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約束の日です 「グラレージュ」其の壱

はい!?何ですかこのアクセス数?いつのまにか累計40,000超えてるんですけど!∑(゜Д゜)

 「うわぁ、でっかい……!」

 「でしょう!ここはセクトの街でも指折りの商会ですもの。さ、入りましょ」

 

 現在、僕とティアさん、ガレムさんは「グラレージュ」セクト本店の前にいます。そう、今日はジーク君とドイル君との約束の日なんです。


 え?いきなりなんでこの展開にって?いやぁ仕方ありません。今日みんなが期待していた魔石が手に入る日なんですよ。まぁ、朝の事なんですけどね……


 ****************


 「やっぱり起きて来れたのは、このメンバーねぇ」


 今日の朝はティアさんの言葉から始まります。僕が起きて喫茶店へ入ると既にお茶をしていたティアさん、レイナさん、「セイロン」魔法使いケニーさん、「セイロン」剣士ヒースさん、ガレムさんの五人。


 他のメンバーは宿泊ルームと休憩所のリクライニングチェアにてまだまだ爆睡中。気持ちよさそうな「ぐう……」「フガッ……」「ごぉぉ……」という声が聞こえて来ています。


 まぁ、起きれないでしょうねぇ。結構遅くまで、飲んで食べてとはしゃいでいましたから。フリードリンクコーナーフル回転でした。自動補充で助かりましたよ。


 で、今日のこの後の予定をみんなと確認しましたら……


 「今日は各パーティのリーダーだけ冒険者ギルドだ。他は自由だな」


 レイナさん達は冒険者ギルドですか。じゃ、場所だけ知ってますかねぇ。


 「僕今日グラレージュっていうお店行きたいんですけど、誰か場所知ってますか?」

 

 「あら、トシヤちゃん親父さんのところに行くの?なら私連れて行ってあげるわ。護衛はガレムでいいでしょ」「ああ」


 お!ティアさん知っているんですね。しかもサラッと護衛にガレムさんが来てくれるとは。なんか偉い人みたいですねぇ、僕。でも親父さん?


 「ティアさん、親父さんって?」

 「ああ、私達が無名の頃からお世話になっているグラレージュの店主よ。気さくで良い人よ、豪快だけど」

 「ついでに酒好きだ」


 ティアさんの説明に補足するガレムさん。プライベートでも付き合いもあるくらい親しいんですかね。


 「ああ、親父のとこか。俺らも世話になってるな。なんだかんだでまけてくれるからな」

 「親父さん気前良いもの。だから奥さんがいつも困っているけど、奥さんも良い人なのよねぇ」


 「セイロン」のヒースさん、ケニーさんもお知り合いなんですね。でも何を扱っているお店なんでしょう?


 「グラレージュって何のお店なんですか?」

 「あら、知らないで行こうとしてたの?有名なのは反物と魔導具ね。でも基本的になんでも扱っているわよ」


 なんでも扱っているならジーク君とドイル君に、タオルセットとワイシャツあと、石鹸とシャンプートリートメントも持っていきますか。


 「何だ?トシヤ何か親父さんに用でもあるのか?」


 「セイロン」のヒースさんが聞いて来たので、理由を話すと……


 「うわぁ……親父の喜ぶ顔が目に浮かぶな」

 「踊り出すんじゃない?」

 「確実にトシヤ目をつけられるぞ」

 「酒は見せるな」

 

 げんなりしながら言うヒースさんに、ケラケラ笑いながら予想を話すケニーさん。レイナさんはなんか不穏な事を言いますし、ガレムさんはそれ注意ですか?って感じです。持っていきませんって。


 あ、因みにミック君、サーシャさん、ライ君リルちゃんまだ寝ています。昨日遅くまで頑張ってくれたから、今日はゆっくり寝かせておきたいですね。


 久しぶりにキイのカウンターに立って、自分の分の朝食を準備します。ついでにみんなの分も、と思ったら既に食べたそうで。「キイちゃんのカウンター内に立ってみたかったのよぉ」とティアさん。みんなの分をサーブしてくれたんですね。


 僕も食べながらエアに準備を頼みます。


 「エア、ジーク君達に見せるタオルセットとワイシャツ、シャンプーにトリートメント、石鹸準備して置いてください」


 「はい。ワイシャツ(M・L・LLサイズ×各10枚) MP600、タオルセット(バスタオル、フェイスタオル×各10枚) MP200、・石鹸(10個セット) MP100 、シャンプー、トリートメントセット(各種3本ずつ)MP120をワンセットずつでよろしいですか?」


