契約はきちんと守るので、今後も放置でお願いします!
リーネ゠クラリモンドは、目の前に差し出された契約書の細かい文字まで目を通し、内容に不備がないかをていねいに確認した。彼女が目にしているのは契約結婚についての契約書である。
契約書には、結婚と引き換えにクラリモンド子爵家の借金をすべて肩代わりすること、契約違反以外の離縁が発生してもその借金をクラリモンド子爵家に請求しないことというリーネの要求がしっかり書かれている。小さく安堵の息をもらし、リーネは次に自らに突きつけられた条件を確認した。
一、互いに愛人を持つことを認める。ただし、子をなしてはならない。
一、公爵夫人としての社交を滞りなく行うこと。
一、甲と乙は社交以外で不要な交流を持たないこと。
一、甲と乙は夫婦としての性交渉を一切行わず、シュトラウス公爵家の跡継ぎは、甲が定める養子とすること。
細かい条件は置いておき、大きくまとめるとおおよそ以上の四つである。
最後の「甲」の欄には、リーネの契約結婚の相手でもあるアデル・ヴァン・シュトラウスの署名があった。
「間違っても俺に惚れてくれるな。もし少しでも懸想していることがわかれば、その時点でこの契約は破棄だ」
小馬鹿にしたようにふんぞり返るアデルを見て、リーネは無感情な瞳のまま、書面を突き返す。
「――それでは、契約書のなかに『乙が甲に恋愛感情を抱いた場合、または、甲が乙に恋愛感情を抱いた場合、この契約は破棄するものとする』という一文も追記いただけますか?」
アデルはリーネの申し出に戸惑い、乱暴に書面を受け取ると、リーネの言った一文を付け足した。自分がいかにひどい契約結婚を持ちかけているかを棚に上げ、また、自分に特別な感情を抱かないだろう令嬢を選んだくせに、こうも淡々と言われると少し腹が立つから身勝手なものである。
アデルは二通の契約書に同じ文言を追記し、再度リーネに手渡した。リーネは追記された一文を細かく読み、小さく頷く。
「ありがとう存じます。内容問題ございません」
「なら、さっさと署名しろ」
乱暴に顎で机の上の羽根ペンを差され、リーネは嫌な顔ひとつせず、二通の契約書の乙欄にしっかりと署名した。一通をアデルへと手渡す。
「各一通ずつお互いに保管でよろしいですわね?」
「……ああ」
「それでは本日よりどうぞよろしくお願いいたします、旦那様」
こうして、リーネとアデルの結婚は誰からも祝福されることなく、淡々と成立したのである。
アデル・ヴァン・シュトラウスは名門公爵家の嫡男として生まれたが、その人生は順風満帆とは言い難かった。彼の両親は冷え切った政略結婚で、父にも母にも愛人がいたし、家族そろって団欒をすることはほとんどない。おまけに彼の周りには、将来の公爵家跡取りとしてしかアデルを見ていない打算的な人間ばかりが集まり、アデルは人間不信になりつつあった。
さらに拍車をかけたのは、彼の身の回りの世話をしていた侍女が、アデルの寝室に忍び込み、無理やり体の関係を持とうとしたことである。子作りに関する教育もまだだった彼は、何が起こったのか一瞬理解できなかったが、なかなか侍女が寝室から出てこないことを不審に思った護衛騎士が発見し、事なきを得たのである。
それでもこの記憶はまだ少年だったアデルの心に大きな禍根を残し、そこから彼はとくに女性に対して恐怖を覚えるようになった。事件のあった直後は、とくに女性らしい体躯を見ると過呼吸を起こし、倒れることもしばしばで、事態を重く見た家令によって、侍女の入れ替えがあったほどである。
それでも公爵家次期当主として、いつまでも女性に恐怖を覚えていては社交もままならない。アデルの必死の努力もあって、取り繕うことはできるようになったが、女性に対する根本的な恐怖は拭えず、彼は婚約者を決めるタイミングになっても、何かと理由をつけては、回避するようにしていた。
