悪役令嬢に転生してしまった少女。愛しの殿下を幸せにするためなら、私は喜んで断罪され……えッ!?
私には前世がある。
なんとなくそういう記憶がある。
とはいえ、それはモヤのかかったもの。
ぜんぶ私の妄想なのかもしれない。
なにせ、私は生まれつきの欠陥品なのだから。
「あらあら? ずいぶんと惨めですこと」
私の取り巻きが言う。
その相手はイザベルさま。
庶子から貴族入りした、男爵家の令嬢だ。
今、私の取り巻き達の手により彼女は水を被っている。
いずれ私からヴィルヘルム様を奪い、幸せに過ごす予定。
「……【鉄面皮令嬢】め……」
イザベルさまはボソリと私を罵しる。
私は鉄面皮と呼ばれている。
生まれつき、感情を置き忘れたかのように表情が変化しない。
それに伴ってなのか、激しい感情が自分の内にはなかった。
喜怒哀楽が無いわけではない。
ただ、怒ったり泣いたり……そういう感情を表現する事ができなかった。
取り巻きのように直接危害は加えないが、私もそれに便乗して言う。
「これに懲りたら分相応な振る舞いをなさることですわね」
口元を隠し、さも失礼な感じで。
「……ゲーム通り憎たらしいヤツ……」
彼女は私を睨んでいた。
ごめんなさい、辛い思いをさせて。
命の危険には晒しません。
恨まれて当然です。
いずれ私が断罪された後、貴女はそのぶん幸せになるんです。
「クラウディア!!」
私の婚約者、ヴィルヘルム殿下が現れた。
彼もまた、怖い目で私を見ている。
「あら、殿下。ごきげんよう」
「イザベルをいじめるなと言ったじゃないか! どうして君は……」
「貴族には相応の振る舞いというものがございますの。それをお教えしただけですわ」
欠陥品の私では貴方を幸せにできないのです。
こんな女が相手では世間から疎まれてしまいます。
ご不快でしょうけど、どうかご容赦ください。
「ヴィルヘルム様ッ!! 私、私……!」
イザベルさまは、ここぞとばかりにヴィルヘルム殿下に縋り付きました。
まさしく私は悪役令嬢だ。
前世のチキュウ通りの知識。
たぶん、私はゲームの世界に生まれ変わった。
でも、死んで生まれ変わる最中のこと。
川の水を飲んでしまい記憶がほとんど消えてしまった。
記憶、今ではわずかしか残っていない。
この展開のこと以外は大事なものが、少しだけ。
……それも、私の妄想でなければだけど。
「イザベル。彼女には俺が言っておくから行くがいい」
「はい……」
イザベルさまは気落ちした様子で立ち去った。
でも去り際、こちらを見て一瞬だけ嘲笑っていた。
ヒロインにしては裏表がある気がする。
先ほどゲームって言ってたし、私と同じような境遇なのかも。
それから殿下が、いつものように私を叱責する。
ヒロインの為に悪役令嬢を叱るのはヒーローの役割。
「クラウディア、私には分からない。なぜ、わざわざイザベルをいじめる? 身分が違うというのは理解できるが、いちいち手を出すような事じゃないだろう? 今までこのような事はなかったのに」
「殿下にはご理解いただけない事と存じますわ」
私は口元を隠し、すげなくあしらう。
「理解できないのはお互い様だろう。全く……いい加減気づいてくれ」
殿下は首を振りながら言った。
己の愚かさに気づけと呆れているのだろう。
「ごめんあそばせ。これから用事がございますので」
卒業まではあと少しだ。
ヒロインが出てくるまで随分と時間がかかった。
関わり合うのは遅かったが、最後までやり遂げよう。
「クラウディア……」
◯
そしてある夜会の日のこと。
私の知らない展開が待ち受けていた。
記憶がおぼろげとはいえ、こんな展開があっただろうか……?
