帰還しました
ええっ!アクセス累計18,000超えてる!∑(゜Д゜)
パンパンッ
移動中の亜空間グランデホテルの休憩所では、怪しい行動をする人達が急増中です。
「今度はグレッグ…… お前もか」
休憩所でコーヒーを飲みながら「セイロン」の剣士ヒースさんが呟いています。
え?何をしているかって?フリードリンクコーナーに向かって手を叩いて拝んでいるんですよ、皆さん。呆れているヒースさんも、何回かフリードリンクコーナーの前で拝んでいるの僕見てましたからね。
皆さんよっぽど飲むのが楽しみなんですねぇ。自分が休憩に入るとここに来てお酒を拝んでいきます。まあ、御神酒って言葉もありますけど、ここホテルですよ。
僕といえば、のんびりとお風呂にライ君とミック君と入って来たところです。ゆっくりじっくり入らせてもらいました。僕らは街についてからが仕事みたいなものですから。
サーシャさん、リルちゃんはレイナさんとケニーさんとお風呂に入って来たみたいですねぇ。この二人は今日の自分の分は果たしたらしいですから。
「もーう!最高!何あのたっぷりとしたお湯!すっごい贅沢しちゃった!」
興奮気味のケニーさん。そこに自慢気なレイナさんが同意しています。
「そうだろう、そうだろう。しかも、シャンプーにトリートメントだ。髪がサラサラになるからな」
「そうよ!レイナの髪気になっていたの!その秘密もここなんて!それに肌までしっかりお手入れができるのよ!触ってみて、このもっちり肌!」
女の子同士で肌の触り合いしていますねぇ。微笑ましい。そして休憩所の一部ではウィンウィンウィンウィンと機械音が聞こえています。
「あ〜……これはいいな……」
「だな。戦いの疲れが癒やされていく……」
お風呂上がりにマッサージチェアに乗っている「テラ」のリーダーボルクさんと「セイロン」の魔法使いハックさん。目を閉じてマッサージを受けています。
今休憩所は、今日の割り当てを終えたメンバーの憩い場と化しています。
その雰囲気に、朝早かったライ君、リルちゃんはもう瞼が閉じそうになっていますしね。お部屋に行って寝る様に言っても、「みんなのしょばにいる」「リルも」というので、リクライニングチェアに乗せると、二人ともすぐにコテンと眠ってしまいました。毛布持って来ましょうかね。
のんびりな休憩所の雰囲気を、今まさに警戒中のメンバーはたまに様子を見に来ては「くっそお!」と言って戻って行きます。「夜は浴びる程飲んでやる!」って声響いて聞こえてくるんですよ。
これは労ってあげないといけませんね。買いだめしていたジュースにお菓子を差し入れすると、馬車内のテンションが上がり御者席にいたティアさん、ゼノさんが「お前ら代われ!」「ずるいわよぉ!」と騒ぎ出す場面も。
こんな感じの帰り道は、スレイプニルもご機嫌だったのか順調に進みすぎて、なんと本当に閉門前にセクトの街に着きました。これには言った本人のガレムさんも「……本当に着いたか」とボソッと言ってたみたいですけど。
みんなの目的が一致すると、凄いものですねぇ。
そのまま一路冒険者ギルドへ向かいます。到着後お世話になったスレイプニルとギルドの正面でお別れをして、一旦みんな馬車の外へ。当然正面扉も「ゲートクローズ」をしましたよ。
中に入ると、冒険者ギルドの中は依頼帰りの冒険者たちで溢れています。ちょうど混む時間帯だったんですね。でも「クライム」「テラ」「セイロン」が入った途端に注目はこちらに。
メンバー達は慣れているのか平然と歩いていきますが、周りの冒険者からすれば憧れの的なんでしょう。
「おい!クライムとテラのメンバー全員揃ってるぜ」
「あれだろ?オーク集落の討伐に行ったんだろ?……帰ってくるの早すぎねぇか?」
「レイナさん!お帰りなさい!」「ボルクさん、お疲れ様っす」
