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帝城内宝物庫

帝城内宝物庫


そこには今までに他国から奪ったお宝や、国内で作られた芸術品が沢山収められている。

その中には竜王ボルケールの国(島)であるドラグニアから先代帝王が盗み出した虹の王卵がひっそりと収められている。

魔王の策略により呪いを掛けられた虹の王卵は黒いまま、そう未だ呪いを帯びているのが分かる、現帝王ジードが手に取ってからは魔王がその体を操り、宝物庫へと戻しておいたのだ。

宝物庫には基本的に帝王かもしくはその親族しか入れないのだが、後に親族になるものであれば又宝物庫に入ることができるようになる。

そう魔王は今回失敗したとして、次の帝王や親族を操ればまた同じように帝国を支配することが可能になると考えた。


「こちらです」


正気を取り戻した帝王は竜王ボルケールと魔女ジャクラインの悲願である虹の王卵奪取へと王手を掛けていた。

帝城のさらに奥にある扉から先は地下宝物庫へと降りる階段がある、大きな扉には魔法でカギがかけられており、そこは帝王の親族しか開けられない。

大きな扉の取っ手に帝王ジードが手を掛けると、ガチャリと言う音がして扉は勝手に開いていく。

そして自動的にその中へと続く通路の脇に灯りが燈っていく、全て魔法で灯りが燈るように作られているらしい。

帝王を先頭に8人はその中へと入っていく、階段通路は階段を20メートルほど進んだところでその先は広間に代わっていく、地下と言ってもそれほど深くはなさそうだ。

但しその広さは想像以上だった、まさか地下にこれほどの広さの宝物庫を作るとは。

まるで宝物庫を作るためにお城を作ったようだ、規則的に支えるための柱が延々と続いている、数えただけでも50本以上はあるだろうか、それも一つの柱の太さが2メートルはありそうな太いものだ。

そして柱と柱の間には箱や棚、そして武器や宝飾品など、埃をかぶってはいるがお宝が延々と収められていた。

そしてそれらお宝を眺めながら進んでいくと突き当りの壁には立派な棚があり、いくつかの宝飾品が置かれていた。

その中にありどう見ても今はお宝とは言えない卵のような形をした物。

その大きさは縦横20センチほどの真っ黒い卵、その周りからは黒い湯気のようなものが出ており、いかにも呪物だと分る様相を呈していた。


「あれだ」ジード

「まるで温泉卵ね」アリスリア

「大きさはまるで違うようだが」ドーン

【ようやく取り返せたな】

「待ってまだ触ってはだめよ」

【おっと気が急いてしまった】

「聖女様出番です」

「任せて!」

「この身に宿る浄化の力よ顕現せよこの卵から不浄の力を取り除け、パーフェクトクリーン」


ラポーチが卵に手をかざし呪文を唱える、ラポーチの手が光り出しその光が卵まで浸蝕していくと、卵から湧き上がっていた黒い湯気のようなものがその光に取り込まれて行く。

まるで闇が光の中に溶けていくかの様、数秒後光が止むとそこには名前の由来通り虹色をした卵が目の前に現れた。

だが…変化はそれだけでは終わらなかった。


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