表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

プロローグ 

破滅まで、一日目。

 あぁ、10年前のこの時間はちょうど、愛する妹が死んでしまっているのか。


 あの頃はまだ、妹も私も中学生だった。親はどちらも科学者で、知能についての研究を行っていた。まだ中学生だった私たちには、親が何ををしていたのかさっぱり解らなかったけれど、それでも普通に楽しく暮らしていた。

 

 とある夏休みの日、ドライブに行くことになった。どこに行こうかとみんなで地図を見ながら笑っていた。

 私たちは水族館に行くことになった。お気に入りのベンツに乗って、歌いながら隣の隣の町まで車を走らせた。高速道路から見えた海が、本当に綺麗だった。

 

 楽しいな

 ずっとこんな風に暮らしたいな

 それなのに

 それなのに

 

 アノヒトハコノシアワセヲ、ブチコワシタ。


○●○ 

 

 目が覚めたらそこは無機質な病室だった。ピーピーと機械の音がした。

 こういうときには目が覚めたら家族がすぐそばで泣きながら、自分の名前を呼んでくれるものだと思っていた。でも、自分の視界のなかには知った顔が一つもない。あなたたちは、だれ?


 そうか、みんな死んじゃったのか。あぁ。


 生き残ったのは私だけ。でももう一人、妹が原型をとどめて、ほぼ死んでいるけれど残っていた。

 いいことを思いついた。 

 妹にもう一度脳を与えて生き返らせよう。


 まさかこのアイデアが世界を破滅させることになるなんて、さっっっっっぱり思っていなかった。

 

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