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美味しいものは人を繋ぎます 其の弐

(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾嬉しい〜!総合評価が夢の10,000突破!

 「いや、本当に悪かった!」

 「おい!ヴァント!頭を抑えるな!」


 ヴァントさんがディーノさんの頭を掴んで、一緒に頭を下げさせています。僕らが二人の口論が終わるまで、待っていたというのもありますけど。レストランの入り口前で口論されると入れませんって。


「あやまるのはだいじなの」「そうなの」


 ライ君リルちゃんが二人の前に立って少し涙顔で頷いています。これには大人二人が苦笑い。ウチの癒し担当が良い働きしてくれました。


 実は二人の口論止めたのもこの子達です。「ケンカはだめなのー!」「なかよくするのー!」と抱きついて止めにはいったんですよ。でも「「あぁ?」」と睨まれて怖かったんでしょう。「「うわあああん!!」」と泣き出した二人。


「おいゴラァ!」と怒り出すティアさんを止める僕と、急いで二人をヴァントさん達から引き離すサーシャさんとミック君。「ウチの弟妹に何してくれたんだ?」とお怒りの遊びに来てたリーヤ。「リーヤ兄!やっちゃえ!」と煽るエルさん。「あら?ダニエルさん来ていらしたの?」とダニエルさんと挨拶をするマイペースキャシーさん。


 何ですか……このカオス。


 まあ館内でのトラブル担当グランがこの二人を対処しなかったのは幸いです。僕が「皆さん館内での争い事は強制チェックアウトですよ」と言うと落ち着いてくれましたし。


 口論の内容を聞いてみると、これは考え方の違いですねぇ。ヴァントさんとディーノさんは同じ所で修行してたみたいですけど、ヴァントさんはいろんな人に食べて貰いたい。ディーノさんは料理を追求していきたい。そんな二人が同じ道を歩む筈もなく、ヴァントさんは安くて美味しい串焼きを目指して屋台へ。


 ヴァントさんの腕をかっていたディーノさんは、一緒にやっていくと思っていたのにそれがまさかの屋台。未だに許せないみたいで、商業ギルド内では有名なくらい、顔を合わせると口論する二人。まあ、ヴァントさんって言うよりディーノさんの方が突っかかっているみたいですけどね。


 というか、いつの間に皆さん勢揃いで?え?グランが館内放送した?ああ、成る程。で、今日護衛(実質休み)の「クライム」のみんなはいいとして、なぜ「セイロン」と「テラ」までいるんです?いい依頼がなかったから戻ってきた?で、面白そうな事聞いたって?


 おやおや、凄い人数になりましたねぇ。それじゃ、一旦口論も計画も無しにして、ただの見学と行きましょうよ。


「皆さん色々言いたい事もあるでしょうけど、まずは新しく設置したビュッフェレストランを見に行きませんか?」


 僕の提案にとりあえず顔を見合わせるヴァントさんとディーノさん。リーヤは「仕方ねえな」と落ち着いてくれましたし、エルさんは「惜しい」とか言ってますけど。意外に好戦的なんですねぇ、エルさん。


 他のみんなは「早く行こうぜ!」「今度の場所も話すんだろ」「旨そうな雰囲気が伝わってくるぜ!」「綺麗な場所ですねぇ」「あら、また新しい施設できたの?」と何気にクレアさんまで来てますし。え?僕が最初に入るの待ってたんですか?おお!ありがとうございます。じゃ、入りましょうか。


 シュッと開く自動ドアを通り僕らが入ると、かなり広めの通路が5mくらい続き、奥にレストランがある様子が伺えます。通路右側に白い大理石壁と大型モニターがあり、通路左側には観葉植物とデザイン椅子がセンスよく設置されています。これは待機場所でしょうかねぇ。全員入ると、ピッと大型モニターの電源が入りました。


「ようこそ!ビュッフェレストランottimoオッティモへ!オーナー宜しければ私に名前をつけて頂けませんか?」


 通路のモニターから初期の電子音声で声をかけられます。「ほらな」「へえ〜最初はそうなんだ」と言うザックさんに「テラ」のグレッグさん。ええ、そうなんです。また来ましたよ、名前問題。


「ええと、ottimoオッティモだからティモでどうですか?」

「oh!有難うゴザイマース!私ティモがマズハご説明サセテ頂きマース!」


 ええと、何でしょう?今度はエセ外国人みたいな人格が出て来ましたよ。ん?何です、スレインさん。「うっわ、安直」ですって?良いんですよ、僕がオーナーですから(開き直り)。


 さて、そんなみんなの反応はスルーしまして、ティモが言うにはこのビュッフェレストランは時間によって料理が変わるみたいですよ。


 毎朝、1の刻から3の刻(06:00〜10:00)がモーニングビュッフェ。3の刻半から5の刻(11:00〜14:00)がランチビュッフェ。5の刻から6の刻(14:00〜16:00)はスイーツ、ケーキバイキング。6の刻半から7の刻半(17:00〜21:00)がディナービュッフェ。深夜営業無し。


 ティモが説明しながらモニター画面でそれぞれの映像を流していきます。当然スイーツ、ケーキバイキングで反応する女性陣プラスうわばみ班。「きゃあ!」「やった!」と言う歓声に「ほお」「うむ」「(頷き)」という野太い声も聞こえます。うんうん、いっぱい利用して下さいね。