 僕がそれで、と言う前に忠告してくれるティアさん。


 「トシヤちゃん、多分ワンセットじゃ足りないわ。10セットずつ持った方がいいわよ」


 10セットですか。そんなに必要ですかねぇ。と思っていると「それでも足りないだろうがな」とボソッとヒースさん。うーん、まあ多めに持って行きますか。


 結局各20セットずつ持って行く事にした僕。トランクルームに入れて準備完了です。


 「さ、行きましょうか」とティアさん、ガレムさんが席を立ち歩いていきます。慌てて僕も立ち、二人を追いかける後ろから「行ってらっしゃい」「親父さんに宜しく」「まぁ適当にな」と三人が声をかけて送り出してくれます。


 ティアさんにまだお店やってないんじゃないですか?と聞くと……


「親父さんの店だから大丈夫よ。それに今日は魔石が来る日でしょう?トシヤちゃんにパスポート申請機出して貰ったり、色々みんな期待しているのよ」

 「「こんびに」と言ったか。アレは俺も期待している」


 なるほど。皆さん密かに待っていたんですね。それなら早めに終わらせた方がいいですからね。…… グラレージュでMPポーションないですかねぇ。


 とまぁそんな感じで今に至ります。


 「さあ、行くわよ」とサッサと店内に入って行くティアさんとガレムさん。僕もついて店内に入ると様々な物がきちんと陳列されてところ狭しと並んでいます。なかでも目に飛び込んでくるのは反物と樽。樽?って思っていたらガレムさんが「酒も多いんだ」と教えてくれます。


 僕らが入って来たのがわかったのでしょう。奥からパタパタと人の良さそうな年配の女性が「まぁまぁ」と言って小走りでこちらへ向かって来ます。


 「はーい、ミセスジルバ。元気にしてた?親父さんいる?」


 この方ともお知り合いなんでしょう。ティアさんかなり親しげに話しかけています。ガレムさんも手をあげて挨拶してます。


 「まぁ、お久しぶりねぇ。ティアさんガレムさん。おかげ様で元気にしてますよ。今、会頭奥で作業しているのよ。あら、新しいお客様ねぇ。ようこそグラレージュへ」


 ニコニコ顔で僕にも挨拶をして下さるミセスジルバ。僕もニコニコ笑顔につられて、笑顔で「初めまして」と挨拶を交わします。


 「それで今日はどうしたのかしら?また変わった魔物素材持って来てくださったの?」


 「残念ながら違うのよ。用事があるのはトシヤちゃんの方よ」


 「はい、ジーク君とドイル君に商品を見せに来たんですけど、呼んで貰えますか?」


 初めはティアさん達が用があると思ったミセスジルバ。僕が要件を伝えると「まぁまぁ貴方でしたのねぇ。ちょっとお待ちになって」と奥へ行こうとするところを、「ミセスジルバ!面白いもの持ってきたわよ、と親父さんにも伝えてちょうだい」とティアさん。


 「はいはい」と笑顔でティアさんに返事をし、またパタパタと小走りで奥に消えて行くミセスジルバ。いい雰囲気の人ですねぇ。ばあちゃんの友達のヨシさん思いだします。


 ほんわかしながら店内を見て待っていると、今度はバタバタと言う足音が聞こえて来ます。


 「本当に来てくれたんだな」というドイル君に「お久しぶりです」と相変わらず爽やかなジーク君。ティアさん達を見て「「ええ!!」」と驚いています。


 「ん?どうしたんですか?」

 「いや、何で「クライム」のティアさんとガレムさんと一緒なんだ?」

 「うわぁ、いつも活躍を噂で聞いてました。ファンです。是非握手をしてくださいませんか?」


 僕の質問に質問で返すドイル君に、純粋に二人に握手を求めるジーク君。そういえば「クライム」って有名人なんですよねぇ。忘れてました。


 オドオドするドイル君の隣でティアさん、ガレムさんに握手をしてもらって嬉しそうなジーク君。僕も居ますよ〜。


 そんなドイル君とジーク君の背中をバシバシッと叩いて登場したのはガタイの良い短髪の男性。豪快に声をあげて二人に注意しています。


 「ガッハッハ!お前らいくら憧れの人がいるからって、客人をほったらかしたらいかんだろうが!お前らの為に来てくれたんだろう、この兄さんは!」


 「いってぇな、親父さん!わかってるよ!」

 「すみません!会頭!つい浮かれてしまいました」


 本気で痛がっているドイル君に素直に謝るジーク君。対照的です。きちんと商人の顔に戻った二人に会議室へと案内され、ゾロゾロと移動する僕たち。「面白いもの持っているんだって?」とワクワクしている会頭も勿論ついて来ます。


