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特殊ギフト「亜空間ホテル」で異世界をのんびり探索しよう《本編完結済/書籍化》  作者: 風と空
王都編

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領主邸までの道中で遭遇です

遅くなりました^_^;

 「トシヤいるか?」


 ゼノさんが正面玄関から顔を出して僕を呼んでいます。今度はゼノさんですねぇ。あまりにも呼ばれるので僕はグランのところで待機中です。え?何のことかって?まあ、すぐわかりますよ。


 「ゼノさん、今度は何ですか?」

 「まあ、来てみろよ」


 と僕に来るように手招きするゼノさん。まあ、今回の獲物も大きいのでしょうね。


 正面玄関から低い姿勢で車から降りて見ると、ん?黒い壁がありますね。いや、コレってまさか……


 「ボルクがよお、何かを見つけてすっ飛んでいくから、後を追ったらキングベアを一閃でやっつけているんだもんなぁ。あいつに運転させると先に進まねえぞ」

 「全くだ。まあ、流石にアレは見過ごせねえからなぁ。だが一人で行くかよ」


 ゼノさんとグレッグさんが呆れた様に言う先には、満足気なボルクさん。


 「アルクトドゥスキングベアだ。傷まないうちにトランクルームへ頼む」


 あ、因みにアルクトドゥスキングベアは、立つと体長11mにもなる熊の魔物。雑食で何でも食べ、その体格の割に素早さもあり危険度Aランクらしいのですが……ボルクさんって強いですねぇ。


 そんな事を考えながら、エアに「トランクルーム」に入れて貰い車に戻る僕ら。車に戻ると助手席でジウ様に報告を入れているケニーさんの姿があります。


 『そうか。アルクトドゥスキングベアが……放っておくと近隣の街が危ないところだった。このまま駆除も並行して行ってくれると助かる』

 「わかりました。現在地はそちらでも確認できますか?」

 『バスターでございます。ジュニア様のモニターにて確認しております。既にニューキリーの街が近くでございますね。そこからでしたらあと馬車で半日程でございます。レンタカーでしたら数時間かと』

 「それが……車のアシストシステムがまずいもの見つけているの」


 ケニーさんが真面目な顔で、モニター画面を見つめています。何でしょう?大きな丸が北東にポツンとあります。ん?なになに……ブラッティスサーペント?


 「何ですか?ブラッティスサーペントって?」


 僕が言った言葉に反応するバスターさんとウチの護衛メンバー。モニターの中では『ジウ様!』『すぐに近隣に連絡を!』と動き出すバスターさんやジウ様。一方……


 「あいつかぁ。これでアルクトドゥスキングベアがここに居る理由がわかったな」とゼノさん。「あの毒と巻きつきが厄介だもんなぁ」とグレッグさん。「どこに居るんだ?」とボルクさん。


 うーん、反応が違いすぎます。領主様側の反応を見ると、すごく大変な魔物なんだろうと思ったのに、こちら側はオークが出たのと同じ感じです。僕が不思議そうな顔をしていると、ケニーさんが説明してくれました。


 「ブラッティスサーペント、特徴は黒い滑らかな鱗に体内に入ると数秒で死ぬという猛毒をもつ大型の蛇系の魔物よ。大きな街を単体で死滅させるくらいだから危険度はAAランクね」


 うわぁ、大変じゃないですか!「おいおい、トシヤ。俺らをみくびるなよ」とあわあわする僕の背中をバシバシ叩くゼノさん。


 「俺らだけなら正直手間取るが、こっちには「テラ」に「クライム」もいるんだぜ。それもお前のおかげですぐに駆けつけられるんだ」

 

 二ッと笑って余裕の表情です。ケニーさんはモニターでグランを呼び冒険者全員を集める様に伝言を頼んでいます。「行くぞ」とボルクさんはサッサと運転席につき、「ほれ、車に戻るぞ」とグレッグさんが僕を呼びます。僕は護衛のみんなを改めて心強く思いましたね。


 僕が車内のオリジナル扉からホテルに戻ると、冒険者組が装備を整えて待機していました。しかし、ブラッティスサーペントがいるのはここから北東に10キロ先の森の中なんですよ。


 「いつでも出れる様にしとくのが冒険者だ」「そおねぇ。まあ、このメンツならそうそう負ける事はないわ」格好良いです!レイナさん、ティアさん!


 「だいじょうぶ?」「けがしない?」


 話を聞いていたんですねぇ。みんなの足元でライ君リルちゃんが耳をヘニョっとさせて心配しています。「もーう!かわいいんだからぁ!」とティアさんに抱きしめられています。


 「危なくなったら逃げて下さいね」「無事に帰って来て下さい!」サーシャさんとミック君も集まって来ましたね。二人はハックさんやヒースさんを始め、みんなに頭を撫でられています。


 キャシーさんやクレアさんも心配で、休憩所に待機しています。ジーク君ドイル君はコンビニから心配そうな顔を覗かせていますね。シュバルツ様達も集まってくれています……僕らは待っている事しかできませんからね。


 しばらくして目的地に到着したらしく、テラ、セイロン、クライムメンバー全員が現地に向かって行きます。「俺も手伝うぞ!」と言って断られたデノンさんは羨ましそうに見てましたけどね。


