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突然のお願いです

すみません!予告より遅くなりました( ̄▽ ̄;)遅くに失礼します。

 いやぁ、エグゼクティブスウィートツインになったオーナールーム。控えめに言っても最高でした!あの寝心地の良さ、一度体験したらもう駄目ですよ。人間生活レベルを上げるともう戻れないって本当ですねぇ。


 あ、ライ君リルちゃん達も大喜びでしたよ。何よりライ君達の日課に朝の子供番組が組み込まれました。えーと題名は「グリム一家の開拓記」でしたっけ?船が難破して無人島に漂流した一家の無人島生活を描いたものでしたねぇ。僕は某名作劇場思い出しました。


 余談ですけどWi-Fi開通し、漫画喫茶が設置されてからというもの、グラン達が遊んでTV番組を編成する様になったんですよ。


 ニュースもあります。これ誰がキャスターだと思います?勿論ファイなんですけど、ファイがかっちり頭を固めてメガネをかけたキャラだとは知りませんでしたねぇ。内容は今日の亜空間ホテル情報です。設置された設備の紹介、最近の出来事、今日のライ君リルちゃん。遊んでますねぇ。


 当然ビ二ー専用ショッピング番組もあるんですよ。新商品の紹介から商品の使い方、新入荷雑誌から調理方法、今月のピックアップまで。結構ガレムさんチェックしてるみたいです。そういえば、映像化されたビニーは某マッチョな黒人さんみたいな姿でした。


 キイとティモは料理番組担当。勿論、喫茶店最新メニューやビュッフェの本日のメインメニューの紹介。たまに、綺麗なエルフのキイと恰幅の良いシェフ姿のティモが二人で楽しく料理対決する時もあるそうです。勿論リーヤ、ゼンさん、ミック君がチェック済みです。ダニエルさんも見ていましたね。


 因みに、ジュニアの番組は《ミニ映画館》や《世界旅行代理店》が設置されたらあるみたいですよ。旅番組や映画紹介でしょうかねぇ。楽しみですよねぇ。


 そろそろ着替えてご飯に行きましょうか。さぁ、ライ君リルちゃんTVはおしまいですよ。「ごはんなの?」「キイさんのところいくの!」とすぐに切り替える二人は良い子です。二人の言う様に今日はキイの朝食を食べに行きましょうか。


 みんなで支度をして、オーナールームを出ると……


 「トシヤ君!なんて丁度良い!」


 正面フロントにサムさんが居ました。どうやら僕を呼ぼうとしていた所だったみたいです。


 「あ、おはようございます。どうしました?サムさん」

 「うん、ちょっと頼みたい事があってね。あ、ご飯食べに行くなら僕も一緒にいいかい?」

 「勿論です。ご一緒しましょう」


 という事で「Green Garden」にサムさんも一緒に行く事になりました。「ライ君リルちゃんもおはよう」というサムさんに「「おはようごじゃいます!」」と元気に挨拶する二人。いいご挨拶です。


 四人で2階「Green Garden」に着くと、キイとミック君の挨拶が僕らを迎えます。テーブル席に四人で座り、ミック君が朝食を持って来てくれます。手慣れて来ましたねぇ、ミック君。


 「話は食べてからにしようか」というサムさん。美味しい食事と共に話題になったのは、サムさんの日常話。亜空間通路(ターミナル)が出来てからというもの、このホテルを拠点にしているそうですよ。


 「ご飯も美味しく、疲れも取れるなんて最高だよ!」と笑顔で話してくれます。大浴場や漫画喫茶も利用しているみたいで、毎日時間が足りないそうです。うんうん、わかります。あっと言う間に時間がすぎるんですよねぇ。


 そうそう、エグゼクティブスウィートフロアと部屋も見て来たそうですよ。サムさんは「あのランクに泊まれるようにしたい」と熱く語ってました。今あるのはビジネスホテルBタイプの年間パスポートですからね。ふふふ、僕らは既にその部屋で暮らしてますからねぇ。ちょっと優越感です。


 そうして楽しくご飯を食べ終わる頃、ミック君がそれぞれに食後のコーヒーとジュースを運んで来てくれます。一口コーヒーを飲んだサムさんが「実はね……」と話し出した内容は……


 「亜空間通路(ターミナル)にレンタルオフィスと貸店舗を設置してくれないかい?」というものでした。


 どうやら明日の朝から商業ギルドの上役のメンバーが来館する予定だそうです。その中の一人、経理部門のジョンさんに何としても亜空間商業ギルド支部の設立を承認して欲しいそうですよ。サムさん、諦めてなかったんですねぇ。でも僕もレンタルオフィスや貸店舗がどんな状態なのかは気になりますし……


 「ん〜、承認に関しては何とも言えませんが、確かに確認はしておきたいですね。では今日は亜空間通路(ターミナル)の増設と行きましょうか」


 僕が承諾すると「やった!」と喜ぶサムさん。「出して貰えば絶対納得すると思うんだ!」とかなり強気です。どうでしょうねぇ。


 今回は亜空間通路(ターミナル)ですから、先触れは要らないですよね、と考えてサムさんと「Green Garden」を後にします。ライ君達はそのまま残ります。今日はライ君リルちゃんもキイからお勉強を教わる予定なんですって。うん、みんな頑張って下さいね。


