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「おはよ~」


いつも通りの朝。

翼は騒がしい教室へ飛び込んだ。


すると。


「きゃあああ!

おはよう、梓~!」


悲鳴に近い歓声が教室を包む。

そんな歓声の中、まるでアイドルのように愛想良く笑いながら、翼は席についた。


「ここはお前のライブ会場か」


呆れたように翼に声をかけたのは、後ろの席の立花 梓馬。


「仕方ないって。

私はこのクラスにアイドルだから」

「………」


一瞬、刺すような鋭い視線を送ったものの、梓馬は呆れたように深いため息をしただけで何も言わなかった。


「そんなことより、噂、聞いたか?」

「噂?

なにそれ、聞いてない」

「お前の専属ファンクラブ会員たちに聞いてみろよ」

「専属ファンクラブって(笑)

ただ騒いでるだけだろ?おおげさだなあ」

「…」


翼は知らないのだ。

翼を見て完成を上げているのは一部の勇気ある人間。

壁越しに見ることしかできない者たちは、誰も立ち入らない教室の一角で翼の専属ファンクラブと名乗ってることを。


「(地味にリアルストーカーとかいるし)」


今も数多のファンが扉に集まり、翼を凝視してることなど見なくても分かる。


「まあ、いいや

で、その噂っていうのが年連恒例の転校生だよ」

「なんだ~、またそれかよ

飽きないね~

どうせ、今年もデマだろ?」

「俺もそう思う」


その時、教室の前の扉が開き、担任が顔を出した。


「ホームルーム始めるぞ~

席着け~」


担任の声にあちこちから椅子を引く音が響く。


「今日は転校生を紹介するぞ

ほら、はいれ」


担任の言葉に翼と梓馬は瞠目した。


「あれ?マジ?

今年は珍しくデマじゃないんだ」


クラスメイトも同じことを考えたのだろう。

首を伸ばして転校生を見ようとしてる。


そんなざわめきの中、転校生が入ってきた。

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