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特殊ギフト「亜空間ホテル」で異世界をのんびり探索しよう《本編完結済/書籍化》  作者: 風と空
第2章 出張扉設置編

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亜空間庭園作りましたよ

長く期間あけてしまいすみませんでした。

 皆さん、自分よりも能力のある人達を相手に隠し事はするものじゃありません。会議室で吐かされましたよ……色々と。いやはや……


 「はぁ……オーナーは目が離せません。ですが、いい事を聞きました。これは是非設置して下さい。とても有用な物になるでしょう」

 「うわぁ……トシヤ。お前、何更に遊び道具与えてんだよ。そんなもん与えたら……」

 「デノン?何が言いたいのですか?」

 「いえ、何も」


 まあ、微笑みのシュバルツ様にかかればデノンさんも何も言えなくなりますよねぇ。


 「とにかくオーナーはこのまま出張扉の設置を急務とします。そして各ギルドにはゲセナ人は警戒しつつも泳がせておくようにしましょう」

 「え?シュバルツ様、ゲセナ人排除しないんですか?」

 「トシヤ、トシヤ。耳貸せ」


 僕は街からの排除を提案したんですが、シュバルツ様は泳がせる事を提案します。疑問に思った僕にデノンさんが教えてくれた情報は驚きです!


 「ゲセナ国内部からの告発が届いたのですか⁉︎」

 「ふふっ、それだけではありませんよ、オーナー。あの腐った国を懲らしめるために潜入諜報員に仕掛けをして貰っています。それが上手く作用するためには、しばらくこちらの手の内で踊って頂く必要があるのですから」


 驚く僕に、更に微笑みながらシュバルツ様が何やら企んでいます。それに対して「ゲセナ、怒らせる相手を間違えたな」と遠い目をしながらデノンさんがため息を吐いてますねぇ。


 うん、全く同意します。そして何かイキイキしているシュバルツ様。これは全面的に任せましょう。因みに僕の計画を知った上でシュバルツ様が言うには……


 「オーナーが気の済む様に動いて下さい。こちらも便乗させていただきます。ですが!何度も言いますが、何か大きな事をする際は必ず連絡して下さいね」


 うん、逆らえません……。でもシュバルツ様からも許可貰えましたよ!じゃ、ジワジワ行きましょうかね。


  **********


 という事が昨日の出来事です。

 いやぁ、シュバルツ様の心配ゆえのお説教もついてきたものですから、その後の僕は精神的にぐったり。その後は温泉に入って、部屋でライ君リルちゃんに癒してもらいました。


 で、ゆっくり寝た現在、僕は今日の護衛のテラと休憩所でコーヒータイムです。

 

 「いやあ、ここはいつ来ても涼しいな」

 「全くだ。今年の夏はまた暑くてな」


 最近ホテルの休憩所では、商人さん達や各街の人達が涼みに来る姿が多く見られる様になりました。まあ、ここは過ごしやすいですからねぇ。今日も休憩所は利用者がいっぱいです。


 因みにターミナルも一緒ですよ。各ギルドから避難民ならぬ避難職員が逃げ込んできてます。いやいや、魔導具あるでしょうに。ん?節約?ああ、僕に支払いがあるからですか。それは仕方ないでしょうかねぇ。


 まあ、亜空間グランデホテルは今日も盛況でいいですけどね。そうそう、盛況といえばB2の温水プールも盛況ですね。冒険者の皆さん体力作りだと、バシャバシャ泳ぎまくっています。


 フィットのジムも人気ですね。汗をかきまくって温泉に入るのが今冒険者の間で流行っているとか。アルコの碧への誘いも街の人達に人気ですし、海原への誘いはシームズの皆さん専用の扉になってきましたしねぇ。


 それに男女問わずテーマパークへの誘いは人気が衰えませんし。今はウォーターカーニバルをやっていて、びしょ濡れになりにわざわざ行くとか。で、帰りにスパリゾートの温泉コースだそうですよ。


 もちろんフティのラフティングは、今が稼ぎ時みたいですね。朝から夜まで予定がびっしりみたいです。皆さん楽しんでいる様で何より。


 「で、トシヤ。お前は動かないのか?」


 呑気にコーヒーを飲む僕に、呆れた様に聞いてくるボルクさん。なんだかんだ言いながらもボルクさんだって「月刊レンタカー」読みながらですし、スレインさんは携帯ゲームしているじゃないですか。グレッグさんは漫画の「ひろしの酒」読んでますし、ジェイクさんは「世界酒巡り」ってまた新しい雑誌読んでますし。


 「今日はゆったりする日にしたいんですよ」

 「お前の場合はゆったりしすぎだ。ジムでも行くか?」


 大変です!ジムはあの地獄が待っています!………ならばここはまだ散歩がいいです。散歩ならアルコの風光明媚の扉もいいですけど、僕はやっぱりホテルからすぐ出れる庭が欲しいですねぇ。


 ん?そういえばなんかホテル関係でありましたね。


【名称】亜空間グランデホテル

 【設定バージョン 8】1・カプセルホテルAタイプ

          2・カプセルホテルBタイプ 

          3・ビジネスホテルAタイプ

          4・ビジネスホテルBタイプ

          5・シティホテルAタイプ

 6・シティホテルBタイプ〈エグゼクティブスイート〉

 7・リゾートホテルAタイプ〈コンドミニアムモデレート〉

 8・リゾートホテルBタイプ〈コンドミニアムスーペリア〉

 【バージョンアップ】0/1,000,000(魔石数)

(別館ドリームホテル・ツリーハウスタイプ)     

 【限定オプション店】

  6F グランデバーラウンジ・憩[エグゼクティブフロア内]

      2F 漫画喫茶「Green Garden」

        会議室三部屋&館内Wi-Fi

     スパリゾート・癒 [ターミナル側通路有り]

      1F グランデツーリストアルコ[連絡通路]

          コンビニエンスストア

        ビュッフェレストランottimo

      B1 フィットネスクラブ

B2 温水プール・脱衣室・簡易シャワー付き

    (亜空間庭園 MP 200,000)←おお!これです!

