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禁固365年の男  作者: 獅斬武
第5章 変な王族
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俺と金髪の王様

今、毛布で体を包んだ俺と、上半身だけ裸になっている金髪の王様と対峙している。


ちょ、え?何がどうなってこうなった!?


た、確か、服を風呂場で洗濯、全裸でぶらぶら(何がとは言わないが)、時間の有効活用に溜まったゴミの始末、見付けた古いカレンダーに思い出した金髪の王子様。


そして開かれたドアにデジャブ、無駄に偉そうな金髪の王様、全裸の俺は丁重に出ていってくれと言った筈なんだが、何をどう解釈したのか……。金髪の王様は俺が全裸だと気付けば、対等にしてやろうやら何やらごちゃごちゃ言い、上半身を覆うタートルネックな服を脱ぎ裸になった。


流石に下半身は脱がなかった、 と言うか多分看守のウイッスくんに止められ上半身だけ裸という何とも中途半端な姿になっているのだろう。いっそ、全裸な俺は清々しいかも知れない。


しかし、ウイッスくんを初めて見たが、デカいな背が。ロボットだからか?看守服に身を包んだウイッスくんの髪はスポーツマンのような短い髪に、体の作りは筋肉質、マッチョ系だ。殴られたら一発で気を失いそうだな。


俺がぼんやりと、金髪の王様の後ろに控えたウイッスくんを見ていると、怒りを露にした金髪の王様が俺に顔を近付け、声を荒げながら話す。


「おい!俺様を無視するなよ!」


「え…や、してない、です」


思わず後退り、咄嗟に首を振って否定の言葉を発した。神宮司みたいに禁固追加!とか言われたら嫌だしな、後一年で出られる身としては。


俺の言葉を聞いてから、ふんっとばかりに鼻息を荒くさせ、俺の顔や毛布にくるまった体を見てくる。しかし、その目は怒りや恐怖ではなく、好奇心に近い目かも知れない。


「覚えているか?貴様と俺の出会いを」


「ま、まあ、覚えてはいます」


一瞬の出来事で、よく分からない捨て台詞を吐かれたのは覚えてはいる。俺の言葉を聞き、満足げな表情をする金髪の王様。


「ならよい、で、どうだ?俺様の勝ちになっただろう」


「…………」


目が点な状態である。


未だに金髪の王様は満足げな表情をしている。え、ちょっと待ってくれ、何が?な状態なんですけど!?勝ちって、昔に聞いた捨て台詞と関係があるのか?これは、答える言葉を間違えれば、禁固追加!とかなっちまう案件か!?


「おい、貴様、俺様が聞いてるんだぞ」


迫り来る選択肢な回答、素直に何が?と答えるか、はい、貴方様の勝ちですと答えるか………、結局俺は、


「お、王様の勝ちです、ええ、勝ちです」


取り敢えず、肯定をしておけば大丈夫だろうな認識で全力に頷いた。


俺の回答に更に満足げな表情と満面の笑みを見せる金髪の王様。これが金髪美少女だったら惚けてるだろうが、生憎上半身裸の金髪な美青年だ。


「だろうな!あの頃は幼さを残していた俺様だったが、今は端正な顔になっただろう!俺は寛大だ、空白の王とは違うからな、許す」


所々、かなり重要な事をこの金髪の王様は言っているが、満足している金髪の王様は気付いてはいない。


空白のって言ったら、葵さんが調べてくれた俺の罪と関係があるんじゃね?口を開こうとした瞬間、金髪の王様が俺へ先に話し掛ける。


「次は来週に来る、首を洗って待っておれよ!菓子の手土産もあるからな!」


「え?あ、はぁ」


今回も捨て台詞みたいな言葉を吐き出し、金髪の王様は独房を出ていった。


上半身は裸のままだが、だ、大丈夫か?


それと、名前……何だ?


金髪の王様は嵐のように去っていった。

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