私は、逆にイザベルさまに絡まれていた。
私の取り巻き達はそれぞれ、男性からお誘いを受けこの場にはいない。
いつものように壁の花になっていた私だ。
そうしてボンヤリしていると彼女がやってきたのだ。
「クラウディア様、お一人だと何も出来ませんよね? だって、貴女は家の権力を笠に着るだけの小娘ですもの。現に今もお誘いを受けてない。どうせ貴女はもうすぐ断罪される身。それまでに少しだけ意趣返しをして差し上げますよ」
彼女の周りには騎士団長や重臣の息子たち。
いつの間に味方につけたのだろう。
「イザベルは俺らが守る」
「相変わらず表情が全く変わらない……」
「心というものが無いのではないか?」
彼らは口々に言う。
怖い。
でも彼女がいつも味わっている事だ。
取り巻きがやったといっても、私も同罪。
いや、もっと悪い。
これくらい耐えないと。
「じゃあこの前の仕返し。さあ、お水からですよ」
そして私は水をかけられた。
男性に囲まれ、周りには気づかれない。
ドレスが台無しだが仕方がない。
「……申し訳ございません、下がらせていただきますわね」
さすがに、このままいるわけにはいかない。
「あら、美味しくなかったですか? じゃあ、お代わりをあげますね」
そのセリフと共に私は足を引っかけられた。
ドレスの裾を踏んでしまい、派手に転んでしまう。
会場はザワついていたが、誰も私を助けてはくれない。
まるで彼女の方が悪役令嬢だ。
騒ぎを聞きつけたのか、殿下が駆け寄ってきた。
「クラウディアを誘おうと思い探していたら……。一体なにごとだ。クラウディア、イザベルには関わるなと言ったろう?」
それを聞いてイザベルさまは嬉しそうに言う。
「ヴィルヘルム様ッ! 私、今日もいじめられてて……。怖かったです!!」
殿下の腕をとり、媚びた表情。
明らかに侮蔑した表情で私の方を見ている。
誰も彼女の表情に気づかないのだろうか?
……本当に彼女に殿下を任せてもいいの?
「クラウディアにはいつも言ってるんだがな。いかんせん、ひねくれてしまっているようだ。この場は私に免じて見逃してくれるか? よく言っておく」
「はいッ! ありがとうございます!」
それだけ言って彼女は男性たちと立ち去った。
彼女は去り際に私の耳元で、
「ざまぁ」
と言った。
「……行ったか。さてクラウディア、今回はどういう状況だ? 説明してくれ」
「うっかり水をこぼして転んでしまっただけですわ。淑女の失態がそんなに面白いんですの?」
いつものように口元を隠し、さも嫌味っぽく言う。
我ながらいやらしい態度だと思う。
「そういうわけではない。今日はイザベルに自分から関わったわけではないのか?」
「イザベルさまの仰った通りですわ」
「また君は……。それはともかく、いい加減気づいてくれ。私もそんなに気が長い方ではないんだ」
溜め息とともに首を振られる。
自らの愚かさなど、とうに気づいている。
いつもの通りだ。
「殿下、いつもそう仰いますわね。僭越ながら存じ上げておりましてよ。私わたくし、貴族としての務めを果たしているだけですの」
「貴族だと? 高貴なる者の義務ノブレスオブリージュか。確かに貴族には大事なことだがな、この場に限っては下らん」
