第六十八話 瞳告くんに相談
URLは雄鶏くんの写真に飛びます。みんみんがよく分からなかったのでカクヨムの近況ノートに飛びます。AI出力なので苦手な方はお気をつけて。
昼食を終えた俺とファフナちゃんが、瞳告くんに連れて来られたのは以前にヴロちゃんさんにも案内された空き教室だった。
ちなみにシマヘビくんは食事を終えたらそそくさと召喚門の向こう側へと戻ってしまった為、俺の首元には黒ヘビくんしかいなかったりする。かわいいね。ちゅっちゅ。
「…何もこんなところで」
見るからに掃除されてない様子の教室を窓ガラス越しに見たファフナちゃんが嫌な表情を浮かべた。
「まぁまぁ。あんまりみんなに聞かせたく無い話だし」
「うん、そうだね。この話は内々でしたかったんだ。今日は特にね」
なんだか意味深な事を言いながら、瞳告くんが教室の扉に手を掛けた。…むむ。待てよ?前回はヴロちゃんさんがスキル『御魂揺がす五天輪』で解錠した訳だけど、今回彼女は不在だ。鍵の方は一体どうするのだろう、等と考えていたら…
ガララ
横引きの扉はすんなりと開いた。
「あれ?」
「どうしたのジャミラ」
「いや、鍵開いてるんだなって」
「うん、開いてたみたいだね。ラッキーだよね」
瞳告くんが振り返り、ニコリと微笑む。昨日俺たちに鍵を閉めた覚えはない。でもこういうのって夜中のうちに警備員さんとかが戸締り確認したりしないのかな?まあ、空いてるって事はそういう事なのだろうか。
1人で勝手に納得しながらみんなで教室の中に入る。やはりホコリっぽい。けほ、と小さく咳をする。…あれ?俺はまた1つの違和感を覚える。あんなのあったっけ?
「むむむ」
「次はどうしたのよジャミラ」
「いや、なんだか見覚えの無いものが…」
教室奥に人体模型が一体立っている。あんなの昨日あったかなぁ?流石にあったら記憶してると思うのだけれど。無表情でこちらを向いて直立している姿はなんとも言えない不気味さがある。
「人体模型?なんでこんな所にあるのかしら。それにコイツ、妙に綺麗ね」
ファフナちゃんが不思議そうに彼に近づく。
言われてみると確かに。ホコリの被った机や床に比べると、つい最近まで手入れされていたみたいにツヤがある。…おや?よく見ると人体模型くんの周りの床だけホコリが無いなぁ。それもなんだか裸足の足跡みたいな形で…。
ゾゾゾ…!
なんだか背筋が寒くなった。
「こ、この話止めない?ほら休み時間もそんな長くないしさ」
「そうね。ジャミラとキミと私って事は昨日のアレの件でしょ?何か進展でもあった?」
良かった。ファフナちゃんが本題に入ってくれた。俺は後ろに立つ人体模型くんを極力見ない様にしながら、昨日ヴロちゃんさんと座った比較的綺麗な位置に2人を案内する。
「瞳告くん。昨日の、雄鶏の件だけど…」
椅子に腰を落ち着けながら、俺も同じ様に瞳告くんに尋ねる。本当に狙われているのであれば、警察に相談すべきだと思う。瞳告くん、もとい御三家が一つである苦渋ヶ島家が協力してくれるならばこれ程心強いものはない。
今回は彼経由で警察の協力を仰げないかの相談だ。流石に姿も分からない殺人鬼に怯える生活を続けるのは心に来るものがある。ファフナちゃんにもこれ以上迷惑をかけられない。
後は、スキルで彼の事を見たという瞳告くんに、再び彼の姿を見ていないかを尋ねておきたい。もしも、こちらに近付いて来ているとするならば……。嫌な想像をし、背筋に寒気が走る。
「シャ〜?」
「だ、大丈夫だよヘビくん。ちょっと寒かっただけだから」
「うん、怖いよね蛇腹くん。心配だよね龍紋さん。
先にさ。2人に見て欲しいものがあるんだ。昨日あれから一つ、良い物を手に入れたから」
「い…」
「良い物?」
小さく首を傾げたファフナちゃんと共に瞳告くんの方を見る。彼は制服の内ポケットを探ったかと思うと、取り出したのは手のひらサイズの1枚の紙切れだった。
机に置かれたそれを見る。俺とファフナちゃんの反応は同じだった。まさか、と思い顔を上げると彼女も同じ様に瞳告くんへ向き直り、口を開く。
「ねぇ!」
「これって…!」
「よく見ておいた方がいいよ。これが今、キミの頭を悩ませている男、雄鶏 撮多寡ご本人なんだから」
「「…!」」
それは1枚の写真だった。そこに映るのは胸から上をクローズアップされた成人男性だ。黒髪、黒目、端正な顔立ち、だがこれと言って特別な特徴は見受けられないそんな風貌。
これが連続誘拐殺人事件の犯人で、今は俺を狙っている男、雄鶏 撮多寡…!
彼の第一印象はなんというか普通だ。なんとなく、もっと狂気的で猟奇的な姿を想像していた。それはある意味で衝撃的で、ある意味で拍子抜け。口をついて出た感想も似た様なものだった。
「な、なんというか思ってた様な悪人顔じゃないんだね」
「そうね。印象と全然違うわ」
「人って案外そういうものだよ。真実の顔は他の誰にも分からない。全てを見通せる目でも無い限りね」
改めて彼の顔写真を見る。真っ黒な瞳はこちらを向いていて、なんだか写真越しに俺の事を見ているみたいで実に不気味だ。
だが、これで一歩前進だ。もう何も分からない訳じゃあ無いんだから。
「それでさ。提案なんだけど」
瞳告くんが改めて口を開く。どうしたのだろう。青い瞳がこちらに向けられている。深い青に陽光が差し、凪いだ海の様に煌めいている。
「いっその事、こっちから攻めちゃうのはどうかな」
…
……
………
近況ノート:雄鶏 撮多寡《https://kakuyomu.jp/users/dokandokan/news/16818792438755121050》




