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禁固365年の男  作者: 獅斬武
第7章 刑期を終えて
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禁固365年の男、再度捕まる(※多少暴力表現有り注意)

佐渡さんとの外出は、兎に角散々だった。


好意からなのか、揶揄からかったのかはまだ解らないが、女の子のお店に連れてったのは絶対に揶揄いたかったからだと思う。今までがそうだったしな。


俺が楽しんだと言うよりも、佐渡さんがかなり楽しんでいたように見える。女の子のお店に入れば顔パスみたいに奥の大きな部屋に案内されたからだ。


そして散々酒を飲んだ後に、酔っ払った佐渡さんを公園で休ませていたら、何やら怪しい人が数人ほど近寄って来て俺達に因縁つけて来た。


俺達が煩かったのか、取り敢えず謝ろうとすれば据わった目の佐渡さんが立ち上がり、ぶん殴る……って、ぶん殴る!?


驚いた俺を尻目に、愉しげに笑いながら因縁付けてきた人を殴る、蹴る、ぶん投げると大乱闘。自分で最強SPと言うくらいな佐渡さん、確かにメチャメチャ強いのは解ったが誰がこれを止めるんだ!?


「ひゃっひゃっ!ほーらァ、かかって来いよォ!!」


それはもう、愉しげに殴る。殴られた相手が逃げ出そうとすると、超人のように飛び、逃げ出す相手の目の前に行き頭突きを食らわす。


二人がかりで殴ろうとするも、素早く避けて殴る、蹴るを繰り返す。それを愉しげな表情で繰り返す佐渡さん。


………………これは一方的な暴力だ。


俺にも止めに入ろうと言う意思はある、だけど足がすくんで動かない。声を上げれば良いのか、誰かに助けを求めれば良いのか、それともどうにかして止めに入るべきなのか。


ずっと殴るを繰り返す、殴られてる相手の表情は原型を止めていない。これは本気でヤバそうだ、俺はどうにか勇気を振り絞り佐渡さんを止めに入る。


「さ、佐渡さん!や、止めて下さいよ!」


「いやいやァ、だってェ、俺に話し掛けた時点で殴られてェって事だろぅ?だからー、ひゃっひゃっ!殴ってやるのォー」


どんな理由だ!?また殴ろうとする佐渡さんの腕を掴む、掴むが全く力では叶わず止める事も出来ない。


ちょ、ど、どうすりゃ良いんだ!?


周りを見渡すと、騒ぎに人や獣人やら、色んな種族っぽいのが集まりだす。そして俺は佐渡さんに引き摺られる。ち、力強すぎじゃね?俺の力は赤子みたいなもんか?


暴れまくる佐渡さん、一応止めに入っている俺。そこに終止符を打ったのは、騒ぎを聞き付けた王直属に属すると言うSP集団。つまりは、佐渡さんの部下達だった。


やっと、どうにかなると思ったのもつかぬま、()()佐渡さんの部下達に捕まった。


って、俺が捕まるのかよ!?

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