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待望の女湯設置しました

 皆さんこんばんは、トシヤです。ええ、今晩なんですよ、まだ。


 あの話の後、ライ君、リルちゃんは流石に限界を迎えた様で、宿の部屋に戻っています。ミック君とサーシャさんは、そろそろ目を擦りあくびをするのが多くなっていますが、粘ってますねぇ。


 ゼンさんとリーヤはキイと絶賛料理談義中。あの二人元気です…… 。


 そして現在僕は両手に花?いいえ、四方に花でしょうか。女性陣に囲まれています。これもまぁ、僕の発言故なんですよねぇ……


 「あ、もうすぐ日が変わりますから僕は寝ますね。そうそう、明日はみなさん期待の設備設置しますよ。楽しみにしてて下さいね」


 まぁ、もう少しで日が変わる時に、この言葉を吐く僕が迂闊なんです。なんの設備かは言って無いのに、それだけで察する女性達の期待度が高い事が本当にわかりました。


 「明日ってもうすぐよ?」「え?MP回復するのは次の日?って事は後数分じゃない?」「そうねぇ、これは今見ておかないと明日仕事にならないわ〜」「トシヤ兄〜!お願い!」と女性陣にお願いコールをされたわけですよ。


 慣れたとはいえ、全員美人or可愛い女性達ですよ。そんな人達に囲まれお願いされて断われる男がいますか?ここで出来る事をやってあげるのが、(おとこ)ってものでしょう。


 まあ、僕も見たいですしね。…… そろそろ良いでしょうか?かなり身体軽いですし。


 「エア、僕の魔力量回復していますか?」


 「確認致します。現在オーナーの魔力量は完全回復し、そこからホテル管理の為の魔力を差し引きますと、現在MP49,250でございます。では予定通り、大浴場、脱衣場[大浴槽、ジャグジー風呂、ジェット風呂、サウナ付き]女性専用 *アメニティ有 MP45,000を設置致しますが宜しいですか?」


 大浴場・脱衣場女性専用という言葉がエアから発せられると、「「「きゃあ!」」」という嬉しそうな歓声が聞こえて来ました。やっぱり専用って良いものですからねぇ。


 「オーナー、設置完了致しました。大浴場・脱衣場女性専用も管理の為、毎日MP550消費させて頂いても宜しいでしょうか?」


 「勿論です。ホテル管理の為には惜しみません」


 僕とエアとのやりとりの間もソワソワしている女性達。では、いきましょうか。男性風呂よりMP5,000も高い女性専用を確認するために。


 「さて、皆様。お待たせ致しました。では当館の女性専用大浴場へとご案内致します」


 僕も頑張ってエスコートしようとしたのですが、左右の腕をメイさん、フランさんに掴まれ、背中はエルさんに押される形で喫茶店を出る羽目に。カルナさんは微笑みながらついてきます。その姿を憐れみの目で見送るゼンさんとリーヤの姿は僕から見えませんでしたが、すぐに気持ちがわかりました。


 男湯の隣りにできた赤い暖簾がかかった女湯。暖簾をくぐると「「「きゃあ!綺麗!!」」」「あらぁ」と黄色い歓声が上がります。


 脱衣場があるのは同じですが、大きな違いは洗面所が独立しているんです。全体的に木の香りが心地よく清潔感のある内装で、部屋の真ん中に脱衣カゴがあるのは男性用と同じですけれど。


 違いは洗面台の数です。左の脱衣場にも三人同時に使えるドライヤー付き洗面台があるのに、右奥にはコの字型に7つも洗面台が配置されているじゃないですか!あれパウダールームっていう部屋らしいです。


 このパウダールーム、アメニティや設備がすごい。一般的な歯ブラシやクシやカミソリは勿論、ティッシュやコットン、さらには化粧水や乳液等の基礎化粧品でしょうか。それに何種類ものヘアアイロンとここにもドライヤーがあります。


 これは…… 女性がなかなか出てこない理由を垣間見た感じですね。


 「トシヤ兄これ何?」「これどうやって使うの?」「この魔導具っぽいのは?」「あら〜、何か凄い所ねぇ」と怒涛の質問タイムがやってきましたが、僕にも何が何やら。助けて下さい!エア先生!