とは言え、両親がいつなんどき、政略結婚を持ってくるかわからない。
彼は両親の後ろ暗い過去を調べ上げ、それをもって無理やり隠居に持ち込み、公爵家当主を引き継いだのである。アデルが、十八になる歳のことだった。
公爵家当主となったアデルは、当主としての仕事がしばらくは忙しいからと、やはり縁談は回避していた。そんな彼が今回リーネと結婚することになったのは、そうせざるを得ない理由からである。
優秀で見目麗しい公爵が未だに独身であることを憂えた王家が、歳の近い四の姫を降嫁したいと申し出てきたのだ。四の姫がアデルに淡い思いを抱いていたのを知っていた国王の親心もあったのだろう。しかし、この四の姫は、アデルが最も嫌悪する「女性らしい体躯の女性」だった。そのうえ、アデルに気持ちがあるとあっては、結婚後も無下にすることはできない。
焦ったアデルは、夜会で唯一自分に話しかけてこず、さらに契約結婚を持ちかけても断りそうになく、女性らしい体躯でもないクラリモンド子爵家のひとり娘に目をつけた。クラリモンド子爵家は、子爵夫妻ともが非常に見栄っ張りで、身の丈以上の生活を送っており、常に借金まみれだった。クラリモンド子爵家のひとり娘も働きに出されており、夜会に出てくることはほとんどなく、たまに夜会に出てきても、アデルには一切の興味を示さず、壁の花になっていた。結婚適齢期の令嬢が不用意に自分に近寄ってこないことを、アデルも印象に残していたのである。
アデルにはとにかく時間がなかった。どうにかしてクラリモンド子爵から承諾を得るために、借金を肩代わりするので娘を差し出せというほとんど脅迫めいた結婚の打診をしてしまったのである。金に意地汚いクラリモンド子爵は翌日には了承の手紙を持たせたリーネを公爵家に送り込んできた。そうして冒頭の通り、契約結婚を持ちかけ、契約書に無理やりサインをさせたのである。
仕方がないと言い訳する自分と、何か胸のなかに引っかかりを覚える自分がせめぎ合っているが、結局リーネをはじめ、金のためなら何でもする卑しい人間なのだと無理やり見下すことで、アデルは自分を納得させることにした。
結婚してすぐは、リーネがいつ夜這いにきてもいいように護衛騎士の数を増やしたが、リーネはアデルの私室に近づくようなことはなかった。屋敷のなかでも極力顔を合わせないよう部屋に閉じこもっているらしい。結婚をしても快適な生活ができていることに、アデルは何一つ疑問を覚えず、四の姫との結婚を回避できた安堵にばかり意識が向いていたのである。
「旦那様、奥様がお倒れになりました」
だからこそ、家令の報告には驚いた。アデル同様、リーネも自由気ままに過ごしていると思っていたからだ。
「……どういうことだ?」
「どうやら、食事がろくに運ばれていなかったようです」
「は?侍女は何をしている」
きょとんとしたアデルに、家令は呆れたようなため息をつく。
「申し上げたはずですよ。旦那様の態度はそのまま使用人の態度になります」
諭すように言われ、アデルの心臓がどきりと跳ねる。それでも彼は自分のせいだと認めることはできなかった。
「あいつのことはお前に任せると言っただろう」
「……私では限界があります」
「だからお前がなんとかしろ!いいな!」
「かしこまりました」
アデルの子どもっぽい癇癪に、家令は素直に頭を下げる。幼いころの、この主人が負った傷を考えれば仕方ないことと思いつつ、当主としての教育が不十分だったことに後悔が残る。それでもこれ以上今は無理だとあきらめ、侍女の配置を変更しようと家令はひとり頭のなかで考えていた。
