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移動中ですよ 其の弐

うわあ!アクセスが伸びてる(//∇//)

 「みんな悪かったな。待機させて」


 正面扉から馬車内に顔を出すボルクさん。途端に「「「「おお!!」」」」と騒ぎ出す馬車内の面々。ん?なんか雰囲気が変わった感じですね。


 「で、リーダー!どうだった?」


 「テラ」の斥候役のスレインさんがワクワクしながらボルクさんに聞いて来ます。


 「俺達が今度は馬車に残って警戒する。みんなも自分の目で見て来てくれ。それからメンバー同士で話し合い結論を出す事になった」

 

 「「「いよっしゃああ!!!」」」「「……!!」」


 なんと思ったより、待機メンバーのテンションが高いです。寡黙な「セイロン」の剣士ヒースさんと「テラ」の盾役ジェイクさんも黙ったまま片手でガッツポーズをとっています。


 意外にも「テラ」の魔法使いの色男グレッグさんの反応がいい。結構乗ってくれる人なんですかね。「セイロン」の斥候ハックさんと「テラ」の斥候スレインさんはハイタッチしてます。斥候同士気が合うんでしょう。


 ただ騒ぎすぎて御者席のティアさんとケニーさんが、スレイプニルを止めて中の様子見に来る事になっちゃいましたけど。


 丁度良いという事で、御者をレイナさんとゼノさんが代わり、ケニーさんとティアさんもホテルに行く事に。馬車内にはボルクさん、ザックさん、ガレムさんが警戒する事になりました。


 他の皆さんは亜空間グランデホテルにご案内です。


 さあ再度入館の皆様にグラン、サーシャさん、ライ君、リルちゃんご挨拶です。


 「これがグランさん…… 」と「セイロン」斥候のハックさん。「きゃー可愛い!」とはしゃぎ出す「セイロン」ケニーさん。「靴替えるんだよな」と「テラ」の魔法使いグレッグさん、斥候のスレインさん、大人しく同じ様に行動する盾使いジェイクさん。じっくり観察する「セイロン」の剣士のヒースさん。


 皆さんなんて言うか馴染むの早いですねぇ……理由を聞いて見たらケニーさんは「ティアさんがいっぱい教えてくれました」という事らしいですし、他の皆さんはザックさんレイナさんに待っている間自慢話を聞かされたから、だそうです。


 「クライム」メンバーが良い仕事してくれました!おかげで案内がスムーズなんです。


 喫茶店に案内してもそれぞれがメニューを見て、意外にもコーラを頼む人が多かったり(これはザックさんの影響ですね)、女湯脱衣場から「きゃああ!これね!!」と黄色い歓喜の声が響いたり(ティアさん熱弁しましたね)、自腹を切ってパフェを食べる「テラ」の盾使いジェイクさんの姿があったり(レイナさん……)。


 皆さん自由です。でも僕こんな風に楽しんで利用してもらえるのがなにより嬉しいんです。


 そして「テラ」も「セイロン」メンバーも子供好きみたいです。サーシャさんと女子同士手を繋いで案内して貰っているケニーさんや、ライ君リルちゃんを肩車して見て回る「テラ」のスレインさんやグレッグさん、ライ君達を優しい目で見る「セイロン」の剣士ヒースさんの姿が見えます。


 因みに「セイロン」の斥候ハックさんはミック君とキイと三人でおしゃべりしてます。


 良い感じですねぇ。それぞれが自分達のペースで大浴場も宿泊施設も見た結果、あちこちで「うわぁ!凄え!」「貴族でもこんなの入った事ねえんじゃね?!」とか「俺の足が出ないベッドがあるなんて……!」とか「これ下げると音遮るぞ!」「静かに寝れるじゃねえか……!」と感激したりする声続出。


 しかし一番人気はやっぱり……

 「凄え!冷えたエールが買えるんだってよ!」「これか!ザックさんおススメの酒は!」「スッキリした飲み口なんだろ?」「くそお、今飲めねえじゃねえか」「おい、早くカタつけるぞ」とワイワイビール専用自販機前で騒いでいます。


 そんな中「セイロン」剣士のヒースさん慣れた手つきで休憩所のコーヒーを飲んでいたり、サーシャさん、ライ君、リルちゃんに囲まれたケニーさんがアイスの自販機前でほのぼの雑談していたりとマイペースな面々もいらっしゃいました。いやぁ、賑やかです。


 余りにものんびりしていたので、スレイプニルの一回目の休憩場所に着いたと館内に呼びに来たボルクさんとゼノさん。メンバーが思ったより馴染んでいて呆気に取られています。あ、今スレイプニルの警護は「クライム」メンバーがしているそうですよ。


