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ゼンさん一家全員集合!です

ありがとうございます!PV3200超えました!感謝です♪

 「…… おかしいな。なんでみんな揃っているんだ?」


 最後に仕事を終えたゼンさんが、喫茶店を開けて開口一番に言った言葉です。現在夜にも関わらず喫茶店は、ほぼ満席状態。カウンター内には張り切って立っているミック君。カウンター席には、ぐっすり眠ったライ君、リルちゃん、仮眠をとったサーシャさんに、エルさん。


 二つのうち一つのテーブル席には、奥様のカルナさん、長女メイさん、次女フランさん。もう片方のテーブル席に僕とリーヤ。ゼンさんは僕らのテーブル席につく事にしたようです。


 「父さん遅いわよ。お風呂入るの遅くなるじゃない!」

 「メイ姉仕方ないよ。また遅くなる事確実だもん」

 「エルちゃんの言うとおりねぇ。だって新しい施設が出来ているし、食べ物の出る箱も確認したいし」

 「お母さん!自販機だよ!」「ええ?ミック自動販売機でしょ?」「サーシャだってさっき教えて貰ってたじゃん!」


 いやはや、賑やか賑やかです。

 

 「おとうしゃん、おつかれしゃま」「だいじょうぶ?」というライ君リルちゃんにも癒されますし。「何か頼むか?」とお金を用意するリーヤに、黙々とパフェを食べているフランさんはマイペースですし。面白いですねぇ。


 「おお、ライ、リルありがとうなぁ。リーヤ食べるのは後だ。まずは飲み物を頼んでくれ。済まない、トシヤ君。こんなに大勢で来てしまって」


 「いいえ、構いませんよ。楽しいですし」


 そう言っている間に、リーヤがミック君にコーヒー頼んだみたいですね。ミック君張り切って「畏まりました!」ですって。なんかニヤニヤしてしまいます。ゼンさんは黙ってその様子を見ています。


 「お待たせしました」とお盆にコーヒーを乗せて持って来たミック君。キイに言われた通り「お好みでお砂糖ミルクもお使い下さい」と伝え、ぺこりとお辞儀して戻っていきます。エルさんやサーシャさんから「その調子!」「ミック凄い」と褒められています。


 「…… トシヤ君、何やら俺の知らないところでミックが成長しているんだが」

 「ミック君頑張ったでしょう。この事も後でお話ししますが、まずはゼンさんご家族全員の答えを聞いてから、お話ししたいと思います」


 僕とゼンさんが話し始めると、ガヤガヤしていたみんながピタッと静かになります。苦笑して話し始めるゼンさん。


 「もう答えは言ってる様なものだがな。だが、改めてこちらからもお願いしよう。木陰の宿全体でトシヤ君、君と協力体制を組ませて欲しい」


 「「「「「「お願いします!」」」」」」

 「「おねがいしましゅ」」

 「うふふ、分からないところがあったら言ってねぇ」


 なんと全員から宜しくコールです。これは嬉しい!


 「こちらこそお願いします」と言う僕の声の後に「「「宜しくお願い致します」」」とグラン、キイ、エアからも声がします。


 みんなで顔を見合わせて、なんか畏まったのがおかしくて一斉に笑い出します。嬉しいなぁ、みんな僕らを受け入れてくれました。異世界に来て、ここの宿に来てよかったなぁと、思った瞬間です。


 そこからはキイやグラン、エアも交えて改めてこの亜空間グランデホテルの詳細をみんなに伝えていきます。現在の設備、これからの設備、スタッフ登録の事も。


 「お父さん。僕からお願いがあります。僕はキイさんのスタッフになって、キイさんからいっぱい学びたい。だからスタッフにならせて下さい」


 丁度その話になった時にミック君が話し始めます。


 「お父さん、私はグランさんからお客様の対応の仕方を学びたい。私もスタッフにならせて下さい」


 こちらはサーシャさん。実はお風呂から上がった後、ミック君の話を聞いてサーシャさんも考えていた事を話してくれたんです。しかもミック君と同じ喫茶店ではなく、店を総合して見る人になりたいんですって。コレは僕もびっくりでした。


 異世界の七歳児はしっかりと考えているんですね。これにはゼンさんも驚いたみたいですが、ある程度予想はしていたらしいです。


 「多分誰かトシヤ君の宿に行くだろうと思っていたが、まさかミックとサーシャだとはな…… 。リーヤ、メイ、フラン、エル。お前達こそいいのか?こんなチャンスないぞ。コレから絶対大きくなるホテルで働くなんて」


