出別
「えっ…??」
それは、突然の出来事だった。
「私…あなたが好きなんです…付き合って下さい…」
目の前の女の子は、顔を紅くして少し伏せながら俺の言葉を待っている…。
「あっ…ああ…俺も好きだ!!」
懐かしい思い出…コレが彼女と俺の初めての会話だった。今、彼女は、この世に居ない…数日前に逝ってしまった…。交通事故…居眠り運転の車に跳ねられたらしい…結局、俺は…大事な人すら守れなかった…。
『ねぇ…デートどこ行く??』『そうだな-どこがイィ??』『私は-遊園地がイィ』溢れんばかりの笑顔で云う。『遊園地か-よし、遊園地に行くか』俺も笑顔になる。『ありがと 遊園地だ-ワーイ』子供の様にはしゃぐ姿を見てまた笑顔になる。
でも…彼女は、死んでしまった…
「なんで…なんで死んじゃったんだ…なんで!!」
涙で濡れた拳で壁を殴りつけた。
「ごめんね??」
後ろから声が聞こえる。
「えっ…??」
俺は、振り向いた…。
「ごめんね…」
彼女が…顔を伏せながら謝っている。
「生き返った…??死んじゃってなかった…??」
悲しみの涙が喜びの涙に変わり俺の中から溢れだした。
「ごめんね??」
彼女は、ごめんとしか云わない。
「そんな…いいよ」
云いながらゆっくりと寄る。
「ダメっ!!」
彼女が目をつむりながら叫ぶ。
「なん…で…」
そう云い肩を掴もうとした…。スッ─
「ごめん…」
また謝る彼女。
「そんな…」
俺は、その場に崩れ落ちた。
「そろそろ…いくね」
彼女は、泣きながら笑い消えていく。
「まっ!!」
何もない空を抱く。
「…また…また逢おうね!!絶対…絶対!!」
俺は、空を見上げて叫んだ。
「…って云う夢をみたんだ」
「なにそれ-ヒドい」
あの時と同じ笑顔で俺の隣を歩いている。
「さあ…何に乗る??」
「えっとね-アレがいい!!」
そう云って手をひく。離れないように離さないように…
もう少し長く書きたかったんですが…カップルがどうしてもデートがしたい…って云った気がしてこんなに短くなりました(*´∀`)笑
お付き合いありがとうございます…これからも宜しくお願い致します(・ω・)早川 眞治でした。
 