 「オーナーに代わりまして私エアが説明をさせて頂きます。まずは皆様、洗面台の下にある椅子にお一人ずつお座り下さい」


 エアの指示にパッと従う女性の皆さん。行動が早い……


 「こちらでは皆様の綺麗な肌をより整え、更には艶やかな髪を様々な髪型に変化させて、より美しくなる事が出来る設備が整っております。まずは大事な肌のお手入れから……」


 エアの言葉を聞き逃すまいと真剣な表情の女性達。これは邪魔してはいけません。エアを残して(犠牲にして)僕は大浴場の方も確認します。


 大浴場はほぼ男性風呂と同じ作りですね。違いは全体の色合いが女性らしいクリーム色になっているくらいでしょうか。これなら説明はいりませんね。


 安心して僕は女性風呂を後にし、喫茶店に戻ります。


 喫茶店に戻るとまだキイと話している二人。その二人の膝には、ミック君とサーシャさんが乗っています。どうやら寝てしまったらしいですね。


 寝ている二人を抱きながらも白熱している料理談義。ここも僕がいなくとも大丈夫でしょう。


 いやぁ、やっと寝れます。僕はオーナー室を開けるとすぐに着替え、ベッドに倒れ込むように眠りにつきます。


 異世界三日目の夜は長すぎました。ふう。



 ****************


 ん〜!!ぐっすり眠れました!不思議な事にいつもより布団が寝心地良かったんですよ。


 あれ?エアは何処でしょう?

 というより、いつの間にオーナー部屋変わったんですか?


 二段カプセルベッドが無くなり、大きなベッドにサイドチェアとサイドチェストのある部屋に変わっています。普通の部屋よりは狭めですけど…… エアに聞きにいきましょうか。


 着替えて顔を洗いオーナールームから出ると、グランが誰かと話しています。珍しい。


 「では、朝までお嬢様方のお相手をしていたわけですね。我々は大丈夫ですが、お嬢様方はお疲れではないでしょうか?」


 「いえ、これも情報共有しておくべきだと思いましたが、どうやらこの世界の女性は体力気力共にかなりパワフルだと思われます。ですが、繊細な女性ではありますから言葉の選択は常に上品な設定でいくべきでしょう」


 グラン誰と話しているかと思えば、フロントに置かれているエアじゃないですか。君たち念話も可能でしょうに。


 「「オーナー、おはようございます」」


 僕がいる事を察し、グランとエア揃って挨拶をしてくれます。


 「おはようございます、グラン、エア。エア、夜から明け方にかけてご苦労様でした。皆さん何時に帰られましたか?」


 「ご報告致します。一の刻より前、地球時間で行くと午前1時過ぎにゼン様、リーヤ様、ミック様、サーシャ様が宿へとご帰宅。カルナ様、メイ様、フラン様、エル様も午前2時には一旦ご帰宅。こちらの四名様は三時間後にまた来館され、既に入浴兼パウダールームをご利用されております。その際もまた私がご案内させて頂きました」


 「うわぁ、ありがとうエア。パウダールームの使い方に慣れるまでは、エアにお願いする事多くなりそうですね。それで、オーナールームは僕が寝ている時に、変えてくれたのですか?」


 「いえ、オーナーが寝る前には既にカプセルホテルBタイプに変更させて頂いております。Bタイプはキャビンルームとなっております。オーナールームは現時点で最も良いタイプへと自動変換される仕組みでございますので、ご了承下さいませ」


 なんと、昨日僕が寝る時にはチェンジしていたとは。僕よっぽど眠かったんですねぇ。


 「わかりました。ではグラン、現在のホテル状況を教えて下さい」


 「畏まりました。現在入館者はサーシャ様、ミック様、ライ様、リル様の四名でございます。サーシャ様はリル様を連れて入浴中。ミック様、ライ様はキイが対応しております」


 「ありがとうございます、グラン。エア、僕の魔力残量を教えて下さい」


 「はい、現在オーナーのMPは4,250でございます」


 とすると、今日は食事位は大丈夫ですね。…… あと気になっていたのはまだあるんですよねぇ。


 「グラン、【亜空間グランデホテル設定】画面出して貰えますか?」


 僕の指示に「畏まりました」と画面を表示してくれるグラン。


  【亜空間グランデホテル フロント】


  【宿泊者登録】

  【宿泊状況】

  【大浴場利用者登録】

  【大浴場利用状況】

  【大浴場・脱衣場管理】

  【フロントスタッフ登録】

  【大浴場スタッフ登録】

  【(備品発注)】

  【(お土産コーナー)】


 気になるのは【(備品発注)】と【(お土産コーナー)】 の二つ。

 これ何でしょうね?


アクセスありがとうございます!(*´꒳`*)嬉しい事にブックマークが14に増えています!ああ、感動。そして昨日のPVが一日で800以上いき、とても驚いています。着実に見てくれる寛大な読者様が増えている!力になります。さて、うまくすれば今日もう一本いけるかも知れませんが、やっぱり未定。明日は必ず更新しますよ〜。宜しければまたアクセスしてみて下さいませ。

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