表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世間の普通って何?  作者: アオイロ
2/2

ここまできた

2年生になってついに学校に行かなくなってしまった。行ったとしてもカウンセラー室の鍵が閉まっていたりした。それで何回帰ったことか。その頃の僕は職員室がとても怖かった。週に2回行ければいい方だった。どんどん学校に行けなくなる僕に対して、担任はフリースクールを紹介してくれた。これが僕の転機だ。そのフリースクールに見学に行き、通うことを決めた。無理する必要もなく、精神的に少し楽になった。家での負担は変わらないんだけど。

フリースクールに通い、3年生になった頃進学する高校を決めなければならなくなった。実は、そのフリースクールは高校の中にあった。だから僕は1番身近なこの高校に進学する事にした。高校の中にあるフリースクールだから、事情は知っている。受験には有利だった。そして僕は前期で無事合格することができた。

高校の入学式。正装で行かなければならない。僕は親に無理矢理スカートを履かせられた。それでも先は頑張って出た。もう体調が悪くてしょうがない。ヘドが出るほど気持ち悪かった。もう一生着ないと誓った。この時緊張していて周りを見る余裕があるなんてなかった。後で後悔するんだ。

学校説明会の日周りを見てびっくりした。みんな髪を染めてピアスを開けてるんだ。僕はずば抜けて陰キャだと思った。学校が始まるのか怖いと思った。

学校がスタートして、周りは陽キャばっかり。これはぼっち確定だった。友達もいないまま文化祭の期間が始まった。そしたらまさかの僕のチームには見事に男子しかいなかった。ラッキーだ、気楽にやれると思った。そこから男子と仲良くなり、文化祭テンションでみんなと話せるようになった。文化祭のお陰でぼっちから逃れられたみたい。そして僕もピアスを開けたり、髪を染めたりした。

ここから僕は楽しい高校生活を送ることができた。

相変わらず家では地獄の日々なんだけどね。バイトしてるから、金よこせだの金ないなら何も買うなとか。こっちはグッズ買うのが生きる糧なんだよ!と思いながら、ここまで生きてきた。カッターも常にペンケースに入れるようになった。

いつになったらこの毒親から逃れられるんだろうか。成人したらさっさと逃げてやる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