「うわ!凄え……「セイロン」まで揃ってるぜ。豪華すぎね?」
「お!ゼノ!後で話聞かせろよ!」
「きゃー!グレッグさんとヒースさんが一緒だわ!」「……」「……」
いやぁ、みんな凄い人気です。それでいて並んでいる冒険者の皆さんが自分の番を譲ろうとするんですよ。慕われているんですねぇ。
おかげで待たずに受付出来た僕らは、すぐにギルド長室へ呼ばれます。ギルド長室に着き、レイナさんがドアをノックすると「入れ」という声が聞こえて来ます。ドアを開けてみんなで入って行くと……
やつれたギルド長が、席でカリカリとサインをしている姿があります。当然隣で目を光らせているヤンさんの姿も。
「お……きたか……」と疲れ切った声で迎えるギルド長。「皆さんお疲れ様でした。その様子だと万事上手くいったみたいですね」と相変わらず隈の濃いヤンさんの姿が。
いや、あの……ギルド長。随分様変わりしましたねぇ……
「なんだギルド長。随分やつれたな」
ボルクさんも同じ事思ったみたいです。どうやら聞いてみると、僕らが出発した日から一度も家に帰っていないそうです。寝るのも食べるのもヤンさんに管理されたギルド長のモチベーションは、とっくになくなり、残り少ない気力で動いているそうですねぇ。
これは自業自得ですよ。ヤンさんも同じ状態みたいですからね。
「嫁にまた避けられるじゃねえか……」と嘆くギルド長は新婚さん。そりゃお嫁さん怒りますよ、と誰も同情しません。「僕だって同じなんですから」とヤンさん。どうやらヤンさんも結婚されていて愛妻家。でも家に帰れないのでフラストレーション溜まっているみたいです。
なんかギルド長はともかく、ギルド長の奥さんとヤンさん夫妻を労いたくなりましたねぇ。考えておきましょう。
話は変わり、やつれているギルド長の代わりに、ヤンさんが各メンバーからの報告を聞き出しています。一通りの報告が終わり、ヤンさんがお礼を言って来ます。
「皆さん、本当にありがとうございました。おかげで街の脅威がなくなりました。これで安心して領主様をお迎えする事ができます。褒章や討伐したオークに関しての処理は明日にしましょう。今日はゆっくり休んで下さい」
「本当助かったぜ。ありがとうな」
ギルド長も頭を下げて感謝してくれました。こういう時はギルド長って感じがしますね。まぁ、ヤンさんが実質仕切っているんでしょうけど。
すると二人からの感謝を受けて、ボルクさんがまとめます。
「じゃあ、ギルド長。今日はこれで切り上げてもいいか?」
「ああ、明日また顔出してくれたら報奨金は用意しておこう。あと、やっぱり討伐したオークは解体場に置けるだけ置いていってくれるか?一度に出されてもかなわん」
「ああ、わかった」
ボルクさんが僕の顔を見て合図するので、了承の意味で頷きます。そして声を上げるボルクさん。
「よーし!この後はお待ちかねの祝勝会だ!浴びるだけ飲んで騒ぐぞ!」
この言葉をきっかけに「「「「「うおおお!!」」」」と野太い歓声が上がります。「やっと飲めるのねぇ」「甘い物のほうがいいな」というティアさんやレイナさん。
そしてさっさと部屋を出て行くガレムさん、ジェイクさん、ヒースさんのマイペース組。すぐ様「いや、まだ木陰の宿に正面扉召喚してませんから」と追いかける僕。
その様子を見て「俺も行きてえ……」と呟くギルド長。意外にもヤンさんの「終わらせたらいいですよ」と優しい言葉が。これ、ギルド長も来そうですね。準備しておきますか。
「さあ飲むぞー!」「めっちゃ楽しみにしてたんだ」とガヤガヤ移動して行く皆さん。子供の様に嬉しそうな顔だらけです。
これは今日もまたホテル内は騒がしくなるでしょうねぇ。
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