客室を整えましょう
すみません!約束時間よりだいぶ遅れてしまいました!(>_<)
「最近目覚めが良いんだよなぁ」
「ああ、環境が良くなったってのもあるけどな」
「あれだろ?またトシヤが追加したやつだろ?」
朝の休憩所では、コーヒーやコーラを飲みながら「テラ」のスレインさん、「セイロン」ハックさん、ザックさん斥候組が会話しているようですね。
そうなんですよ。客室を整えるにあたってまず実行したのはこれ。【追加機能】の[充電機能]0/10,000(魔石)に魔石を投入したんです。これで残りは40,350個です。
これでぐっすり眠れるのは勿論、蓄積された疲労、二日酔い、身体の不調の改善がされるんですから朝の目覚めは爽快です。それにこれも追加しました。
【名称】亜空間グランデホテル
【設定バージョン 4】1・カプセルホテル Aタイプ
2・カプセルホテル Bタイプ
3・ビジネスホテル Aタイプ
4・ビジネスホテル Bタイプ←コレ
【バージョンアップ】0/10,000(魔石数)
(シティホテル Aタイプ) NEW!
【限定オプション店】喫茶店
コンビニエンスストア
(漫画喫茶〈喫茶店に併設〉MP45,000)
(会議室三部屋(各部屋ノートパソコン、モニター、プロジェクター、プリンター付)&館内Wi-Fi MP60,000)
〈(ビュッフェレストラン&大広間 MP70,000)〉NEW!
*シティホテル Aタイプ開放後購入可能。
【空調設備】 ON /(OFF)一日MP100消費
【室内清掃】毎朝(館内全体) ON/(OFF )一回MP1,000消費
【カプセル内防音、消臭】ON/(OFF)一日MP100消費
【音声対応設定】ON/(OFF) 初期搭載機能
そう、ビジネスホテルBタイプも開放したんですよ!で、次の施設見て下さい!待望のレストラン、しかもビュッフェバイキングですよ!ああ〜、魔石と魔力が欲しい!
まぁ落ち着きましょう。一つずつ確実にやっていくと決めたのです。ですから、親父さんに言われてから8日間、ずっと我慢して客室部屋を整えていたんです。
まずは、客室用カプセルルームタイプA [マットレス、敷き布団、薄がけ毛布、枕、リネン付き 備え付き大型クローク付き 六人用]MP20,000。これを四部屋追加。ウチで一番安い宿泊施設で一泊二食付きで50,000ディア。
次に、客室用カプセルルームタイプB[マットレス、敷き布団、薄がけ毛布、枕、リネン、サイドテーブル、椅子付き キャビンタイプ 1人用]MP20,000 。これはみんなの要望もあって12部屋。今のところ専属護衛部屋になりました。ビジネスホテルAタイプでも良いのに、と言ったところこの狭さが丁度良いそうで。要望があったらランクアップしましょう。
そして、ビジネスホテル Aタイプ シングルルーム[ワイドシングルベッド、電気スタンド、TV(館内Wi-Fi開放後使用可能)、湯沸かしポット、ミニ冷蔵庫、トイレ付き]MP 25,000。6部屋用意しました。この部屋は一泊二食付き80,000ディア。
最後に、ビジネスホテルBタイプ ビジネスツインルーム[ワイドシングルベッド×2 電気スタンド×2 TV (館内Wi-Fi開放後使用可能)、湯沸かしポット、ミニ冷蔵庫、トイレ、簡易バスルーム付き]
MP 30,000。この部屋も6部屋用意しましたよ。一泊二食付き100,000ディア。……泊まる人いますかねぇ。
これに伴い年間宿泊パスポートも金額が四段階に増えました。
・カプセルホテルタイプA 年間16,500,000ディア(MP165)
・カプセルホテルタイプB 年間21,000,000ディア(MP210)
・ビジネスホテルAタイプ 年間26,000,000ディア(MP260)
・ビジネスホテルBタイプ 年間33,000,000ディア(MP330)
って感じですね。いやぁ高い高い。買う人は大金持ちですね。因みにマンスリーもウィークリーも四段階ですよ。まあ、使う人いたら教えます。
なんせ今このホテルを利用する人は、みんな僕が年間パスポートを渡した人だけ。あ、冒険者ギルド長とヤンさん、親父さんの奥さん(フランさん)にも渡してます。護衛メンバーにも一番高いビジネスホテルBタイプのを渡し直してますよ。グレードダウンする分には構いませんし。
そして現在、専属護衛のメンバーの他にホテル住まいの方たちがいらっしゃいます。
「おはようございます、皆さん」「おはようございます」
挨拶をして休憩所に顔を出したのは、冒険者ギルドの副ギルド長ヤンさんと奥さんのキャシーさん(人間で可憐なタイプの可愛い人ですよ)。
実は、ヤンさんが年間宿泊パスポート初購入者です。しかも一番高いビジネスホテルBタイプの料金です。初回購入特典として、さらに一ヶ月分安くしてますけど、それでも一括で払ってくれました。
