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港町ローゴス

港町ローゴス


ドーン達、船で入国組は遅れる事1時間、魔王国の玄関港ローゴスに到着する。

船は港に着くがドーン達一行が町へと入るには魔族の部隊と戦うしか先へは進めない。


「そこをどいてもらえるか?」ドーン

「何?通すわけがないだろう」

「うちからも頼むわ」フエン

「フエン将軍!裏切ったのか?」

「せやない、この戦いは勝てへんのや」

「お得意の未来視か?」

「そうや」

「ま~だ決まったわけじゃないでしょ?」ウッシー

「あらあんたも来とったんやの」

「と いうか~その数でこちらの戦力に対抗するのは無理じゃん」


確かにフエン将軍は数人の兵士しか連れて来なかった、この戦は竜族5人が関わると知って犠牲者を出すより戦後の補償として港町トローレにおいてきた、その数3790人。

今は帝国軍の元こき使われている事だろう。

戦えば全滅するところだった、魔王国のローゴス港へとやってきたのは竜族2名そして勇者3名と魔術師2名。

だが魔術師の一人は血の魔女ジャクラインだ、そもそも竜族2名の強さは想像できない。

火竜ボルケールの強さは見ているがそこに水龍ミュールが加わっている。

現在は変身して人型になっている2人。

やはり本来の姿にならなければ信用できないと言った所か?


【やはりこの姿では信じぬか…】

「私はこの姿でもいいわよね?」


ミュールは陸戦には向いていないが強力な水魔法を使用できる。

多分局地的な雨を降らせたり土石流を発生させるのはわけないのだろう。

だがそれは火竜にとってへ少しマイナスに偏るので、連携するのならボルケールが前衛をこなし、その隙に他の勇者とミュールが加勢すると言う形が一番良い戦い方になるだろう。


「変身しちゃった方が良さそうね、見せなけりゃ分からないわ」アリスリア

【では着物を頼む】


着ている物を脱ぎ捨て全長30メートルの火竜となったボルケールが岸から町の中へと移動を始める。


「きた!攻撃開始!」


その合図とともにドーンとレドラ、そしてアリスリアが聖剣を抜くと魔族へ突撃を始める。


「あかんそない壊さんといて、ぼちぼちやで~」フエン

「グオー」

「ドガン!バキャン!ズシン!」

「セイッ!」

「ハー!ズン!ガン!」

「シュンシュイン!ズシュ!ザシュ!」

「ワ~」


暴れたりなかったのか、ボルケールもドーンもその力はすさまじく聖剣・聖拳・聖槍の威力は相手が魔族であっても勢いは止まらなかった。


「ななな なによ~」ウッシー

「こいでわかったやろ」フエン

「クッ止まらぬ…」ジョーニ


ボルケールの吐く炎は一回出すと数分のインターバルを要する。

だが火が収まって攻めに行くとその前足で踏みつぶされてしまう。

火竜の皮膚には魔法でアシストされた剣や槍、そして弓矢でさえ弾かれてしまう。

真横へ回り込んで目を狙おうとすると今度は勇者たちの餌食になる。

千人以上いた魔族の兵士達だが、数分するとその数は半分以下になり半分は逃げ出す始末。

だが将軍職は逃げるわけには行かずにいた。


「おのれーまいる!」ジョーニ


魔将軍ジョーニ・サイプレスはベテランの将軍だが、竜族や勇者との戦闘経験は無い。

身長3メートル、その体は鎧で包まれてはいるが彼はハイオーガと言う種族。

一応オーガの上位種であり持っている力も通常のオーガの数倍だった。

だが立ちはだかるドーンは聖剣を手に持った時ほぼ負け知らずになる。

巨人族としての力はオーガと同等ぐらいなのだが聖剣は彼の力を数十倍へと押し上げた。


「ギャリン!」

「貴様ー!」

「負けを認めろ、すでに部下は全員逃げたぞ」ドーン

「こっちは片付いたわよ」レドラ


そう言いながらウッシー将軍の首根っこをつまみ上げるレドラ。


「きゅ~ん」ウッシーは気絶

【あとはお前だけみたいだな】


ウッシー将軍を見てジョーニ将軍も戦う事をあきらめた、すでに周りで戦っている者はいなかった。

戦いが終わり港町を見渡すと建物も含め、かなり凄惨な傷跡が残される結果となった。


「全くぼちぼちやでってゆうたのに…」

「大丈夫よ全員直しておくから」アリスリア

「こっちは私たちがやるわ」ジャクライン

「まあ仕方ないか」コッテロール

「私も手伝います」ミュール


港町制圧は何とかなったが、これから先はそううまく行くのだろうか?

すでにラポーチ達は魔王城へと潜入を開始している。

だがまだ港町で戦っていた兵士達へはその情報が入っていなかった。


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