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禁固365年の男  作者: 獅斬武
第2章 禁固364年目
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364年目、夢は夢(※流血話し注意)

血生臭い、嫌な映像。


いつだったか、何百年前だったか、今なのか。


俺の両手首は鎖に繋がれ、上半身を裸にされた俺の背中や胸板には鞭の痕、焼けた石を押し付けられた痕もある。


気絶する度に水をぶっかけられ、爛れた肌に染みると直ぐに意識が浮上する。


「……ッ…ぁ…ぐっ…ッ」


「ひゃっははっ!まだまだ、まだまだ、ひゃっははっ!」


うっすらと開いた目に付くのは拷問する相手、嗚呼、こいつは、誰だ…?


異様に口が大きく、笑う姿と声に背筋がざわつく。


下がる首を髪を掴まれ無理やり上げさせられた。


「おいおーい、気絶は駄目じゃん?」


腫れた目を開こうとするも、少ししか開けられず、ただ見えるのは笑う相手に銀髪。キラキラ光る銀はこの場では場違いに見えた。


この、拷問はいつまで続く?いや、続いた……?


「…ッ…ぁ、はっ…っ」


言葉にならず、俺の呻き声と鞭打つ音が部屋の中で響く。


いっそう、○○し、て、くれ。
























「と、言う本でも書けば外に出た時に何かしらの同情があったりするか…?」


頭の中で描いた、外に出た時の同情してくれシュミレーション、もしくはちょっとクールな罪人みたいなシュミレーションを紙に書いてみる。いや、銀髪男より、女の方が興奮……って、SM話しじゃねー!よし、まだ一年はある、考えるのはまたにしよう。


「男女差は後にして、いかに格好良くするかだ」


外に出たらの想像が俺にはつかねーが、365年生きてるなんて言うのは世間に知られてる筈だよな?多分。


心配なのは外に出たら無職だし、手に職もない。俺が何か出来ると言ったら、もう長生きです!しか言えねェ、最初は長生き本とかどうよ?と思ったが、何で長生き出来たのかも理解出来てねーからな、これは却下。


または歳を取ってません、若い侭です!な本も考えたが、これもまた理解出来てねーから却下。


それならもう、想像と妄想を兼ねたちょっとクールでミステリアスな囚人、水無月大洋(365年の軌跡)とか書こうと考えた訳だ。


手に持つ妙にカラフルな外側をした鉛筆をクルクル回し、睦月と書かれたカレンダーの裏側に色々と妄想や想像を書き殴る。


登場人物は俺、水無月大洋。見た目はそのまま、性格は多少ねじ曲げよう。クールでミステリアス、胸に熱い何かを抱えて無実の罪で投獄、と。


書き慣れた名前を書き、俺の名前の横に補足として書き足す。……ちょ、ちょっと大袈裟なのは仕方ねェ、うん。


「次の人物……」


とんとん、と鉛筆で叩きつつ考える人物。そーいや、俺…、友達とか少なくね?想像で人考えられるか?え、どうなんだ?鉛筆を握り締め、眉間に皺を寄せて考え込む。すると、かたんと音がした。


視線をドアに向け、食事が出されているのに気付く。


「取り敢えず、腹拵えか」


鉛筆を置き、俺は食事の方へと歩き出した。

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