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第3話 従魔契約

今回はルアンの視点に戻ります


最後まで読んでくださると嬉しいです!

「んん…」


重たい瞼を開ける


「夢じゃなかったのか…」


岩の天井を見てそう言う


ずっと思っていた夢だったら良いのにと思っていたんだが


「でも新しい魔法を使えるようになった…か」


喜びと人を殺してしまったというのとで

複雑な気持ちになる


「考えてもしょうがないな」


そう結論づけ起き上がり座って手を顎に置く


「ん〜」

今後どこに逃げるか考える


帰って謝れば…いや、必ず死刑になる。

ずっとここに居ようか…いや、いずれ見つかる


遠くに、、魔大陸に上陸するか…魔大陸は人間ではない魔族が棲んでいる大陸だ、そこまで行けば人間の追っては来れない、だけどかなり遠い

魔大陸を目指す、としてどうやってそこまで行こうか?


そう考えていた時


ガサッ


何かが動く音


「魔物か?!」


すぐに立ち上がり短剣を、


「チッ」

抜こうとするがもちろん短剣など持ってくる余裕はなかった


まだ使い方がよく分からない魔法で対抗するしかない


音が聞こえた方を見ると

今まで見たことない人が四つん這いで通れそうな程の大きさの穴がある



ドクンドクン

緊張で鼓動が早くなっていく






ヒョコッ

『ま、まって!落ち着いて!!』




頭に響いてくる男の子のような声と共に現れたのは


白銀の鱗

力強い翼

透き通った青色の瞳

そして1番目立つ額にある瞳と同じ色の大きな宝石


そうドラゴンだ

見たところまだ子どものようだが



それよりも、

「今喋ったのはお前か…??」


『うん!そう僕だよ!!』

『喋ったと言うより念話で脳内に直接話かけてるんだけどね』


驚いた、喋ることが出来る魔物なんて聞いたことが無い


まだ警戒だけはしながら

「どうしてここに居る?」


『だってここ僕のお家だよ』


「え?」


『君が泣きながらここに逃げ込んで来てるのをずっと見てたよ』

このドラゴンが言ってる事が本当だとすればかなり前から見られていたらしい


もう1つ質問する

「ここに住んで居るのはお前だけか?」

そう大人のドラゴンが住んでいたら絶対に殺される


『いや、ここには僕1匹だけだよ』

『僕、親の顔を見たことがないんだ』


ドラゴンの表情など変わるはずがないのに今、少し悲しい顔になった気がした


「そうか…」

警戒を解く


「それでどうして今出てきたんだ?前から見てたんだろ?」


『今回は泣いてなかったからだよ』

『それと、なんかいつもと違う気がしたんだよ』


いつもと違う…やはり魔法のことだろうか


『あと、君面白そうだからだよ』



「面白そう??」


『うん』


そう言って子どものドラゴンはニコニコしている


『なんとなくだけどね〜』


「そうなのか…?」

なんとなくとはなんなのだろうか



『んー』

そう言いながら子どものドラゴンは何かを考えている


「どうした?」


『よし!決めた!』

そう言い放ち急に近ずいて来る


「なにを?!」

急に近ずかれてビックリする


『僕と従魔契約しない?』

元気な声でとても重大な事を言う


従魔契約とはほとんどがモンスターテイマーと言う職業の人が使う魔法で

魔物と従魔契約をすると魔物が言う事を聞くようになったり魔物の首に首輪のような物が着けられひと目で従魔だと分かるようになると言う利点もある


「え?本当にいいのか?」

このドラゴンは理性を持っているのに命令されてもいいのだろうか?


『うん!』


「俺にずっと着いて来るってことか?」

従魔契約すると言う事はそういう事なのだろうか?