彼は心底くだらないという感じで吐き捨てた。
私を蔑んでいるのだろう。
「もうよろしゅうございまして? そろそろドレスを着替えたいので」
「あ、あぁ」
それだけ言って場から立ち去った。
◯
それからは私の取り巻きがイザベルさまに絡み。
ときどき夜会の時のように仕返しをされ。
同じようなことを繰り返し、あっという間に卒業パーティの日を迎えたのだった。
「クラウディア! この場を借りて宣言する!! 君との婚約はもう終わりだ!!」
今、まさに断罪の瞬間だ。
イザベルさまがニコニコしながら殿下の隣へと寄っていった。
ぜんぶ打ち合わせ通りなのだろう。
さようなら、殿下……。
「父上と公爵家にはすでに話をつけてある! ここに、私とクラウディアの結婚式の日取りを発表する!!」
「えッ!?」
「えッ」
イザベルさまと重なるように声をあげてしまった。
先に戸惑った声を出したのがイザベルさま。
呆気にとられ呟いたのが私。
「どういう事ですかッ、ヴィルヘルム様!? クラウディア様を断罪して、私と結婚するハズじゃ……!」
「ん……? 私の婚約者はクラウディアだぞ? 何を言ってるんだ? そもそも、なぜイザベルが私の隣にいる?」
「そうです殿下!! 私、追放されるんじゃないんですか!?」
表情は相変わらず動かないが、つい声を荒げてしまう。
「クラウディアまで……。しかも口調まで崩して。一体なんなんだ?」
「な、なんなんだじゃありません! 結婚なんて聞いてませんよ!!」
「そうです! ヴィルヘルム様は私と幸せになる予定なのに!!」
「いや、二人の言う意味がわからないのだが。聞いてないもなにも、婚約は結婚の前段階だろう。クラウディア、大丈夫か? それから、イザベルはこの話に関係ないだろう、なぜこの場で出てくる?」
「それはッ……!」
「うッ……!」
言葉に詰まるイザベルさまに、うめく私。
意味が分からない展開なのに反論できない。
この場では、おかしいのは明らかに私とイザベルさま。
でも、負けない。
「だ、大体ですね、私を無視して勝手に結婚式の日取りを決めるなんて! 普通は事前に打ち合わせて発表するものでしょう!」
「そこはすまない。どうしてもサプライズをやってみたくてな。父上も公爵も、喜んで手を貸してくれた。サプライズ成功というやつだ。楽しくないか?」
殿下は照れくさそうに言った。
いや楽しいって貴方。
貴方こそなんなんですか。
こちらとの温度差がひどい。
私はイザベルさまとしのぎを削り、悲壮な決意で臨んだのに。
「ま、待ってください! ヴィルヘルム様! 私がクラウディア様にいじめられている時、あんなに庇ってくださったじゃないですか!!」
「ああ、それか。どう見てもお互いの得にならないから、距離を置くよう忠告していただけなのだが。それとイザベル、君も陰でクラウディアにちょっかいをかけていたし、それもお互い様だろう」
「えぇッ!?」
「あんな露骨にしておいて、まさか気づかれないと思っていたのか……? 例えば以前の夜会なんかも、目撃者がたくさんいたじゃないか。話は後で聞いたぞ。イザベルも大丈夫か? 本当にどこか悪いのか? もしや頭か?」
えっ、気づいていた?
