 俺様が強くなんのか?」

〔なりません〕

「んじゃ、プチやキティが……」

〔なりません〕

「そしたら……」

〔なりません〕


 ティラノは顎に手を当てて首を傾げる。


「それってさ、なんか意味あんのか?」


 言われてみれば、干支の意味ってなんだろう? 縁起物としての意味以外なにも無いような気がしない事もないが。


 ま、どうでもいいか~。白亜紀だしな~。なんて思っていたら、スッとベルノがウチの膝に飛び乗って来た。


「ネネ~、ベルノの干支はいつなのニャ?」


 今の話が聞こえていたのだろう、ワクワクテカテカした顔で質問をして来るベルノ。でもね……


「猫って干支はないんだわ」

「なんでニャ? ……酷いニャ! 差別なのニャ!」


 いや、ウチにキレられてもな。


「でもよぉ、ベルノ。干支があっても強くなれないんだぜ? いらねぇって」


 なんかティラノの理屈が独特すぎるけど、ベルノを慰めてくれるのならよしとしよう。がんばれ、ベルノシッター・ティラノ!


「ベルノは神なのニャ。馬や蛇に下に見られる訳にはいかないのニャ!」

「いや、そういう話じゃないんだけど……」

〔そういえば、猫が干支に入っていないのって、ネズミに騙されたって説がありますね〕

「女神さん、それ、火に油……」

「許せないニャ! あのクソネズミ許さないニャ!!」


 ベルノの言う『あの』って誰の事なのか……嫌な予感しかしない。


「赤いパンツ履いたヤツだニャ」

「お、おう……」

「千葉なのに東京とか嘘ついてるアイツニャ!」

「あ、ベルノさん、それ以上はヤバいのでその辺で……」


 しかし女神さんは余裕の表情で『大丈夫です』と言って来た。いやいや、敵に回しちゃいかんでしょ、あのネズミは。


〔今年から1928年版((注))のミッキーは著作権フリーになってますから〕

「……なんですと?」

〔なのでボコボコのボコにした後に『こいつは1928年のミッキーだ』と言い張れば問題ありません〕 

「マジか……」

「ネネ、ネネ、クソネズミ殴りにいくニャ!」


 ……いや、やばいって。






――――――――――――――――――――――――――――

(注)「蒸気船ウィリー」や「プレーン・クレイジー」といった1928年の短編映画

2024年1月1日からは、ミッキーマウスを含む1928年の作品を自由に再解釈し、新たな創造的な表現に活用できるようになる。

当然の事ながら、現代の手袋をしたカラー版ミッキーは対象外。

ご覧いただきありがとうございます。


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