 そして休憩所で寛いでいた今日の護衛の「テラ」の四人に伝えると、四人もついてくる事に。更に、グランにビニーに繋いでもらってサーシャさん、ジーク君、ドイル君にも後学の為に誘うと、喜んで来る3人。……ビニー、一体何教えていたんですか?気になりますねぇ。


 さて、総勢9人で今のところ二つの扉があるだけの亜空間通路(ターミナル)に着きました。さて、やりますか。


 「エア、レンタルオフィス&貸店舗の設置をお願いします」

 「畏まりました。【亜空間通路(ターミナル)設備】よりレンタルオフィス&貸店舗[Wi-Fi、モニター、ビジネス機器完備]をMP60,000消費して設置します」


 エアが話し終えると、部屋が光に包まれていきます。みんなは慣れてきたのか既に目を閉じていますね。僕も目を閉じて「設置完了です」というエアの声で目を開けてみると……


 扉がある部屋の先が大きな広い通路になっています。右の壁側に貸店舗、左の壁側に全面ガラス張りのレンタルオフィスが設置されています。そして広い通路は160cm程の天然のグリーンフェンスで仕切られています。


 「この空間はレンタルオフィスと貸店舗用通路になっております。この空間は増設する度に、通路が長く大きくなっていく設計で御座います。またレンタルオフィスは外からは中が見えないガラス設計となっておりますのでご安心下さい。貸店舗も現在扉が全面開放になっておりますが、収納式引き戸扉が御座いますので、ご不在の時に施錠も可能でございます。どちらから内覧致しますか?」


 エアの問いに「是非レンタルオフィスからお願い!」とサムさん。みんなも異論はないようですね。


 ではサムさん期待のレンタルオフィスから見ていきましょう。


 黒い木目調の引き戸扉にはカードキーが付いて居ますが、今回はオーナー権限でエアにロックを解除してもらいます。このカードキーはパスポート申請機から出てくるそうですよ。


 そして扉を開けると、二人用受付デスクが設置されていました。受付デスクの後ろの壁にはモニターもついています。ここでまずは要件を伝えるわけですね。


 更に受付の右横に奥へ行く通路があります。その先へ進むと広い開放的な空間が広がっています。手前には応接や休憩に使える丸テーブルと一人用ソファー4脚がワンセットで三つ設置されていました。壁際の棚上には全自動コーヒーメーカーと全自動ティーメーカーが設置。各カップやソーサー等の備品が棚の内部に準備されていますね。

 

 「うおっ!面白え、ちゃんと一杯ずつ入れる事出来るんだな」「へえ、紅茶の種類もあるじゃん」


 スレインさんと、グレッグさんは早速珍しい全自動コーヒーメーカーとティーメーカーに釘付けです。あ、これ補充も全自動なんですね。なんて楽なんでしょう。


 「これは嬉しいなぁ!個室三部屋あるじゃないか!」


 左側に設置された個室に喜んでいるのはサムさん。各個室に広めの一人用ビジネスデスク、ビジネスチェアが設置されていて、書類を置く大きめの壁棚もついています。そして勿論パソコン付き。これは役職者には必要な空間ですよね。


 「こうやって向かいあって座って仕事するの?」「必要な事すぐ相談出来ていいと思うよ」「だな、結構確認する事も多いからな」


 応接や休憩に使えるスペースの奥には、間仕切りの観葉植物を隔てて、向かい合わせに設置されたデスクとチェアが8席。そこに座ってサーシャさんとジーク君、ドイル君が話あっています。勿論各デスクにパソコン一台ずつ付いていますよ。


 「へえ、ミニ会議室ってとこだな」


 ボルクさんがそんな感想を溢しているのは、サーシャさん達の奥にある更にガラス張りのミニ会議室。壁にはモニター、10人用長テーブルにチェア。プロジェクター、業務用複合機も完備されています。


 「……俺には小さいな」


 ジェイクさんが見ているのは右壁側に設置されたトイレです。男性用、女性用各1つずつ。多目的トイレもありますから、ジェイクさんは多目的トイレを利用してください。あなたがデカいんです。


 とまぁ、大体こんな感じですね。部屋も所々に観葉植物があり、色合いもシックで落ち着いて仕事が出来そうな環境ですね。


 エアによると、空調も温度も防音も常に適正に作動されているそうです。これは管理MP取られないんですね。あ、レンタル料金から引かれる?これまた不思議な仕組みですねぇ。


 「トシヤ君!これだけ設備が整った環境で仕事ができない訳がないね!しかもまだ亜空間通路(ターミナル)設備は増えて環境は良くなって行くんだ!良いジョン対策になったよ!」と大喜びのサムさん。


 うんうん、喜んで貰えると出した甲斐があるってものです。まあ、レンタル費用についてはジョンさんが来た時に説明すれば良いでしょうか。え?そこが大事ですって?大丈夫サムさんには伝えてますよ。


 大体見終わって、応接・休憩スペースにみんなが戻ってきたので、そろそろ貸店舗を見に行きましょうか。


 ジーク君、ドイル君の目が早く行きたいっていってますからね。さて、貸店舗はどんな感じでしょう?

とりあえず投稿の約束は守れました!(^^)


アクセスありがとうございます!皆さんには本当に感謝です!毎日頑張ろうって力をもらえています。ゆっくり進行のこの作品にお付き合い頂き感謝感激です。そして明日も頑張ります!夕方くらいでしょうか?またお付き合い下されば幸いです(*´꒳`*)

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