リーネが倒れてから、さすがに食事が運ばれないことはなくなった。それでも朝の支度に侍女がやってくることはない。貧乏子爵家で育ったリーネにとっては、自分の支度はとくに問題はなかった。今までも朝の支度や湯あみの準備もすべて自分でしていたし、掃除や洗濯にも慣れていた。侍女たちに嫌われても、直接的な暴力はなく、食事も運ばれるようになった今では、リーネの生活は快適そのものであった。
一日のほとんどが家事に消えてしまうが、そのなかでもリーネのささやかな楽しみは、公爵家が所持する図書室からいろんな本を読むことである。物語や専門書など、さまざまなジャンルの蔵書が所蔵されている公爵家の図書室は、本好きにとってはもはや聖地だ。
図書室の利用を制限する契約条項はなかったし、念のため家令を通じて確認を取り、リーネは時間を見つけては図書室に通っていた。もちろん、アデルと遭遇しないよう細心の注意を払いながら。
最近は東方の文化がまとめられている本に夢中で、リーネは寝不足になりながら、その本を読みふけった。
こうして表面上はつつがなく、社交のとき以外はアデルとは一切関わりも持たず、契約結婚も半年が経過したある夏の日に、シュトラウス公爵領の最北端の村で凶作と飢饉の知らせが届いた。ふだんは、領内の情報など一切耳にしないリーネだが、使用人たちが屋敷のなかで噂をしていたのをたまたま耳にしたのである。
クラリモンド子爵領も、当主夫妻の無駄遣いのせいだが、領民たちがいつも貧しい思いをしていたので、リーネは他人事とは思えなかった。そうしてつい、家令がリーネの様子を確認しにきたときに聞いてしまったのである。
「……最北端の村で、凶作と飢饉が起こっていると聞いたのだけれど」
家令は一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに表情を戻す。
「奥様には関係ないことでございます。対応はとっておりますので」
「どんな対応を?」
「ですから、奥様には――」
「公爵夫人なのに、関係がないの?契約のなかに、領内のことを把握してはいけないという記述はないわ」
めずらしく強気で言い返すリーネを見て、家令は思わずぽろりとこぼしてしまう。
「公爵家の備蓄を配給する予定で……」
「それで冬は越せるのですか?」
リーネの質問に家令は黙り込む。おそらく公爵家の備蓄でまかなえるほどではないのだろう。
「旦那様は、備蓄の配給以外は?」
リーネの言葉に気まずそうに目をそらす家令を見て、リーネは小さくため息をついた。アデルには当主としてどこか不安を覚えるところがあったが、不測の事態にはまだまだ弱いようだ。
「できれば、備蓄があるうちにいちどその村へ行きたいのですが」
「い、いけません!奥様が直接赴くなど」
「これは契約違反になるかしら?契約書を見ている限り、領地での問題に関わるなとはないけれど」
「……念のため、旦那様に確認いたします」
家令の返事に、リーネはひとまず頷く。アデルの許可がなくとも、リーネは村に赴くつもりであった。家令がいなくなったのを確認し、リーネは東方の文化がまとめられた本に目を通す。ここに、今回の問題に対応できるヒントを見ていたような気がしたからだ。
「村に行きたいだと?」
家令の報告に、アデルは眉をひそめる。凶作と飢饉が起こった村への必要な対応は行ったというのに、なぜそのような話を持ってくるのか、アデルには理解できなかった。
「ご自身の目で確認したいとのことです」
「バカバカしい。あいつに何ができると言うんだ」
「契約違反にはならないはずだとのことでしたが」
リーネの言い分に、アデルは唖然とした。アデルの知っている貴族女性は、自分を着飾ることに忙しく、領地のことは二の次三の次だ。だと言うのに、リーネは自らの目で村を見たいと言う。