 因みに料金は、〈モーニング〉は宿泊者限定。〈ランチビュッフェ〉は大人10,000ディア(MP100)、子供5,000ディア(MP50)。〈ディナービュッフェ〉は大人15,000ディア(MP150)、子供7,000ディア(MP70)。〈スイーツ、ケーキバイキング〉はお一人様5,000ディア(MP50)。パスポート所持であれば、モーニングとディナーは無料だそうですよ。


「本日ハ設置キャンペーンとして、入館のオキャクサマは無料ニサセテ頂きマース!ジカンも早いデスガどうぞランチビュッフェをお楽しみクダサイマセ!」


 説明が終わったティモが太っ腹な宣言をすると、「「「「「「「「「「うおおおお!!」」」」」」」」」」「「「「きゃああ!」」」」「「「やった!」」」「ふむ、良い時に来ましたな」「…… !」「たべられるかなぁ」「おいしそうだよ」とそれぞれ歓声を上げています。


 そしてビュッフェ会場になだれ込む皆さん。ああ!ここにもスマート端末ありますから、持って行って下さいねぇ!


 僕の声に気づいて、みんなが一台ずつ持って急ぎビュッフェ会場に入っていきます。料理は逃げませんって。


 店内の様子を改めて見ると、ビュッフェ会場と食事を頂く大広間が通路を隔てて設置されています。ティモの説明によると、今日は洋食ビュッフェ。各テーブル主食、サラダ、メイン、スープ、デザート、ドリンクコーナーがあり、大皿にそれぞれ綺麗に盛り付けられています。


 テーブルの下にお皿が積み上げられていて、どこからでもお皿が取れる様になっています。うんうん、みんなスマート端末に聞きながら取っていってますね。


 今日のメインはクオーク産の海老の姿焼きとレッドブルのステーキとローストブル。濃厚なソースを添えて食べるみたいです。う〜んこれだけでもお腹空いてきました。


 そういえば、ビュッフェとバイキングって違うんですね。僕両方食べ放題だと思ってました。ティモによると、ビュッフェが自由に選べるセルフ形式かつ取った料理の分だけ支払うのに対して、バイキングは決まった金額で自分の好きなものを自由に選んで好きなだけ食べられる形式だそうですよ。


 でも異世界に来てまでその形式守ります?いやぁ、ある程度は必要ですか。立場の高い人が利用するかもしれませんし。ま、スマート端末にお任せですけどね。


 そうそう大広間ですけど、今はオシャレなシャンデリアが明るく広間を照らしていますが、夜は落ち着いた空間を演出する色合いに変化するそうです。これは夜も楽しみです。


 みんながワイワイやっている。席については、テーブル席が125席ありまして、最大約500人収容できるんですって。更に、大広間の隣に少人数(5〜8人)用個室が5部屋設置されていました。こちらもシックな内装でゆったり静かに食べたい方や、身分の高い人用にピッタリの部屋です。


 ふわぁ、これは凄い。僕はちょっと圧倒されていましたが、みんなはなんのその。柔軟な方達ばかりです。


 あ、面白いですよ。言い合っていたヴァントさんとディーノさん二人で揃って座っています。食べながらその料理方法について話をしているみたいです。結局、料理人気質は一緒ですからねぇ。


 冒険者組は入り乱れて座っています。あ、「セイロン」ゼノさん、「テラ」ボルクさん、ジェイクさんその肉の量はなんです?いくら取っても無くならないとはいえ、サラダも食べましょうよ。


 女性陣?も一緒ですねぇ。レイナさん、「セイロン」ケニーさん、ティアさん、「木陰の宿」エルさんが、楽しそうにシェアしながら食べています。でも皆さんスイーツしっかり持ってきてます。だから無くなりませんって。


 まだそんなにお腹空いてないのかジュースとケーキを持ってきているライ君リルちゃん。ゆっくり美味しそうな表情で食べています。サーシャさん、ミック君も二人の様子を見ながらいい笑顔で食べていますね。うちの子達可愛いでしょう、癒されます。


 豪快に食べまくっているのは「テラ」のグレッグさん、スレインさん、「セイロン」ハックさん、ヒースさん。いや、ヒースさんはスマートに料理を食べています。量は大量ですけど、どこにいてもヒースさんはヒースさんですねぇ。


 奥様同士優雅な時間を過ごしているのは、キャシーさんとクレアさん。微笑みながら味わって食べてくれていますね。


 商業ギルド組サムさん、レノさんとダニエルさんは、ゆったり味わって食べています。お皿を見ると少しずついろんな種類を楽しんでいるみたいです。ビュッフェの正しい食べ方をしていますね。流石です。


 ウチのザックさんとガレムさんはビュッフェコーナーで色々物色中。リーヤも一緒です。


「おーい!トシヤ、何ボーとしてんだ?一緒に食べようぜ!」


 お、ザックさんが僕を呼んでくださいました。

 僕も折角ですからいっぱい取ってきますかね。

((((;゜Д゜)))))))誤字ってこんなにあったのか…… あわわわ。


アクセスありがとうございます!またもや皆さんのおかげで異世界転生/転移ファンタジー日間、週間1位になってました。。・゜・(ノД`)・゜・。ありがとうございます〜!

しかし浮かれてられないのが、誤字報告の多さよ。皆さん我慢して読んで下さっていたのですねぇ(>_<)すみません!でも同時に感謝なんですよ!穴だらけの作者のフォローをしてくれる読者の皆様。この感謝は明日の更新へと力を変えて頑張っていきます。またぜひ明日もお会いできれば幸いです♪

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