16.家族の事(3) 万引きした兄の事
中学2年生の10月のとある土曜日
天候は晴れ。
秋晴れのいい天気の時の事だった。
時間はおよそ15時頃。
自宅には学校から帰って自分の部屋で本を読んでいた私と
祖母の部屋で大きな声でテレビを観ていた祖母だけだった。
父と母は普通に仕事に出かけている。
何気ない日常の風景だ。
暫くすると真ん中の兄が高校から帰ってきた。
「ただいま。」っと挨拶をする訳でなく兄の部屋にいった。
別に何気ない日常の風景だ。
それから暫く(およそ30分ぐらい)すると父が帰ってきた。
???
何気ない日常の風景ではない。
こんな時間に父が帰ってくるなんてめずらしい。
忘れ物でもしたのかなぁ。
帰ってくるや早々父は兄の部屋に入った。
みずきの部屋にでも声は聞こえてくる。
父:「本屋から電話があり万引きをしたという事を聞いた。
何でそんな事をするんだ。」
兄:「・・・・・・・・・・・・・。」
父:「言いたい事があれば言えばいいじゃないか?
そんな事をするんじゃない。」
兄:「・・・・・・・・・・・・。」
そんなやり取りがおよそ3~5分ぐらい続いた。
父は又仕事場に戻っていった。
私は驚いた。
まさか兄が万引きをするなんて。
もし高校にばれたら退学になるかもしれない。
恐らく本屋の人は高校には言わず親に連絡をしたのだろう。
何となくそう思った。
しかしどんな本が分からないがよっぽど欲しかった本なのだろうか?
・・・・・・・・・・・・
いや違う。
問題はそこじゃない。
その本が欲しければ買えばいいだけの事。
本なんてどんなに高くてもせいぜい2000~3000円程の物だ。
万引きをしてしまう。
よく分からないが兄もこの古臭い田舎の檻(=自宅)の中で見えない
ストレスに押しつぶされてしまったのだろうか?
見えないストレスに押しつぶされて万引きをしてしまったのだろうか?
何かで聞いた事がある。
家の中で何か問題がある時一番真ん中の兄弟がストレスを感じてしまうという事。
兄は兄で大変な思いがあったのかもしれない。
応援宜しくお願いします。