アデルは少し考えて、リーネが何をするのか確認しようと思い直した。本来なら当主として自ら赴くべきところだが、他の案件で手いっぱいだ。こういうときに動くのが公爵夫人でもある。どうせ何もできないだろうが、そのときは今後余計な手出しをしないよう契約を付け足せばいい。
「いいだろう。許可してやる」
家令の返事を聞いたリーネは、その翌日の夜明け前にさっそく村へと出発した。御者には嫌な顔をされたが、無視して馬車に乗り込む。村へは馬車で半日ほどだ。公爵領の道はほとんど舗装されているとは言え、村に近づくにつれ、でこぼこ道になっていく。リーネはそれでも馬車の揺れに何一つ文句も言わず、日が暮れるころには村に到着した。
公爵家の紋章がついた馬車から降りると、すぐに村長だと言う老人がリーネにていねいなあいさつをする。そのまま村長の案内に従って村を巡回したが、噂に聞いた通り、本来ならば小麦の収穫期であるのに、畑は小麦らしきものは何も見えない。
「冷害で思ったように実らず、公爵様に納める分はおろか、村人たちが食うにも困る状態で……」
村長の話にきちんと耳を傾け、リーネは真剣なまなざしで村々を見て回る。そんな様子に、村長だけでなく遠巻きで見ていた村人たちも徐々に心を開いていったようで、到着して二日後には、リーネは村人たちと交流できるまでになっていた。
「公爵家から備蓄の配給がありますが、冬を越せない可能性もあります。ですので、代用食の準備をいたしましょう」
リーネがほほ笑んで村人たちに見せたのは、シュトラウス公爵家の図書室にあった、東方の文化をまとめた本である。
リーネは本を見せながら、東方でははるか昔に、どんぐりの粉を使ってパンをつくっていたことを村人たちに紹介した。どんぐりと言えば、秋になればそこらじゅうで集められる木の実の代表格である。リーネは村人たちに、備蓄の配給がある秋のうちに、集められるだけのどんぐりを集めるよう指示した。もちろん、公爵家の配給が冬を越せるほどであればそれでよかったので、これは万が一の保険である。
村人たちは半信半疑ではあったけれど、何かあったときには木の実を採集してしのぐしかないという話をしていたこともあり、リーネの指示通りどんぐりほか食べられる木の実を集めることにしたのだった。
秋になり、公爵家の備蓄ではとても冬が越せそうにないことを確認したリーネは、再び村に向かう。村に着くと、さっそくリーネは村人たちに囲まれた。
この日のために、リーネは文字の読めない村人たちにもわかるよう、どんぐりパンのレシピをイラスト付きでまとめていたのである。彼女はそのレシピを村長たちに見せながら、自らが率先してどんぐりを砕いて湯にさらし、あく抜きの指導をしていく。
まさか貴族の、しかも公爵夫人が手ずから作業をするとは思わず、村人たちは驚いて目を見合わせた。それでもリーネの真剣なまなざしに、彼らはこの公爵夫人が本当に村のことを案じてくれていると感じ、リーネの言う通りどんぐりパンをつくることにしたのである。
「焦げないように、ゆっくり焼いてください。香りが立てば子どもも食べやすくなります」
焼き上がったパンは、素朴な香ばしさと噛みごたえのある食感で、いつものパンとは違うけれど、久々に温かなパンを口にした子どもたちの目がキラキラと輝く。
「奥様!これおいしいね」
「そう、よかったわ」
「ぼく、どんぐりあつめ、もっとがんばる!」
子どもたちに囲まれて一緒にパンを食べる様子に、村人たちが感動したのは言うまでもない。
そしてこのリーネのどんぐりパンは、アデルにもさっそく報告された。
「そんなことが……」
アデルはリーネの報告書を読み言葉を失う。貧乏子爵家出身の貴族令嬢など、取るに足りない存在だと思っていたのに、リーネはアデルには想像もできない方法で村の危機を救ったのである。
「旦那様、これを機に奥様と交流を持たれては?」