ヤンさん曰く……
「ここで寝る様になってから身体が軽くなってきて、毎朝爽快な目覚めですし、愛する妻にここ数年何もしてあげられなかったですからね。ここでゆっくり過ごして欲しいと思いまして」
とヤンさんがいい笑顔で教えてくれました。最も一番の理由は……
「ふぁ〜あ、はよ……」
「おい!ギルマスまた泊まったのかよ。昨夜も飲んでいたもんなぁ」
スレインさんに突っ込まれているギルド長。今起きて来たみたいですね。そんなギルド長を見るヤンさんの目が、キラリと光った様に見えたのは僕の気のせいですかね。
「おはようございます、ギルド長。どうやら昨日もかなりお飲みになった様ですね。と言う事は昨日私がお願いした仕事は完全に出来たと言う事で宜しいですか?」
「あ……まぁな……。ボソッ(半分残ってるがな)」
「ほう?では私の手伝い無しで更に今日の分をお持ちしましょう。有能なギルド長なら出来るはずですよね」
「だー!悪かったよ!残っているから手伝ってくれ!いや、下さい!」
「全く、仕方ない……。と言う事でキャシー。今日も遅くなるけど先に寝ていて下さいね」
「旦那様を待っていますわ」
「ああ!なんて可愛いんだ、キャシー!」
ぎゅっと奥さんのキャシーさんを抱きしめるヤンさん。存分に奥さんを愛でた後、「朝食食わせろよ!」と叫ぶギルド長を引っ張って出勤していきます。二人の姿がここの朝の風物詩になりつつありますねぇ。多分またヤンさんコンビニでサンドイッチ買ってますよ、ギルド長。
「行ったかしら?」
そんな二人が去った後、ギルド長の奥さんのクレアさんが来店しました。ウチの常連さんで、年間入浴パスポートを初購入してくれた方です。
猫獣人でスタイル抜群のクレアさんにベタ惚れのギルド長は、クレアさんがいるとなかなか動きません。多分、昨日もベタベタしすぎて家を追い出されたのでしょう。これも日常と化してきています。
「クレアさん!今日も来て下さったのですね!」
「キャシーとお茶するためだもの。キイさん交えてまたゆっくり話しましょ」
どうやら奥様同士も仲がいいご様子で。綺麗な女性二人が喫茶店でお茶をする姿はほっこりします。ライ君リルちゃんとも良く遊んでくれますし、癒しの存在が増えました。
丁度その時、レイナさんと「テラ」のリーダーボルクさんが冒険者ギルドから帰って来ました。
「いくぞ!ザック!」「スレイン準備出来たか!?」
正面玄関から元気な声と共に現れた二人。ああ、やっぱり依頼票沢山持ってますねぇ。ザックさん、スレインさん、二人同時にガタッと席を立ち逃げようとすると、既に後ろにいるボルクさん。
「行くよな?」と満面の笑顔で二人の肩に手を置いています。「「……はい」」と諦めた表情で返事をする二人。ハックさんは「行ってら〜」と笑顔で手を振っています。ん?となると僕の護衛は今日は「セイロン」の皆さんなんですね。
そうそう、僕の専属護衛の3パーティのうち、必ず1パーティは護衛についてくれているんです。他の2パーティは相談しながら依頼を受ける、というサイクルみたいですねぇ。
まあ、なかでも「テラ」と「クライム」が一緒の時は、張り切りすぎて依頼の量が多いんです。その為普段からこの斥候二人は逃げようと画策しているんですよ。良く失敗してますけど。
でもまあ護衛で残るといっても、残りの1パーティはほぼ休みの様なものです。亜空間の中は安全ですからねぇ。みんな気楽に過ごしてますよ。まだ寝てるゼノさんもいますしね。
ミック君サーシャさん、ライ君リルちゃんは、今日もグランとキイからお勉強しながら頑張っています。え?小さい子が働いているのに休憩所で座ってるだけで、僕は何してるのかって?ちゃんとやってますよ。ねぇ、親父さん。
「いやぁ!朝から飲める幸せよ!」
ぷはぁっと気持ち良さそうに生ビールを飲み干す親父さん。ちょっとちょっと、親父さんってば!
「親父さん!何か話あるんですよね?」
「おお!そうだったな!ゼンから伝言だぞ。商業ギルド長と連絡取れて、明日木陰の宿に来るそうだぞ。なんか受付嬢も一人連れてくるみたいだな」
おお!遂に商業ギルド長と対面ですね。明日は気合いを入れないと!
……って親父さん一杯だけって約束ですよ!
ええええ!!!((((;゜Д゜)))))))異世界転生/転移ランキングでファンタジー日間1位!?
…… 目を疑いました。よほど疲れたのかなって。
皆さん!本当にありがとうございます!そして誤字脱字が多くてすみません(>_<)本当に誤字報告に助けられています!でも、何回かエラーになるのはなぜなんでしょう?不思議です。こんな作者ですが、よかったらまた助けて下さい。そして皆さんに感謝が伝わる様に頑張りますね。