『うん!そうだよ!』


「で、でも従魔契約はモンスターテイマーしか使えないだろ?」


『ん?誰でも使えるはずだよ?』


「そうなのか?」

なぜ知っているのだろうか

そんな事を考えていると


『僕と従魔契約したくないの?』

うるうるした目でこっちを見てくる


「す、するよ!しよう!」

あんな目で見られては断れないとはいえ断る理由もないのだが


『やった!!』

ピョンピョンと飛び跳ねていてかわいい


『僕の頭に手を置いて!』

頭をこちらに突き出す

「わかった」

ポンと手を置く


『じゃあ唱えて!』


『【従魔契約】!!』


慌てて続く

「【従魔契約】!」


ポゥと淡い光が手と頭の間に灯る


光が消えた時にはドラゴンの首と俺の左の手首にリングの様なものが着いていた


この大きさじゃ手首を切り落とさない限り取れることはないだろう


『できたね!』


「おう!」


「じゃあこれから宜しくな、、」

「…えっと名前とかあるのか?」


『僕、名前は無いから君が付けてよ!』


「そっか、じゃあ」

あごに手を当てて考える


青色の綺麗な瞳と額の宝石が綺麗だから…

「ブルー」


「ブルーってのはどうだ?」

自分のネーミングセンスが無いのは分かっているので一応確認する


『ブルーか、いいね!!ブルーって名前にするよ!!!』

ピョンピョンと飛び跳ねて喜んでいる


「そっか、よかった!」

思っていたより喜んでくれてこちらも自然と笑顔になる


「じゃ、俺はルアン、これから宜しくな!」

握手をするように手を出す


『うん!宜しくねルアン!』


手に頭を擦り付けてくる少し鱗が痛いが…


うん かわいい


とてもかわいい


『これからどうするの?』

頭スリスリを辞めたブルーがこちらを見て言う


「うーんそうだなー」

「とりあえず最終的な目標は魔大陸に行きたいんだけど」

「まずはこの新しく授かった魔法を使いこなせるようになりたいんだ」


『じゃあ迷宮(ダンジョン)に行こうよ!』


「それはいいな!」

「あ、でも迷宮の入口は冒険者だらけだからな…」


今頃は指名手配犯になっているだろう

そんなやつがウロウロしてたらすぐに捕まってしまう


『ん?こっちから行けるよ?』

そう言ってブルーは最初に出てきた穴の中に行こうとする


「え、もしかしてその穴って迷宮に繋がっているのか?」


『うん!僕が掘ったんだよ』


なんという朗報だろうか

これで誰にも見つからず迷宮内へと行ける


「よっしゃ!じゃあ行こう!」


『うん!』


ブルーはどんどん進んで行くが俺にはかなり小さく少しずつしか進めない


進みながら聞く

「ブルーはどうやってこんな穴掘ったんだ?」

ずっと続く穴を見て疑問に思ったことを聞く


『これはね僕のスキルの《あなほり》で掘ったんだよ』


「そうか魔物は魔法じゃなくてスキルを使うんだったな」



そう、魔物は魔法じゃなくスキルと言う魔法に似たものを使う

スキルは魔法とは違い決められた動作や現象が起こるものだ


そんな事を話ながら奥深くへと進んでいく





✂︎-----------------㋖㋷㋣㋷線-------------------✂︎



「クソっ」

苛立った声が出てしまう


逃げたルアンを追って町近くの森を捜索しているが全然見つからなくて堪忍袋の緒が切れそうだ


「あーイライラする」

「僕の手を煩わせやがって」

「魔法弱者の癖に逃げ回りやがって」

「さっさと死ねば楽に逝けたのにさ」


愚痴をブツブツと言いながらふと怒りに歪んでいた顔が不気味な笑顔へと変わる


「こうなったら森ごと燃やして炙り出してやる…!!」

今度は弓は使わず自分の周りに炎のエネルギーを溜めていく


「ま、まってくださ」

「ハァ!!!!!!」

騎士の制止を聞くこともなく自分の周りに浮かぶバスケットボール程の大きさの炎の球を森の至る所に飛ばしていく


「さぁ!出てこいルアン!!!!!!!!!!」

最後まで読んでくださってありがとうございます!

良ければ感想などもどんどんお願いします!

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