 で、せっかくだからと喫茶店に集まって話し合う「テラ」と「セイロン」パーティ。テーブル席にそれぞれパーティ毎に座り、ワイワイガヤガヤと話しあっています。


 僕とティアさんはカウンター席に座り、ミック君とキイと雑談。サーシャさんはグランのところに、ライ君は「テラ」の斥候スレインさんの膝の上、リルちゃんは「セイロン」のケニーさんの膝の上にいます。馴染んじゃいましたねぇ。しばらくして……


 「「セイロン」は結論出たか?」とボルクさんが隣のテーブルに聞くと「とっくに出てるよ、そっちは?」「こっちも大丈夫だ」と言う声が聞こえてきます。


 「テラ」と「セイロン」が答えが出たみたいなので振り向くと「「テラ」の意見から言おう」とボルクさんが報告してきます。


 「「テラ」全員この施設が気に入った。魔石を集める手伝いをすると約束しよう。だが、こちらからも一つ条件がある」


 条件きましたか……お金だったら帰ったら稼がなければいけませんねぇ、と考える僕。しかしボルクさんの提示した条件は……


 「俺達も専属護衛契約する事、これが条件だ」


 意外すぎる条件です。しかしボルクさんがその事を言ったすぐ後にゼノさんも声を上げます。


 「ちょ〜っと待った!その専属護衛契約は俺達も条件だ!と言うか、「テラ」狡いぞ!」

 「先に言ったもの勝ちだろう」

 

 とゼノさんとボルクさんが言い合いしていると、それに参戦してくる他のメンバー達。あっという間に騒がしくなる喫茶店の様子にティアさんが一言。


 「あらぁ、トシヤちゃん人気者ねぇ」


 いや、多分それ違いますから。グランやサーシャさん達のお手柄でしょう。


 まぁそんなこんなで、結果「テラ」と「セイロン」共専属護衛契約を結ぶ事になった僕。Aランク2組にBランクですよ……凄い事になりました。


 僕が了承すると「「「「「「よっしゃあ!!」」」」」」「きゃあ!」「……!」と湧き上がる歓声。あちこちでハイタッチや、ライ君が持ち上げられたり、リルちゃんが抱きしめられてキャッキャと言ってたり。本気で嬉しそうですねぇ。


 二組共「クライム」と同じく、入浴・宿泊年間無料パスポートで契約してくれるそうです。いや、有り難いですけどね。なんとなくそれだけで良いのかなぁ、と思う僕。


 まぁ、なんらかの感謝は後々伝えていけば良いでしょうね。


 その後は、「クライム」と「セイロン」が入れ替わって御者や警戒をしながらスレイプニル馬車は順調に進みます。移動中警戒を代わる「テラ」のメンバーやサーシャさんやライ君達とホテルで遊ぶそれぞれのメンバー。


 よりスムーズに進み、あっという間に目的地に到着。


 ここからは冒険者として本領発揮の全メンバー。各パーティから斥候役が下見に派遣されます。戻ってくるまで交代で周りを警戒しながら、それぞれ打ち合わせに入っています。


 そして一時間後斥候役三人が無事に戻って来て報告。


 「オークキングがいた」


 と言うザックさんの報告にピリッとする空気。


 「規模は約300、捕まった人間はいた様だが生きている様子は無い」


 「テラ」の斥候スレインさんの言葉の後に補足する「セイロン」の斥候ハックさん。


 「周りが高台になっていて、集落が見やすい。派手に魔法をぶちかまして攻撃もできる」


 と地理的な情報も付け加えています。それを踏まえて作戦を立て直すリーダー達。あ、僕は遠くから見てるだけですよ。あそこにいても役に立ちませんからね。


 話し合いが終わり、夜の間外の見張りを各パーティから二人ずつ立てることにし、ローテーションを決めるメンバー達。早速グランの視覚も組み入れて外のメンバーから応援要請あったら、伝えてくれる様に頼んでいます。


 宿泊施設には泊まらず、すぐに行ける様に休憩所で今日は過ごすらしいですね。何人かは馬車の中だそうです。流石は冒険者。どんなところでも寝れるんですねぇ。


 残念。宿泊施設の利用は街に帰ってからになりそうです。気を緩めない為にも、大浴場の利用も後。これにはケニーさんが残念そうな顔をしてましたけどね。


 明日は早朝に動き出すので早めに休むメンバー達。サーシャさん、ミック君、ライ君、リルちゃんも空気を読んでスタッフルームに早めに入っていきました。僕も早めに休みましょう。


 さあ、明日はいよいよ討伐です!

(((o(*゜▽゜*)o)))♡

アクセスありがとうございます!凄いブックマークが増えてるし、良いねがついてる…… !!嬉しいなぁ(*´꒳`*)

本当にありがとうございます♪明日の英気も養えました!頑張りますよー!でも更新多分お昼です。それでも宜しければ是非アクセスしてみて下さいませ♪

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