貴族へ納品
早くも、新話を投稿した日は、1日1000PVを越えるようになってきました。今までの作品で、こんなに早く越えることが無かったので、驚きです。読者の皆様には感謝です!
拙い文章ではありますが、引き続き、よろしくお願いいたします。
翌日、早速、物作り系の依頼を探すためにアルベルトさんと一緒に、冒険者ギルドにやって来ました。
「物作り系ならこの辺りか。ミストはランクが低いから、俺が依頼を受けてお前に仕事は任すことにしてやるよ。その間、俺はどうするかな。護衛しろって言われたからな.....一応、ミストの仕事を見といてやるよ。」
何だか上から目線でございますね。まあ、護衛してもらう身なので、文句は言えませんが。
「では、どの依頼を受けましょうか。見る限り、どの依頼も材料があれば、私に作れる物ばかりですが。」
「何だって?全部できるのか。なら、この貴族の依頼が良いな。話のわかるやつだし、報酬も良い。俺も何度か受けたことがあるからちょうど良い。」
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Bランク
・クラフト魔法による鞍の作成
馬用の鞍を幾つかクラフト魔法で作って欲しい。材料はこちらから支給する。
報酬は、鞍一つ当たり大銀貨2枚。
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「鞍ですね。これなら幾つでも作れますが、どれくらい買い取ってくれるのでしょうか?」
「そうだな、一つ当たり大銀貨2枚も出してくれるからな、15くらいか。まあ、多すぎたら転売するだろうから、いくらでも買い取るとは思うがな。」
15と言うことは、大銀貨30枚ですか。結構、儲かりますね。この間の苦労が馬鹿みたいです。
その後、依頼を受けて材料を受取り、途中で練習用の革を買い、宿に戻る。
「じゃあ、まず、試し用の革を使って作ってみろ。」
「はい。」
さて、鞍ですね。鞍は確か革を窪みが下に向くように“コ“の字型にして、スパイダーの糸を上に置くんでしたね。
「お、本当に出来たか。どれ、俺が出来を見てやる。」
鞍を手に取り、アルベルトが確認をし、しばらく隅々まで見て、鞍を置く。
「まあ、一言で言うと一級品だな。それも王家に献上できるレベルだ。」
また、規格外ですか。
「もうちょっといい加減にやってみろ。これじゃあ、世に出せねぇぞ?」
真面目にやってるのにダメ出しされて、「いい加減にやれ。」とは理不尽ですね。ですが、文句は言えません。何とかしますか。
その後、何度か失敗品と言う名の最高級品を作り出し、何とか世に出せるレベルまで精度を落とすことに成功した。
「何で、精度を落とすために練習してんのか意味がわからんな。」
それはこっちの台詞です!理不尽です!
結局、全部で20個の鞍が完成し、依頼主である貴族の屋敷へと向かった。
「うむ。素晴らしい品だな!20個全て買い取らせてくれ!出来れば、指名依頼を出すから、受けてくれると助かる!報酬はギルドに預けているから、この依頼達成証明書を渡して、受け取ってくれ。それと、これは追加の報酬だ。良くやった!」
よほど納品した鞍が気に入ったのか、金貨1枚を追加で貰いました。それと、指名依頼の約束を貰いました!
冒険者ギルドに戻り、依頼達成証明書を渡すと元の報酬である大銀貨40枚を受取る。現時点でまだお昼時ですね。と言うことは、半日で金貨1枚と大銀貨40枚の稼ぎです。午後も仕事をすれば、もっと儲かりますね!
「アルベルトさん、午後も他の依頼を受けてもよろしいでしょうか?」
「ん?ああ、どうするかな。あんまり派手にやると目をつけられて、面倒な事になるからな。今日はこれくらいにしておけ。必要な物でも買いに行ったらどうだ?冒険者なら防具も揃えるべきだろ。」
確かに、面倒に巻き込まれるのは嫌ですね。それに、防具も買うべきですね。今まで攻撃は全て避けていたので、防具の存在を忘れていましたわ。
「分かりましたわ。でも、防具は私が自分で作ります。その方が安くて良いのが出来ますから。」
「あ~、それもそうだな。なら、材料の調達は良いとこ知ってるからそこに案内してやる。俺も世話になってる鍛冶屋だ。」
冒険者ギルドを後にすると、冒険者ギルドからそう遠くない場所にある、鍛冶屋へと入る。
「お~い、親方!いねぇのか~!」
「うるさいぞ!ここにいるわ!」
アルベルトさんが真下にドワーフの親方さんらしき人が居て、「よう、今日は何のようだ?」「今日は女連れか?」と言っていますのに、アルベルトさんは、それを無視して、「あれ?親方いねぇな。」「全く視界に入らねぇわ。」とか言い出すので、親方さんが怒り出してしまいました。
「おぉ、ここにいたか。」
「白々しいわ!しばき回すぞ!」
その後、しばらくの間、罵倒が続き、落ち着くまでに時間を要することになった。