ここまできた
2年生になってついに学校に行かなくなってしまった。行ったとしてもカウンセラー室の鍵が閉まっていたりした。それで何回帰ったことか。その頃の僕は職員室がとても怖かった。週に2回行ければいい方だった。どんどん学校に行けなくなる僕に対して、担任はフリースクールを紹介してくれた。これが僕の転機だ。そのフリースクールに見学に行き、通うことを決めた。無理する必要もなく、精神的に少し楽になった。家での負担は変わらないんだけど。
フリースクールに通い、3年生になった頃進学する高校を決めなければならなくなった。実は、そのフリースクールは高校の中にあった。だから僕は1番身近なこの高校に進学する事にした。高校の中にあるフリースクールだから、事情は知っている。受験には有利だった。そして僕は前期で無事合格することができた。
高校の入学式。正装で行かなければならない。僕は親に無理矢理スカートを履かせられた。それでも先は頑張って出た。もう体調が悪くてしょうがない。ヘドが出るほど気持ち悪かった。もう一生着ないと誓った。この時緊張していて周りを見る余裕があるなんてなかった。後で後悔するんだ。
学校説明会の日周りを見てびっくりした。みんな髪を染めてピアスを開けてるんだ。僕はずば抜けて陰キャだと思った。学校が始まるのか怖いと思った。
学校がスタートして、周りは陽キャばっかり。これはぼっち確定だった。友達もいないまま文化祭の期間が始まった。そしたらまさかの僕のチームには見事に男子しかいなかった。ラッキーだ、気楽にやれると思った。そこから男子と仲良くなり、文化祭テンションでみんなと話せるようになった。文化祭のお陰でぼっちから逃れられたみたい。そして僕もピアスを開けたり、髪を染めたりした。
ここから僕は楽しい高校生活を送ることができた。
相変わらず家では地獄の日々なんだけどね。バイトしてるから、金よこせだの金ないなら何も買うなとか。こっちはグッズ買うのが生きる糧なんだよ!と思いながら、ここまで生きてきた。カッターも常にペンケースに入れるようになった。
いつになったらこの毒親から逃れられるんだろうか。成人したらさっさと逃げてやる。