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船旅は延期

船旅は延期


その後はマフィアのボスも船の船長も牢屋の中へもちろん辺りに転がっていた手下も同じく奴隷紋を刻み牢屋へ直行。

近いうちに奴隷として売られることになった、これで港町のマフィアは壊滅した。

そして彼らの持ち船を5隻手に入れることになった。


「あんた達これからどうするの?」

「俺は予定通りエイジアル王国を目指す」

「その話少し待ってもらえないかな?」

「いけるなら直ぐ行きたいが今は結局待たねばならん」

「じゃあ決まりだね」

「なんだ?どう言う事?」


それは思っても見ない申し出だった、領主はこれで町を完全に支配する事が可能になり。

次の日からは町の改革に乗り出した。

漁業の自由化と税金の見直し、そして仕事の斡旋。

勿論今まで無かった漁業組合と船舶組合を作り領主がその組合長をかねる事にした。


「いや~マフィアを粛清してからの方が面倒だわ!」

「そうね、でもこれでやりやすくなったでしょ」

「ええ 最初巨人ちゃんたちが来たときは何言ってんのと思ってたけどね」

「で考えてくれた?」

「もう 仕方ないじゃない、でも外へ出てもちゃんと連絡よこすのよ」

「解ってるわよ、おねえちゃん」


要するにアリスリアはドーン達の旅についていくことにしたのだ、しかも手に入れた船を使って。

それにはまず船を改造した、彼女は奴隷に船を漕がせるより帆を大きくして魔法で揚力を得て進ませる方法を試みる。

奴隷を使う方法ではスピードが遅いだけでなく人数分の食料が必要になる、そう彼女はこの世界で初の魔法航行術をまっ先に取り入れたのだ。

その船はマフィアたちから手に入れた中型船を改造する事にした、櫂を使い漕ぐ方式は辞めて布を多く使った帆船を作るその改造に半月がかかったが、その船に最初に乗るのはドーン達。

今度は船賃などはかからない、船はフローゼル商会(領主経営)の物として一応定期航路を作る、その副代表兼船長としてアリスリアが就任、まずはエイジアル王国への航路を開拓することになった。


「どう?かっこいいでしょ」

「隊長が船に興味があるとは思わなかったよ」

「あらこれでも私は博識なのよ」

「それでこれからどうするの?」

「う~ん私もあんたらの旅についていこうと思うんだけど」

「それはかまわないが、領主の妻と言う立場は?」

「元々この町には厄介払いで来たんだし、そこからいなくなろうとあまり問題ないと思うのよね」

「やれやれね」

「おねえだってそう言ってたじゃない」

「そうだけど居ない間はどうすんのよ」

「そこはお願いするわ」

「肝心なとこで丸投げじゃない、いいわよその代わりあたしも好きにやらせてもらうわ」

「元々その契約でしょ」


ドーンとレドラは2人のやり取りを聞いて、ようやく話のつじつまが見えてきた。

この二人は結婚と言う形だけを装いある契約を交わした、表向きだけは夫婦として暮らし普段は自分達の好きな事をする、もちろん子供を作ったりと言う事も無し。

但しそれもこの町に赴任する前までだったらしい、中央から左遷された二人は、立場など気にせずこの町では地を出して好きに暮らすことにしたということ。

それでも中央からお呼びがかかれば、偽装しなければならないのだが。

今回の事でその役割はフローゼルが担当する事になった。


「じゃあ向こうの国との契約はあんたに任せるからね」

「まかせなさい」

「それにしても巨人ちゃん達強いのね」

「聖拳のおかげよ」

「本当にそんな事があるのね、そのうちあたしの剣も頼んじゃおうかしら」

「お兄ちゃんの剣は変わんなかったよ」

「おにいじゃなくておねえちゃんでしょ」

「あ 間違えた」

「ラポーチもう試したのか」

「だってやってみないと解らないから」

「まあいいわそのうちぼろぼろの剣を見つければ良いんでしょ」

「それならば有りなのかもね」


「それで何時出発するの?」

「1週間後よ、今船員を集めているわ、最初の船長は私がやるけど航路を確保した後は別の人に任せないといけないし」


中型船とはいえ、全長は20メートル以上あるので船員が最低10人は必要。

帆を操る知識や羅針盤を利用して海を渡る知識も無ければいけない、


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