表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
152/200

第136話・未来の社畜

〔あなたもこの時代から見ればかなり未来人ですね〕

「そういう誤魔化しはいらんで」

〔八白亜紀、私が未来人だとする根拠はなんでしょう?〕


「女神さんって、地球の歴史に詳しすぎるんだよ。昭和ネタとか通じるし。それにウチがいた会社の内情まで知っていたじゃんか」


 そう、さっきの違和感はまさしくそこなんだ。


 精神を病んで会社を辞め、その三年後に白亜紀(ここ)に転生してきた。


 だから『酷い会社でしたからね』と内情を知っているひと言が、ものすごく引っ掛かった。


 それはつまり、ウチが転生するよりも“ずっと前から知っていた”って事に他ならない。


「あとさ、女神さん。声、震えてるで」

〔ふう……かないませんね、あなたには。推測通り我々は、あなた方の時代から二〇〇年ほど先の未来から干渉しています〕

「マジ? 二〇〇年先ってことはさ……」


 そう、ウチたちがいた令和の時代から()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 それは確定事項、誰にも変える事ができない。


「女神さんは【2222年の2月22日22時22分22秒】の、二が十三個並ぶ”スーパーアルティメット猫の日スペシャルを体験してんだよね?」

〔いえ、それは今からです。その日は有給取りたいので、サクっと魔王軍を倒しちゃってください〕

「急に社会人じみてきやがりましたな……」


 結局の所、女神さんたちは“世界規模の歴史管理組織”とやらに属しているらしい。

 現在過去未来から異世界にまで、歴史に介入する者がいないかを監視しているって話だ。


「マジか~、なんで急にSFなんだよ……」

〔|Science Fictionサイエンス・フィクションではなく、|Survival Fantasyサバイバル・ファンタジーという事でどうかひとつ……〕

「こらこら、『どうかひとつ』じゃないっての。なんでそうおっさんじみた言い方を……って、そうか!!」

〔どうしました?〕

「女神さん、あんた……中の人男やろ」


 ……カカト落としの乱れ打ちが頭の上に降り注いできました。


 女神さんには色々聞きたかったけど、未来の話はできない決まりだと言っていた。


 過去に未来の情報を与えるとどんな影響がでるかわからないからだそうだ。


 ……つか『未来人です。と言っている時点で過去に介入しているのでは?』と思いはしたけど、さすがに白亜紀ではなんの影響もなさそうだ。


 そして女神さんは、“覚醒”について教えてよいか判断がつかなかったと言っていた。

 だから第一声をアンジーか初代(はつしろ)新生(ねお)の神さんに言わせて、責任を(のが)れようとしたのだろう。


〔ただでさえあなたに二十四時間張りついていなければならないのですから〕

「仕事増やしたくないってことか。女神さんも大概社畜生活なんだな……」





 ツッコミどころ満載の正体を知った所で、プチがぞろぞろと大勢引き連れて戻って来た。


「アンジーの恐竜人(ライズ)ちゃん、全員来てんじゃん」

「ああ、私が頼んだんだよ。せっかくの機会なんだしさ、見ているだけでも勉強になる。それに、手薄な所を襲撃されても困るしね」


 なるほど、もっともな話だ。ここに全員固まっていれば魔王軍も手をだしにくいだろう。


「では、誰から始めますかな?」

「——自分からでいいっスか?」


 居ても立ってもいられぬ様子で、ずっとソワソワしていたルカ。この間のグレムリン戦は不完全燃焼だったから、なおさら戦いに飢えているのだろう。


 海岸での戦いの時は、ティラノ・タルボコンビでドライアドと対等だったから、今のルカの力を量る目安にもなる。


 ……でも改めて考えてみると、魔王軍って相当強いヤツが揃っているって事なんだよな。


「さて……どこからでもかかってくるがよい。勝敗はなにも力だけで決まる訳ではござらんよ」

「初っ端から全力で行かせてもらうっスよ!」


 気合十分のルカ。すでに臨戦態勢だ! ってこの流れは……



「え~と……ルカ殿。なぜ脱ぐのでござるか……?」

ご覧いただきありがとうございます。


「この作風嫌いじゃない!」という方いらっしゃいましたら、このあとがきのかなり下にある☆☆☆☆☆で応援していただけると嬉しいです(下にずんどこスクロールお願いします!)

ブックマークやランキングボタンをポチっとして頂けたら、涙流して踊ってしまうかもしれません。Shall we ダンス?

是非是非、続けてご覧いただけると幸いです! 


無断転載・引用禁止。

表紙及び作中イラストはNovel AIで生成後、加筆修正して仕上げており、著作権は作者に帰属しています。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