 成人組とエルさんに確認をとるゼンさん。顔にはしっかり行って欲しくなさそうな表情が出てるのに、あえて意見を聞くとは子供思いですね。


 「父さん、跡取りに向かって何言ってんだよ。行くわけないだろ。俺は木陰の宿を盛り上げていきたいんだ」


 呆れた口調でゼンさんに言うのはリーヤ。


 「私、結婚したとしても辞めるつもりは無いわよ」

 「え?メイ姉さん、予定あるの?」

 「例えよ!例え!言わせないでよ。フランこそどうなのよ」

 「え?私木陰の宿のスタッフですけど?これから先も」


 コントみたいな返事をするのはメイさんとフランさん。


 「お父さん私が防波堤になってないと、木陰の宿も大変になるのよ。それにここで目を光らせておけば、トシヤ兄の助けにもなるし、一石二鳥でしょう?」


 流石看破スキル持ちのエルさん。木陰の宿と僕のホテル両方守るつもりです。


 子供達の思いを聞いて感極まったゼンさん。「す、すまない…… ちょっと待っててくれ…… 」涙声になって天井を見上げています。そんなゼンさんを優しく後ろから抱きしめるカルナさん。夫婦仲が良いんですよねぇ。


 あったかい雰囲気になってしばらく見守っていると、落ち着いたゼンさんがミック君、サーシャさんの方に向き直ります。


 「ミック、サーシャ。キイさんとグランさんからしっかり学びなさい。トシヤ君。二人を宜しく頼みます」


 二人を見てから僕に頭を下げるゼンさん。


 「「やったぁ!!」」と二人抱き合って喜ぶミック君とサーシャさん。


 僕はと言うと、いや、僕の方が頭を下げないといけないのに、とあわあわしてしまい「「お任せ下さいませ」」と良いところをグランとキイに先に言われてしまいました。いや、君たち僕に言わせて下さいよ。


 そんな一幕がありましたが、その後はスムーズに話し合いが進みます。


 まずは僕の今借りている部屋を、一階のゼンさん達の住む一室に移すこと。コレから出入りが激しくなるでしょうからねぇ。今更ですが、木陰の宿は一階に食堂と調理場、トイレとゼンさん家族が休む部屋が三つあるそうです。


 そのうちの一つを完全に空けるから、気兼ねなく常時亜空間グランデホテルへ行けるようにして欲しいと言われ、僕は何にも問題ないので即座に頷きます。

 

 そしてミック君、サーシャさんは、スタッフルームができ次第そちらへ移動が決まりました。


 ゼンさん人良すぎて、部屋代要らないって言うんですよ。いやいや、それは駄目でしょう。と、反論しパスポート申請機設置後ゼンさん家族全員に対して、入浴年間無料パスポート進呈ということでなんとか折り合いがつきました。コレには女性陣大喜びでしたね。


 そして面白い友人関係が判明。


 「え?ゼンさん商業ギルド長と知り合いなんですか?」


 「腐れ親友とでも言うのかな。あいつ商売に関しては憎たらしい時もあるが、腕は良いし根は真っ当だ。今後のトシヤ君の展開に関わらせても良いと俺は考えている」


 うわぁ、世間は狭いです。まずは商業ギルド長へのラインは繋がりましたね。


 「トシヤ兄。確か冒険者ギルドにも話持ち掛けるんだよね。だったら今日から泊まっている「クライム」も巻き込んでみたら?あのチームなら私推すよ」


 とエルさんからの提案。そうか、ランクAのパーティはギルド長にも顔が効きますからね。


 この二つの提案に関しては、全員からオススメを受けましたから是非とも機会を作ろうと思います。でも設備を整えてからプレゼンテーションしたいですね。


 しばらくは設備の増強をメインにしていきたい旨をみんなに伝えます。


 そして次の増強設備はと言うと……

 女性陣に存在する事バレていたんですよ。

╰(*´︶`*)╯♡

アクセスありがとうございます!嬉しい事にブックマークが12件に!少しずつでも皆さんが読んで下さっている事を実感して歓喜しております。今日の更新はこれまでですが、明日も頑張りますよ〜!ただ、予定と仕事が重なり午後一本だけの更新になりそうです。宜しければまたアクセスしてみてくださいませ。

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