閑話 365年、私のおじさんはノベルゲームのシークレットキャラ
学園編、そしてノベルゲーム編スタートとなります。一週間くらいのペースにて更新致します。気長にお待ち下さればと思います。
ついにお父さんが言っていた物語が始まる。私はというと、特に何かしてる訳じゃなく、竜馬さんと話したり、佐渡さんがちょっかいかけて来たりと本当に只の学園生活を送っている。
本来のノベルゲームの話をお父さんに聞いていたけれど、ちょっと違っている。だから大丈夫かな?って少し心配になってるけど。
ただ、ノベルゲームって沢山の選択肢の中から選ばれる道筋だから、お父さんが知らない話になっているかも知れない。お父さんが言うには、大洋おじさんのルートは、竜馬さん、王妃様、佐渡さんが必要不可欠みたい。
でも聞いた話だと、大洋おじさんは学園に通うんじゃなくて、王である竜馬さんが所有する秘密の小屋で一生を過ごす筈だったから、やっぱり物語はちょっと違っているかも。お父さんの知らないルートって事かな?
そうそう今回、大洋おじさんと一緒で主人公ちゃんも学園に入学する筈。けれど私は主人公ちゃんの顔も名前もも知らない。お父さんは名前が解らなくて、姿もうろ覚えみたいだから事実上知らないに近い。
もう、肝心な所で役に立たないんだから!だからお母さんの尻に引かれちゃうのよ。
けど大丈夫、私にはある特性がある。どうやら私はノベルゲームに関係ある人がキラキラエフェクトがかかったみたいに見える。竜馬さんも佐渡さんもキラキラって周りが光って見えるし。
お父さんに教えて貰った竜馬さん達以外の人もキラキラ見えてるから確証はある。だからきっと、主人公ちゃんもキラキラ見える筈!
「主人公ちゃんって、どんな子だろ?出来れば竜馬さんルートに入って、大洋おじさんとハッピーエンドになって貰いたいなぁ」
大洋おじさんにも会えるし、楽しみ!
私はそっと、微笑んだ。