 「行ってらっしゃい!」「気をつけて!」とそれぞれが思い思いにメンバーに声をかけます。


 全員が扉から移動してもみんなの視線は扉に向いたまま。でも僕は思うんです。待ってる側にもやれる事ってあるんですよ。


 ******************


 「ったく!今回はしつこい奴だったな」

 「頭が切られても動くとはなぁ」


 どうやら無事に退治し終わったみたいですねぇ。スレインさんザックさんがどうやら収納の為に僕を迎えに来たらしいです。前回ライ君リルちゃんに泣かれたのが堪えたのか、クリーンをかけて来た二人。でも装備はぼろぼろになっています。その状態を見たライ君リルちゃんは泣きそうな顔で二人に飛びついて行きます。


 「いたいのー!」「こわれてるの!」


 二人の身体をペチペチ叩いて確認してます。前回と違う反応に二人はライ君リルちゃん抱き上げて「ほら!大丈夫だろ?」「買えばいいんだ」と嬉しそうです。心配されるってやっぱりあったかいですからね。


 ひとしきりライ君リルちゃんを可愛がった二人と共に僕は現場に向かいます。車を降りると……目の前にちょっとした山の様に大きな蛇の頭が。動かないですよねえ、コレ。


 「今回デカかったわ。20mクラスだったな」となんて事なく話すスレインさん。「まあまあ、素材取れるんじゃね?」とザックさん。あ、確かに黒い綺麗な鱗のところと焼けた様にぼろぼろのところとありますね。


 「トシヤー!サッサと「トランクルーム」に入れてくれ!」大きなブラッティスサーペントの陰からハックさんの声がします。入りますかねぇ、と不安になりながらもエアに頼むと一瞬で消えるブラッティスサーペント。……入りましたねぇ。ってアレ?


 大きく見晴らしの良い場所となった森の中で、ジェイクさんとガレムさんが膝をついています。ケニーさんが真剣な表情で治癒魔法をかけています。


 「ジェイクさん!ガレムさん!」


 近寄って行くと少し顔色の悪い二人。毒に少し触れたそうです。「大丈夫だ」「コレくらいなら平気だ」と言う二人。ケニーさんは「このバカ達!私とレイナを庇ってくれたの!ちゃんと逃げられたって言うのに!」と心配のあまり怒っています。レイナさんはガレムさんに肩を貸して立ちあがろうとしています。


 コレはいけません!オリジナル扉を僕はこの場に召喚させ、まずはこの二人を優先させてホテルへ連れて行きます。ガレムさんはレイナさんが、ジェイクさんはケニーさんが肩を貸してまずは中へ。


 見回りに行っていた他のメンバーも帰って来たので、みんなを急いで中に入れます。僕はまたレンタカーにオリジナル扉を固定させてから戻ると、既に待機組が動き出してくれています。


 シュバルツ様、デノンさん、イクサ様まで手袋とマスクをしてみんなの装備品を、玄関脇にあるコインランドリーに入れてクリーニングしてくれています。


 そうです。まずはみんなの為に10,000個相当魔石を消費して〈コインランドリー〉を設置しました。どんな素材の汚れ物も洗濯、乾燥可能で素材を修復する機能も有りますからね。


 ユーリ様カーヤ様は、大丈夫と言うみんなもグランデターミナルクリニックへ促しています。あ、あの重症二人組はとっくにサーシャさんが連れて行ってますよ。


 グランデターミナルクリニックに行くとカプセルの中で治療中のジェイクさん、ガレムさん。他のみんなは一人ずつ並んで検査台の上に乗っている様です。


 「他の皆さんは正常値ですが、ヤクのところに行って中和剤飲んでおいて下さい」とニック。


 ホッと一安心です。カプセルから出て来たジェイクさん、ガレムさんも顔色が安定していてようやくみんなが無事であった事を実感。良かったですねぇ。


 この後は冒険者組を大浴場へ押し込み、その後はビュッフェレストラン内大広間で宴会です!


 「本日のメインは特選オークヒレ肉のロッシーニ風デース!レッドボアのミートローフにクオーク産オマールエビソテーもゴザイマース!イッパイ食べてクダサーイ!」


 ティモの案内が終わると「よっしゃ!」「やったぜ!」とあちこちから歓喜の声が上がります。今日は冒険者組が主役ですから、至れり尽せりで動き回る待機組。なんとバスターさんやメイド長、領主側護衛組もそしてジウ様ご家族まで動いてくれたんですよ。かえって冒険者組が戸惑ってましたねぇ。


 まあ、最後は結局入り乱れての大宴会といういつものパターンです。でも普段と違うのは領主様サイドでしょう。


 キリク君はサーシャさん、ミック君、ライ君、リルちゃんと一緒の席で楽しそうに食べてますし、クライス様はキャシーさんやクレアさんと一緒に食べています。ジウ様は冒険者一人一人を労いに回っています。


 護衛同士仲良くなったのか、領主側の護衛四人もウチのメンバーと飲み合い、笑いあいながら楽しそうに食べています。バスターさんやメイド長さん、ニーナさんはずっと動きっぱなしでしたけど。


 改めてこの気持ち良い人達が無事で良かったですねぇ。


 って浸っている最中に僕のお皿からクオーク産のオマールエビとっていかないでくださいよ、ハックさん!


 

アクセスありがとうございます♪何でこんなにレベルの高い魔物がいるんでしょうね?さてさてどうしてでしょう?

明日も頑張りますよ〜♪宜しければまたアクセスしてみて下さい(*´꒳`*)

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