表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カポエラ ログイン  作者: やしゅまる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/40

第3話「ひまわり団、結成!」

放課後の教室。窓から差し込む夕陽の中で、葵が勢いよくノートPCを開いた。

「舞! 今日から正式にギルド入ろ!」


「え、ギルド?」

 ペンを片付けていた舞が目を丸くする。


「うん。《ひまわり団》っていうの。私が作ったんだよ!」

 画面に映し出されたギルド名を見て、舞はぽかんと口を開いた。


「……ひまわり団? なんか平和そうすぎない?」

「だって私、ひまわり好きなんだもん!」

「理由、軽っ!」


 苦笑しつつも、舞は結局加入ボタンを押した。



 その夜。ログインした舞の視界に、ギルド拠点の小さなログハウスが現れた。暖炉の火がぱちぱちと音を立て、テーブルの周りには既に数人のプレイヤーが集まっている。


「おー、来た来た! 紹介するね!」

 葵が手を振る。舞は緊張気味に歩み寄った。


「……えっと、風間舞です。よろしくお願いします。……あの、チートじゃないから!」


 一瞬の沈黙。次の瞬間――。


「言われなくてもわかってるって!」

「けど昨日の動画、再生数すごいことになってるよな」

「やめてぇぇ!」


 舞が耳まで真っ赤にして抗議するのを見て、皆はどっと笑った。


 剣士の少年が立ち上がり、剣を肩に担ぐ。

「俺は佐藤勇太。剣士やってる。よろしくな! てか舞、マジで反則級だろ、それ」

「反則じゃないもん!」

「じゃあ今度は俺が先に倒してみせるから!」

 体育会系のノリに舞はタジタジになった。


 その隣で、銀髪の弓使いの少女が静かに頷く。

「山城沙羅。弓を使ってる。……映えるね、舞」

「え、映える?」

「動画見た。戦いというより、演舞に近い。見てて楽しい」

「そ、そんなこと言われても……!」

 さらりと本質を突かれ、舞は余計に照れた。


 さらに、フードを被った魔術師が椅子から立ち上がり、両手を広げる。

「藤宮千尋、魔術師! よろしくな! てか舞ちゃん、君の戦闘動画、すでに“踊る格闘家”タグでまとめられてるから!」

「うわぁぁぁ! 言わなくていいから!」

「はは、もうネタキャラ確定だな」

「ちょっと千尋! 舞をからかわないの!」

 葵がぷんと頬を膨らませて庇う。


「でもさ、舞が入ってくれたら、うちのギルドも最強だよね!」

「そうだな。盾役は葵、前衛は俺、後衛は沙羅と千尋、そして……舞」

 勇太がにやりと笑った。

「お前がいるだけで心強いわ」


「……だからチートじゃないってばぁ!」

 舞の叫びに、また全員が笑った。



 しばらく談笑したあと、葵が手を叩いた。

「よし、せっかくだからみんなでダンジョン行こ! 初心者用の《緑影の洞窟》! 舞のお披露目戦だね!」

「お、お披露目って……!」

「決定〜!」


 こうして、舞のギルドライフが本格的に始まった。

 少し不安で、でもワクワクして胸が高鳴る。

(……みんなとなら、楽しいかも)


 暖炉の火が優しく揺れる中、舞は小さく微笑んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