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第2話 火竜の火

今回は放火犯の正体が出てきます

これはルアンが宇宙魔法を授かる少し前になる



ここはトンド町内で1番高い建物トンド時計台の屋根


月明かりだけが照らすそこでメラメラと魔法の炎のエネルギーを金銀で出来たいかにも高価な弓に溜めている男がいた


炎の矢が矛先を向けるのはボロボロな木でできた家



そうルアンの家だ


「もう我慢ならねぇ」

「今日こそ僕の町の為に死んでもらう…!!!!」


物騒なことを言いながら魔法を放出しようとしているのはレヴ・アルバード(19)


この男は父がトンド町長をやっている、いわゆるボンボンだ

だが皮肉なことにこの男が恵まれていたのは家だけではなかった…


「さぁ僕の【火竜の火】をくらいやがれ!!!!!!!」


トンド時計台からルアンの家まではかなりの距離だ


思い切り弓を引き絞り炎の矢を放つ


高速の炎の矢がトンドの町の上空を暗闇を切り裂きながら世の中の法則に従って落ちて行く


あの木造の家に寸分の狂いなく着地する


ゴォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



激しい音と共に木の家を包み込む炎



ニヤァ


思わず笑みが溢れてしまう


「相変わらず美しい炎だ!」


自分の魔法に見惚れてしまう


「僕の炎で死んでいくことを光栄に思うがい

い!魔法弱者!!!!!」


捨て台詞を叫んで帰ろうとした時

異変が起きた


夜空から降りてくる光の柱


その光がルアンの家へと降り注ぐ


「なんだあれは?!」


誰かの魔法か?

いや、この町にあんな魔法を使える奴なんていない


じゃあなんだあの光は?

神々しい光だ


まさか…いや、そんな事は無いはずだ…


そんな事を考えている内に消えて行く光の柱


光が消えて行くと同時にルアンの家の上に浮かぶ水の球


「な…んなんだ…あれは?!?!?!」


こんなに離れているのに視認が容易な程大きい水の球


次の瞬間水の球が支えを失ったように落ちていく


ルアンの家へ流れ込む


あのボロボロだった木の家はすぐに崩れたが

中から人が流れ出て来る


ルアンだ


「まさかこんな時に再覚醒するとは」

しかも水魔法に再覚醒するなんて運の良い奴だ


魔法を授かった後にもう一度授かる事を再覚醒と言う、この世界では100年に1人程の確率で再覚醒する


「だがもう一度撃つのみ!」

「次は直接殺してやる…!!」


もう一度弓を大きく構えてエネルギーを溜め始める


次は誰にも分からないように飛ばすだけのエネルギーを溜める

かなり離れて居るので誰にも気づかれずに殺す事は可能だろう


「死ね!!!!!!!」


そう言い放ち

矢を放とうとした瞬間


ルアンの周りでザワザワしていた野次馬達が

地面から生えた土の槍でグサグサと殺られていく


「なっ!!」


驚愕の光景に目を見開く


まさかあのルアンがやったのか????


だが水魔法じゃないのか???


疑問が頭を埋め尽くす


考えているといつの間にかルアンが消えていた


「クソっ」


限界まで溜めていたエネルギーを分散させて

すぐに時計台を駆け降りると


時計台の真下には騎士が、



だがこの騎士達はアルバード家直属の近衛騎士なので大丈夫だ


「お前ら騎士団に連絡しろ!」

「ルアンが町民達を殺しやがった!」


1人の騎士が大急ぎで連絡へと向かう


「我々はどうしますか?」


残された近衛騎士の中の1人が問いかける


そう問われたレヴは


口元に不気味な笑みを浮かべ


「ルアンを殺人の罪で死刑にし、我々の手で実行する!!!!!!!」

「捜しに行くぞ!着いて来い!!」


「「「「はっ!」」」」


意気揚々にそして殺意を狂気的な目に込めルアンの捜索へと出発する




こうしてルアンは殺人者として騎士団に追われる身となった…


読んでくださってありがとうございます!

次はルアンの方に戻ります

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