 会議室に通されて、ソファーに座る僕と僕の後ろに立つティアさんガレムさん。


 「おいおい、お前らいつもどっかり座るだろうに、何立っているんだ?」


 会頭さんが不思議そうに聞いてきます。


 「あら、私達「クライム」はトシヤちゃんの専属護衛になったもの。当然よ」

 「因みにトシヤの専属護衛には「テラ」と「セイロン」もいる」


 二人の回答にまじまじと僕の顔を見るドイル君とジーク君。まあ僕、普通の男ですからねぇ。


 「なんと!「クライム」に「テラ」に「セイロン」ときたか!こりゃあ面白え!」


 ガッハッハと会頭さんは「お前らよくこの兄さん連れて来たなぁ」とバシバシジーク君とドイル君の背中を叩いています。いや、面白いのは会頭さんでしょう、と僕。


 「だから痛えって、親父さん!ちょっと話させてくれ。で、トシヤ、まず俺らが見つけて来たものを見せるが、そのあとお前の商品見せて貰えるか?」


 「勿論です」


 ドイル君が僕に確認を取ってから、出して来た商品は青い生地。それに反応したのはやっぱり会頭さん。


 「おお、カーミヤ生地か。しかも色合いがいい」


 僕も触らせて貰うと、肌触りがよく光沢が有る布です。これこっちの世界のカシミヤでしょうかねぇ。


 「俺らが新人教育の一環で取りに行くなら、これだってずっと決めていたんだ。この生地を下ろして貰う為に結構前から通っていたんだぜ」

 「そこは原料から綺麗に処理をして紡ぐ術が受け継がれている山間の民族らしいです。もし会頭の許可が出たら取引交渉に行きたいと考えています」


 もう審査始まっているんでしょうかね。会頭に向けても説明しています。その会頭さんは「………で、兄さんは何を持っているんだ?」と答えを保留にして僕の方に顔を向けます。


 僕はタオルセットとワイシャツ、石鹸とシャンプー、トリートメントを一つずつ出します。


 「これが僕の商品です。まずはタオルセット。大判タイプと顔用タイプの二種類。これは綿と言う植物性の糸を用いて作られた肌触りのいい最高級品と商業ギルドから言われた物です。大判一枚金貨二枚、顔用は金貨一枚で販売しました。

 次に出すのはここが初めてです。ワイシャツという、商談の場にもふさわしい上着と泡立ち香りも良い石鹸。それに髪を洗うシャンプーとトリートメントと言う商品です。値段は相談次第ですね」


 僕の出した物に興味深げに集まる三人。その目は商人の目になっていますね。ちょっと何を言われるかドキドキします。


 「……凄い、この服。肌触りといい、縫製の細やかさといい……しかも本人に合わせて作るんじゃなくて、服に人が合わせて選ぶように作っているのか」


 ワイシャツを持って驚いているのはジーク君。


 「このタオルの肌触りはとても軽い。ふわふわで心地いい…… これは金貨二枚でも安くないか……?」


 ボソッと呟く様に言っているのはドイル君。


 「この石鹸香りもいいが色も綺麗だ。それに「しゃんぷー」と「とりーとめんと」と言ったか。これに関しては匂いは良いが使ってみないことにはわからんし、この容器も不思議だ」


 こちらは会頭さん。色々試してみたそうですね。うん、全体的に好感触です。すると真面目な表情の会頭さんが、僕に聞いて来ます。


 「兄さん、あんたこれいくらで売るつもりだ」


 確か石鹸一個100円、シャンプー、トリートメントって600円位でしたっけ?で、ワイシャツ1,980円位?いやでもタオルで金貨二枚ですよね。


 「石鹸十個セットで5,000ディア、シャンプートリートメントセットは10,000ディア、ワイシャツ一枚10,000ディアでどうでしょう?」……高いですかねぇ。


 「買った!兄さん持っているの全部出してくれ!」

 「ええ!?」


 驚く僕に「当然よね」「……甘い」と言うティアさんとガレムさん。え?何が甘いんです?と言うかいつの間に商談になってたんです?

一体何が?((((;゜Д゜)))))))ガタガタブルブル……


アクセスありがとうございます!ですが作者の心境はこんな感じです。驚きの余り目を擦りすぎました。沢山の評価、いいね、ブックマーク本当にありがとうございました♪何と言う伸び率!驚愕です!と同時に皆さんに五体投地したい気分です(//∇//)本当に本当にありがとうございます!今日もう一本あげるつもりです。宜しければ是非アクセスしてみて下さいませ。頑張ります(*´꒳`*)

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