表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/29

1日の成果と夜の森

森の中へと入ると早速、スケルトンを発見いたしました。武器は使い古された短弓に、お粗末な矢が数本、防具は無し。

私は、弓を構え、狙いを定めると矢を放ちました。矢はスケルトンの頭蓋骨に直撃し、スケルトンは糸の切れた人形のように崩れ落ちバラバラになりました。


矢を拾い、確認すると、ほとんど損傷もなかったので、再利用することにします。そして、スケルトンの骨ですが、一体分ともなれば、人間一人分の骨と変わらないので、結構な荷物になりますが、私は、クラフト魔法もクリエイト魔法もつかえるので、インベントリと言う魔法で亜空間に無限に収納することが出来ます。

このインベントリと言う魔法も、クラフト魔法のインベントリと、クリエイト魔法のインベントリには大きな違いがあります。

まず、クラフト魔法のインベントリは、36種類の物を1スタック64個づつ収納できます。そして、クリエイト魔法のインベントリは、際限無く収納することが出来ます。

そして、私は、クリエイト魔法が使えるので、無限に収納できるのです。まあ、クリエイト魔法の事は秘密なので、気を付けないといけませんが。


その後もスケルトンを次々と倒し、骨を回収しつつ、染料の材料や木の実を採取し、インベントリへと収納します。


そして、そのまま強い敵に遭遇することもなく、夕方になり町に戻り、冒険者ギルドに依頼の達成を報告しに受付に来ました。


「すみません。依頼の完了処理をお願いします。」


「はい。畏まりました。スケルトンの討伐ですね。買い取りは買い取りカウンターで行いますので、こちらでは依頼達成ポイントの処理だけ行いますね。」


依頼達成ポイントとは、ギルドの掲示板に貼られている依頼を完了すると、得られるポイントで、ポイントが規定量に達するとランクが昇格したり、昇格試験の受験資格を得られます。


依頼達成ポイントの処理をしてもらい、買い取りカウンターに向かうと、頬杖をついて船を漕いでいるおじさんがいました。起きてください?お客さんですよ?


「ん...あぁ~買い取り依頼か?アイテムはここに出してくれ。」


「ここでよいのですね。」


カウンターの横にある箱に次々とスケルトンの骨を出し、骨が山のように積み上がっていくと、眠たそうな職員も目を見開き、唖然と骨の山が出きるのをただ見ていた。


「...えっとだな、骨がスケルトン157体分に、ポピーが112本か.....締めて銀貨2枚と銅貨が69枚だな。1日の収入では破格だな。よくこれだけ稼ぐもんだ。」


「ちょっと弓矢が得意なだけですわ。」


この世界の通貨は国際共通通貨という、共通の通貨があり、単位はエメルと言う。そして、それぞれの硬貨は次の通りの換算方法になる。

エメラルド硬貨1枚=白金貨100枚

白金貨1枚=金貨100枚

金貨1枚=大銀貨100枚

大銀貨1枚=銀貨100枚

銀貨1枚=銅貨100枚

となり、大体、銅貨10枚でリンゴか小さな黒パンを、1つ買える。


そして、多くのFランク冒険者の1日の稼ぎは、銅貨80枚か、銀貨1枚ほどで、ミストリアの収入はEランク冒険者か、下級のDランク冒険者の稼ぎと同等になる。

安宿の一泊の宿泊料は、銀貨1枚なので、今日の稼ぎで2日も泊まれるのだ。まあ、今の宿に満足できるのならだが。


ギルドを出ると、宿に寄り、寝床を確保し、再び、夜の森へと入る。夜の森へ入るのはかなり危険で、魔物も凶暴化するものや、夜行性の危険な魔物や動物も多いため、あまり冒険者は夜の森に近づかない。


しかし、ミストリアにはそんなことを気にしていられない理由があった。


「臭い毛布はもう嫌なの...絶対、スパイダーを倒して、清潔な毛布をゲットする!」


狙いは夜になると現れるスパイダーと言う魔物で、倒すと糸と目をドロップし、目はポーションの材料になるため、高値で売れ、糸は3匹分集めると、クラフティングテーブルで毛布が作れる。因みに、木材も用意するとベッドも作れたりする。


そして、クラフト魔法で作る毛布は、高級品とされ、毛布1枚で金貨1枚もする。


「毛布...私の毛布.....」


まあ、精神的に疲労気味のミストリアにとっては、金貨より清潔な毛布が必要なようだが。


「いましたわ!」


弓を構えると、スパイダーに矢を放ち、胴体に直撃するが、仕留めきれなかったのか、襲い掛かってきて、片手剣を構えて襲い掛かってきたスパイダーを剣で真っ二つにする。


「うふふ...後、2匹ですわ!」


この日の夜、森から奇妙な笑い声が聞こえてくると噂になり、しばらくの間、森へ近づく人間が減ってしまったと言う。

そして、安宿でえらく高級な毛布で幸せそうに眠る女の子がいると言う話が広まっていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