謎の夢
投稿遅くなって申し訳ありません
今年で自分も受験生となりこのペースが続くかもしれません
今回遅れたのは
春休みの課題のせいです……
そのページに書かれていたことを要約してみるとこうだ。
並行世界を移動することができる。
要約してしまうとこんな感じだ。しかしいつでも気軽に観光へ! とはいかないらしい。なんでもその世界に何か異変などが起こった時、別の世界に干渉することができるようなのだ。あとは何が言いたいのかわからなかった。
人間という生物を嫌悪しているわけではないが人の信頼という物を疑い、蹴落とされこんな人生にも嫌気がさしてきたころ。バッドエンドで終わる奴でもな、好きで終わっていくわけがねえんだよ。ちなみに本当の意味でのバッドエンドは下手な演出、終末という意味だ。どこかに人生の分岐点はないのか、トゥルーエンドでもハッピーエンドでも平凡な終わり方でもいい。俺は神様が遊んでる人生ゲームの操り人形じゃないんだ。自分の終わりたいように終わるんだ。まぁ、そんなのも面白半分だけどな。このまま一生蔑まれて生きていくのかもしれない、それでもいい。だが、まさにこれが人生の分岐点かもしれないのだ。今までは忌避とした目で見られていた俺も別の世界では役に立つことができるかもしれない。なかなか、面白そうじゃないか――
『――いいかげんお前らの戦いは見飽きたんだよ!』『――くだらないバッドエンドは求めてねェんだよォ!!』『――信頼も作れねェ奴が寝言を言うんじゃねェ!!』『なにがどうなってやがるのか説明しやがれ!!』
ベットから勢いよく跳ね上がる。なぜか冷や汗が止まらず、息がきれかけ、動悸が尋常ではないほど激しかった。
そんな俺の目を覚まさせるかのような優しくさえずる小鳥の鳴き声。カーテンの隙間からまぶしい朝の日差しがさしこんでくる。目をゆっくり、ゆっくりと開け辺りを見回す。そこにうつるのは自分の趣味だけで固め上げた自身の部屋。しばらく経ち動悸が収まってくると身体の芯から氷のように冷え切った体をいたわるように持ち上げる。体の状態を確かめるかのように手のひらを閉じたり開いたり頬を抓ったりする。異常はない、いつもと変わらない通常の体だった。
あんなにも濃密な夢を見るものだろうか、そうだとしてもあんなにも現実味を帯びたものは初めて見た。粘膜のようなもので少しねばりついた口に違和感を覚えながらもおぼつかない足取りで自室のある二階から一階へと階段を降りる。
「あら、正人。おはよう――」
「…………」
このようにあれ以来俺は母さんとあまり会話はしなくなった。そんな俺の今日の様子を見て、母さんはこれ以降何も話さなかった。
案外軽めな朝食が並べられたダイニングテーブルの横にある冷蔵庫から水の入ったペットボトルを取り出すと、一気に飲み干してしまう。
「新聞は?」
実はどこにあるのかは知っている。いつものように新聞を持ち熟読している男にこちらへ渡すように暗に示していただけだ。
「はいよ、正人君。いつかは普通に会話したいんだけどな」
男はそんな言葉とともに手に持っていた新聞をダイニングテーブルに置く。
そう思うんなら手渡しくらいしたらどうだ、余計なお世話にもほどがある。そう思いつつ放り投げられた新聞を手に取るとテーブル脇の椅子に座る。
男はソファーに乗せていた少し薄汚いしゃがれたカバンを持つと玄関へ向かう。
「じゃあ、行ってくる」
「いってらっしゃーい」
洗い物をしながら母さんは少し上機嫌な声で見送る。この男が家に居ついてから半年程経つがいまだに職業がわかっていない。知る気はそもそもないのだがな。
俺はトーストを口に咥えながら皮肉る。牛乳から作られた高価なバターではなく、植物油で作られたマーガリンのたっぷり塗られたトーストを一気に口に押し込むと、今朝の朝刊を広げる。《――しかしそんなマーガリンはカビが生えない、おまけに虫も食べない。国が規制してないからって安心してはいられない世の中です。放射線の暫定基準値しかり、病気の原因が公然とスーパーに並んでいるという現実を考えてみてください――》という投稿コーナーの記事を見て正直少し食欲が失せた。
そんなこんなで新聞を閉じると食べ終わった朝食が乗せられていた皿をシンクに置く。行きたくもない学校へ向かう準備をするため自室へと戻る。
ちなみに男の描写があまりにも少ないのは
正人がみようとしないからです