殿下はキョトンとしていた。
しかも、イザベルさまに毒を吐いている。
「い、いえ、お互いにじゃないですよ! 私の方にだけ、イザベルさまに関わるなって仰ってたじゃないですか!」
腑に落ちない思いから私は質問をする。
「いや、自分から関わりに行っておいて暗い雰囲気になっていたら止めもするだろう……。表情が変わらないからってバレてないとでも思ってたのか? クラウディア、イザベルと関わるたびに悲壮な雰囲気になっているのが丸わかりだったぞ。現に、今も表情以外は感情が出ているし。悲劇に酔ってみたい年頃なのか?」
この人、私にも遠慮なく毒を吐く。
「そ、それじゃあ重臣や騎士団長のご子息たちは!?」
「そやつらなら懲罰房に監禁している」
「監禁ッ!? あぁッ! そういえば一人もいない!!」
「ウラ取りも終わったのでな。未来の王妃をいびる連中は信用ならん。父上──国王陛下と公爵家当主に相談済みだ。今回の発表と同時進行していてな、相応の罰も検討している。ああ、イザベルに関しては無理だぞ? クラウディアからも手を出しているゆえ、喧嘩両成敗だ。反省しろ」
「け、けんか……」
殿下は「メッ!」と言っていた。
その茶目っ気、王族に相応しくないのでやめてください。
「ま、待ってください! それじゃあ私の結婚はどうすれば!?」
イザベルさまが再び殿下に問いただしました。
「結婚ってイザベルのか? なぜお父上の男爵ではなく私に聞く? 私は結婚相談所ではないぞ。まさか、婚約どころか何も手を付けてないのか? 貴族の義務さえ果たせば文句はないが、その様子だと男爵家も危ういな……」
「そ、そんな……」
イザベルさまは見事に撃沈し、崩れ落ちてた。
殿下の周りだけカオスだ。
「ともかく、発表が終わったら段取りのためクラウディアは連れて行く」
そして、卒業パーティ後に私は殿下に引きずられていくのだった。
◯
場所は変わり、殿下の私室。
「すまないな、クラウディア。サプライズも嘘ではないが、実のところ待ちきれなくてな」
「は、はあ。待ちきれなく?」
動揺が抜けきらなく、言葉遣いが戻らない。
私って芯の部分はまだ前世のままなのかも。
「いや、気が短いといつも言い聞かせていただろう」
「それはそうですけど、早く私に改心しろという事では?」
「改心?」
「え、違うのですか?」
「そんなこと一言でも言ったか? 気が短いというのは、気づいてくれって言葉に使っていたのだが」
「気づいてくれともよくお聞きしましたけど、私の愚かさに気づけって事なのかと」
「愚かさって……本当に悲観的というか、ひねくれきってしまって……」
まるで可哀想な子を見るような目だ。
「も、もう! それじゃあどういう意味だと仰るんですか!!」
淑女らしくないが、つい声を荒げてしまう。
「まだ気づかないのか、『ミズキ』」
「………………えっ」
心臓が止まるかと思った。
ミズキ。
それは、私の前世の名前だ。
「な、なぜその名前を……」
「そりゃあ前世を知ってるからに決まってるだろう。『カズアキ』って聞いても分からないか?」
「か……カズアキくん? うそ……」
まさか。
もう頭の中は大パニックだ。
カズアキ。
前世の私の大切な人の名前。
まだ辛うじて忘れていない、大切な記憶。
「嘘じゃない。こちらはすぐに気づいたのに。薄情だな」
「いや、だって。気づけるわけがないでしょ? お互い全然違う姿なのに」
「だから私はすぐに気づいたと言っているだろう。姿が変わっても、性格や仕草がそのままだ」
「でも私、鉄面皮って呼ばれて表情が全然動かないんだよ?」
「それが? 仕方がない、少し言うか。思い込みの激しいところ、一人で全部背負い込むところ、妙に悲観的なところ、それから後ろめたい話をする時に口元を手で覆おおうところ。他にもたくさんある」
全部当たってる。
今でこそ思う。
ヒロイン役の子に殿下を任せようとしたのもそうだ……。
「すぐに教えてくれれば良かったのに……」
「いや、そこは自分で気づいて欲しいだろう。ヒントもたくさん出した。首を振るクセも隠さなかったしな。まあ、もう待ちきれなくてカミングアウトしたが」
「でも、知らせてくれても、一緒にはなれない……」
「なぜだ?」