家令の言葉に、アデルは素直に頷いた。たしかにリーネは、アデルが忌避する女性たちとは違うようだ。契約も忠実に守ってくれて、公爵領の危機も救ってくれた。
アデルの素直な反応に、家令も喜びでほほ笑みがこぼれる。ところが、リーネの反応は、家令がおよそ想定したものとはほど遠かった。
「旦那様と晩餐ですか?お断りいたします」
「いや、しかし……。村を救ってくださった件を旦那様もいたく感謝なさっていて」
「そのお言葉だけで十分です。それに、不要な交流を持つことは契約違反となりますわ」
リーネの冷たい返事に、家令は困ったように眉尻を下げる。それでもリーネの態度は頑なで、変わることはなかった。
家令の残念そうな返答に、アデルは正直驚いていた。今まで望んでいなくても女性が言い寄っていた彼にとって、自分の誘いを断る人間がいるとは思わなかったのである。しかも契約とは言え、自分の妻だ。アデルが感謝を伝えたいと言って拒否するのはおかしいと、彼は本気でそう思っていた。
そこで、アデルは、家令にリーネの行動を聞き出し、リーネが図書室に向かったタイミングで偶然を装い会いに行くことにした。自分が直接会いに行って声をかければ、リーネの態度も軟化するはずだと、やはり彼はどこか呑気にそんなことを考えていたのである。
「リーネ」
真剣に本を読むリーネに、アデルは声をかける。社交以外でほとんど交流のない妻の自然な装いに、なぜかアデルの心臓が早鐘を打った。くしを通しただけの長い亜麻色の髪がさらりと動き、ターコイズ色の瞳がアデルをとらえる。
「――何かご用でしょうか」
それでもリーネの声は、いつもと変わらず事務的なもので、アデルは出鼻をくじかれた。
「いや、その、君と話がしたいと思って」
「これは、不要な交流として、契約違反では?」
「そんな!せっかく会いにきたというのに」
「頼んでいませんが?」
リーネの言葉に、アデルはぐっと黙り込む。契約内容を決めたのはアデル自身で、これまでリーネを放置してきたのもアデル自身の意思である。今それがわが身に返ってきていることに、アデルはまだ気づいていなかった。
黙り込むアデルに、リーネは小さくため息をついて本を閉じる。その本の下には、立派な封筒があった。
「何だ、その封筒は」
目ざとく見つけたアデルが、会話のきっかけになればと封筒を指差す。
リーネは一瞬慌てた表情を見せたが、その封筒の文字を見ると、愛おしそうに目を細め、人差し指の腹で軽くなぞる。そのしぐさに、アデルの鼓動がますます早鐘を打った。
「これは……わたくしの恋人――いえ、愛人からの手紙です」
「……は?」
初めて見るリーネの表情に、アデルの体温がどんどん下がっていく。不思議と喉が乾き、うまく息ができない。
「旦那様との結婚でどうなるかと思いましたが、愛人を持つことをお認めいただいたので、幼いころ結婚の約束をした相手と心だけは結ばれることができましたわ」
リーネがにっこりとほほ笑み、そこでアデルはようやく、自分が取り返しのつかないことをしてしまったことに気づいた。
「俺は――」
「ご安心くださいませ。避妊はしっかりしておりますので」
事務的に告げられた言葉とともに、リーネは呆然とするアデルを置いて図書室をあとにする。
アデルは去っていくリーネを追いかけることもできず、ただひとり、小さく芽生えはじめたこの気持ちを誰にも知られず呑み込んだ。そうして、本来愛してもいいはずの女性を、近くに留め置くことはできても、永遠にこの気持ちは報われないのだとようやく理解したのである。
アデルの頭には、あの日リーネに言われるがまま追記した契約書の一文が、浮かんでは消えていた。
「乙が甲に恋愛感情を抱いた場合、または、甲が乙に恋愛感情を抱いた場合、この契約は破棄するものとする」