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防犯なう(仮)  作者: 喜多谷真洋
6/6

ペット

 いつものモーニングコールに起こされた俺は二階から一階に降りてきて気が付いた。

玄関に置かれた見慣れない、若干汚いダンボール箱。覗き込むとそこには、獣がいた。

「な、なんだこれは」

 俺の言葉に反応して獣が小さく『ニャウ』と鳴いた。

 これはアレだ、どう見ても捨て猫だな!!

 ダンボール箱の中で、二匹!! の子猫がよたよたとふらついている。頭が痛くなるのを感じて俺は右手を額にあてた。

「おはようございます」

 元気に挨拶をするのは、我が家の玄関。

「おや、どうかされましたか。悩み事ですか? 悩み事でしたら私が相談に乗りましょう!」

 わくわくするような顔文字が玄関の液晶画面に表示されている。

 わくわくするな! そう思ったが口にするのもバカらしかった。単刀直入にいこう。

「この猫はなんだ」

「捨て猫です!」

 即答された。玄関に。

「いや、だからなんで捨て猫が家の中に捨ててあるんだよ! おかしいだろ!」

 感情的になっても仕方がないのはわかっているが、感情的にならずにはいられなかった。

「いやー、前の道でなっちゃんが箱を抱えてウロウロしていたもので。何かお困りなのかとお話を聞いたところ、近くに捨てられていたそうで、一度おうちにもって帰ったらしいのですがお母さまに叱られて元の場所において来いと言われたと」

色々突っ込みどころはあるが、今は話を進めよう。

「それが何でこの家の中に置いてあるんだ」

「私、飼ってみたかったんです! ペット!」

 液晶画面の顔文字が満面の笑みだ。たぶん。

「玄関の独断かよ! そもそも玄関が猫の世話をどうやるんだ! 家主の意見をまず聞くべきだろう!」

「え? もちろん家主の許可はもらいましたよ」

その言葉に俺は天井を見上げて目を閉じた。

琴絵さんんんんん!!


 つい忘れがちだがこの家の家主は俺じゃない、俺の母親、琴絵さんだった。

とりあえず猫の知識をかき集めるための部屋に帰ることにした。


 俺の平和な日常が音もなく静かに崩れていっている。気がした。



いやぁ、なんか色々あって書く意欲が……(笑)

もうしばらく続く 予定です。

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