「さっきも言ったけど、私って表情変わらないし、感情もほとんどない。絶対に迷惑かける」
「迷惑って、どういう風に?」
「良くない噂を立てられるよ。あそこのお妃は人形みたいだって」
「そうか。それ以外は?」
「え、それ以外? ……それだけだけど」
「それでダメなら国王陛下も公爵も婚約段階で取り下げるだろう。仮にも国家運営をしている方々の判断だぞ……。小娘が独断で勝手に決めるなんて烏滸がましいとは思わないか? あ、生まれ変わってるからクラウディアって呼ぶからな」
「それに私、記憶もほとんど無くなってるんだよ?」
「ああ、忘却の川の水を飲んでしまったのか。あそこを渡る時にできた友人に聞いたんだが、アレを飲んだら記憶が消えるらしいな」
殿下、あの世(?)で友人を作らないで下さい。
なんでそんな無駄にコミュ力を発揮しているんですか。
「うん、だから別人みたいなものなの」
「まあそうだが。それなら、私もそうじゃないか」
「えっ」
「生まれ変わりってそういうものだろう。前世と全く同じ存在なはずがないし、そもそも証明も言葉以外ではしようがない。悩むだけ無駄じゃないか? まあ、前世の最期に『生まれ変われたら今度こそ一緒になろう』って約束を実行しようとした私が言うセリフではないが」
確かに二人で事故に遭ったとき、そんな約束をした。
「それ、今までの私の行動全否定なんですけど……」
「クラウディアの行動ってアレだろう。どうせ、ここの世界観がゲームの世界に酷似しているから、自分は悪役に徹して身を引く。表情が変わらないし、あがいて結婚しても相手に迷惑をかける。さっきも言ったが、『ああ私って可哀想』みたいな悲劇のヒロインを気取ってたんだろう?」
「そ、そうだけど。言い方」
卒業パーティの時から毒を吐き過ぎな気がする。
そりゃあ、私が悪いのだが。
「ロールプレイもいいが、なぜネガティブ方面に突き抜けようとするんだ……。確かに似てる世界かもしれないが、生きてるのは私たち自身なんだぞ?」
「で、でもイザベルさまと結婚した方が幸せに──」
「ああもう! ゴチャゴチャとうるさい! 私と結婚したいのか! したくないのか! どっちなんだ、ハッキリしろ!」
「ヒィッ! 結婚したいですッ!」
「うむ。それじゃあネタバレも終わったし一件落着で。で、結婚の段取りなんだがな」
それを聞いた瞬間、私は彼の胸に飛び込んでいた。
「うぐっ! なんだ、いきなりタックルをするな……」
そして嬉しくて、彼を間近で見るために顔を上げる。
「クラウディア──表情が動いてる。しかし、初めて見せる表情が泣き顔なんだな」
「殿下、人間は産まれたら最初に泣くんですよ」
これからきっと、私は喜怒哀楽の表現ができるのだろう。
自らの内に生じる感情のうねりと、表情が繋がるのを確かに感じる。
そう、このとき私は、真の意味でこの世界に産声を上げたのだった──。
「そうだな。ところで結婚式のメニューや催しで希望があるなら今のうちに聞くぞ? いやー、ワクワクするな! あっ、クラウディアのドレスなんだがな──」
あの、楽しみなのはわかるんですけど。
いま私、すごく良い事を言ったんですよ?
サラリと流さないでくれません?
この人、私の表情がとか感情がとか最初からどうでもいいのかもしれない。
結婚の発表の時といいマイペースすぎます。
どれだけ楽しみなんですか。
私のこと好きすぎますよ!
裏設定
【忘却の川=レーテの川】
これ言葉というか世界観は実在します。
異国の世界観なんで我々に馴染みはないですけど。
普通は転生の際に、みんな記憶を忘却させられます。
しかし、そこには抜け道が。
番人と取引をすれば記憶は保たれます。
それは本人の大事な物を差し出すこと。
殿下→生まれ変わる際にマブダチになったのは実はコイツなので、また語り合いたい番人は普通に免除。
ヒロイン→ずる賢いので番人を騙した。
主人公→くそ真面目なので取引に応じた。でも、表情だけでは記憶全てには釣り合わず、多くの記憶を失った。
知らない内から主人公が殿下を好きだったのは、記憶より深いレベルで惹かれていたから。
悲劇思考なヒロインと、無駄にポジティブな殿下。
ある意味で割れ鍋に綴じ蓋(用はお似合い)。
愛ですね。