  *ドリームホテル・ツリーハウスタイプ開放後購入可能。

 【空調設備】 ON /(OFF)一日MP700消費

 【室内清掃】毎朝(館内全体) ON/(OFF)一回MP12,000消費

 【室内防音、消臭】館内全室 ON/(OFF)一日MP2,000消費

 【音声対応設定】ON/(OFF) 初期搭載機能

 【フリードリンクコーナー補給】 常時 ON/(OFF)一日MP1,500消費

 【スパリゾート・癒[メンテナンス・泉質、水質管理・清掃]】常時 ON/(OFF) 一日の消費 MP15,000


 あるじゃないですか!庭!バージョンアップの魔石も今はありますし、やるべきですね!あ、シュバルツ様にメールしておきましょう。ってこれでよし。


 「そうですね!ボルクさん。やっぱり人間動かなくては!」

 「なんだ?いきなりやる気出したな?」


 急にテンションが上がった僕に、警戒するボルクさん。おや、僕の行動に慣れてきましたねぇ。


 「ふっふっふ。ではお見せしましょう!エア!ホテルのバージョンアップと亜空間庭園の設置をお願いします!」

 「畏まりました。オーナーでは次の種類からお選び下さい。

 『日本庭園/回遊式庭園/英国式庭園/ルネッサンスの庭/アラブの庭/…』いかがなさいますか?」


 おお!いっぱい種類あるものですねぇ。でも庭といえばこれでしょう!


 「エア!回遊式庭園でお願いします!」

 「畏まりました」


 エアが返事をすると、いきなり入り口近くが大きな光に包まれました。あ、受付していたお客様いらっしゃいましたねぇ。巻き込まれたお客様いたら一週間のホテル宿泊無料でお願いしますか。グラン対処任せます!


 そんな感じで呑気に構える僕の周りでは……


 「こいつ本当にいきなりなんだよな」

 「仕方ねえよ、ボルク。トシヤだもん」

 「グレッグに同じ」

 「……アイツ、シュバルツ様にどうあっても叱られるな」


 と言っていたとか。グレッグさん、スレインさん僕が理由で完結するのはやめて下さいよ。ジェイクさん、僕はちゃーんと連絡したから大丈夫ですって。


 「ささ!皆さん確認にいきましょう!」

 

 ウキウキしている僕とやれやれと言った表情のテラのメンバー。その後を商人さん達や暇を持て余した冒険者さん達がついてきます。


 「「「おおおおー」」」


 皆さんの感激の声と共に入り口から庭に出ると……


 見事に整えられたツツジとサツキ。道はきちんと整備されていて楽に見て回る事ができそうです。皆さん見た事のない景色と花に商人さん達はじっくり楽しんでいます。冒険者のみなさんは「先進もうぜ」と余韻を楽しむのは難しそうですけど。


 ここの庭は池や噴水、花を愛でる橋、そして四方の扉を開放している東屋等が所々に配置されています。色んな形の池や噴水、赴きのある滝まであります。


 おススメは東屋ですね。丁度庭園の真ん中にあり、フリードリンクコーナーがあります。流石にお酒はないですけど、代わりにあるのはソフトクリーム製造機です。紙カップに自分で盛り付けるタイプですね。


 僕上手くいかなくてカップの中N字になったソフトクリームがあります。ここでも器用なのはボルクさんとジェイクさん。教えた通り、理想のソフトクリームを作ってました。グレッグさんとスレインさんは遊んでましたから、ほどほどです。だって何処まで高く盛れるか挑戦して、手で支えて食べているんですよ。冒険者はみんなそれ面白がってマネしてました。全く。


 それにしても東屋から見える景色は、池と季節の紅葉樹が配置されていて爽やかなんですよ。これ時間によって色合いが深まっていくみたいです。自然の木じゃないんですか?あ、ここは違う?ほうほう、そうですか。どうやら夜はライトアップもあるそうです。

 

 いいですよねぇ、食後の散歩。滝や水の流れは爽やかさを、緑は美味しい空気と緑の香りを。配置によって作り出された景観によって心の潤いを与えてくれる庭園。


 「いやあ、いいものを作りました」

 

 うんうん頷く満足気な僕の後ろでテラのメンバーは……


 「こいつ自分のやりたい事には積極的に動くよなぁ」(ボルク)

 「しかも規模がでかい」(グレッグ)

 「これ、シュバルツ様にメールでしか伝えてないんだろう?」(スレイン)

 「ああ、どんな反応が来るか手に取る様にわかるな」(ジェイク)


 なんか不安な事を言ってますねぇ。

 大丈夫ですって、連絡したんですから。


 その時は強気な僕でしたが「貴方は約束と言うものをどう捉えていますか?」と後からしっかりお叱りを受けた僕。


 おかしい……庭を作っただけなのになぁ。


 不満気な僕にエアが話かけてきます。え?何ですかエア?明日はシュバルツ様が立ち会うって?……まぁた、エア情報流しましたねぇ。

 

 まぁでも丁度いいですね。

 さ、動きますか。ゲセナ対策その1を!


アクセスありがとうございます。体調も戻り毎週水曜日更新に戻ります。よろしくお願いします(^^)

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